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さもゆ
2024-12-06 15:27:25
17771文字
Public
BF
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【BF腐】ツイログ2
1~7…A英。
8…シンと肩幅おじさん。
9…あっしゅ誕生日祝い。
10…英ちゃんとコングとボーンズ。
11…
ピザ
のちょこっとした続き。
12…A英。
2020.12.26 たまごのお粥pixiv投稿作品
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生存if、二人で暮らして長いAと英。
愛しい哲学者
哲学とかいう身にもならない学問が流行したきっかけなんて昔のギリシャ人が奴隷に仕事を任せて暇してたからに決まってる。
暇すぎて暇すぎて考えることでしか脳が働かないもんだから、それで労働でへとへとになって生きることだけに必死な奴隷に代わって神話に疑いを持てたわけだ。はは、すごい。いいご身分で!
「このままじゃ俺は哲学者になっちまいそうだ」
「何、ニーチェ?」
「そいつはギリシャ人じゃないな
……
」
穏やかな、日々である。
傷は確かに存在し、時たま血を流すが、お互いの治療で事なきを得るくらいの、それこそ哲学者だって想像できない、安穏たる年月。
歳を食ってもどこか少年じみた面差しの英二は、俺の突飛な発言をいつものこととして受け流し、食器も洗っている。タレスによれば、この世の万物の根源は水であり、全ては水から生まれ水に帰るらしい。それでいくと俺が死んだら体中の水分が土や空気や無機物に混ざり、そしてニューヨーク中を循環して回るのだろう。ゾッとする。
「手伝うよ」
「え? いいよ。今日は僕の当番だろ」
「誰とも知らねえやつが混ざりこんでる水にお前を触らせたくない」
「
……
ええと」ぱちぱちと瞬きし、そして恐れたふうに手を水道から引いた。「えっまさかここら一帯の貯水槽で誰か死んだ?」随分物騒なことを言う。
俺はなんでそうなると笑ってから、いやそうとれることを確かに自分が言ったなと思い至ってまた笑ってしまった。英二が困って眉を下げる。「なんだよう、おい、アッシュ」
「いや、はは
……
いや、死んでないよ。まあいい。とりあえず洗い物は俺にさせてくれ。何かしてないと、考えちまう」
「何を?」
「哲学じみたことをさ」俺は未だに、有り余る時間との付き合い方が下手くそらしいんだ。
英二はふうんと言って手の水気を切り、一拍置いて別にいいんじゃないかとニヤリと笑った。
「なぜ数ある人の中できみが僕を選んだのか、僕がきみを愛したのか、愛とは何か、
……
考えて哲学者になったらいいよ」
ひどい惚気けだ、と思う。
でももっとひどかったのが、俺が大袈裟に驚いて即答してしまったことだった。
「それなら、俺はもうとっくに哲学者だ!」
一生考えたって答えの出ない。
俺は悔しくなって蛇口をひねった。無尽蔵に水が出てくる。ああ、くそ、全く参る。
時間なんて、本当は全然有り余っていないんだ。
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