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Hizuki
2018-04-22 23:04:57
30628文字
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FF14
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黒き竜の果て
【FF14】エス光。3.3~4.0のニーズニャンIF話。いつも以上に捏造設定山盛り仕様。本当に何でも許せる方向け。注意書きをご覧のうえでどうぞ。
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イシュガルドを発ってからの行き先は蒼の竜騎士の血が俺に知らせてくれていた。
病院を勝手に抜け出してきている以上飛空艇を使うことはできず、大人しく黒衣森を抜けてグリダニアを経由し、血が導くままに足を進める。
何やら眠っている間に騒ぎがあったようで、人々には不安の色が見て取れた。
そして、その騒動の元凶を俺自身が目にすることになったのはバエサルの長城を越えた先、ギラバニア辺境地帯の一角。
木々に囲まれた森の中で冒険者らしき一団が戦っていた相手、それが相棒だった。
確かめるまでもなく偽者だと分かった。
彼らに手を貸して話を聞けば、ここ1週間ほど前から突然現れ始めたのだという。
持っていた傷薬を渡して彼らと別れ、森の中を抜ける。
少し高い場所に出れば、前方に大きな川が横たわっているのが見えた。
偽者の原因はほぼ間違いなく俺を人間に戻したドラゴンズエアリーの一件にあると見ていい。
研究者らしき人間が交換条件に望むものなど、おおよそ見当はつく。
そして俺が今向かっている場所も。
気配は強くなっているもののまだ長そうな道のりに、思わず溜め息と文句が漏れた。
「ったく、あいつは何考えてんだ
…
」
「おぬしを救うことしか考えておらぬ」
独り言に返ってきた声に辺りを見回す。
人の気配はない。
ならばあの声の主は。
「ようやく見つけたわ」
目の前に光の玉が現れ、ゆっくりと何かを形作っていく。
一際強く輝くと光は消え去り、小型の竜が姿を見せた。
「ミドガルズオルム!?」
幻竜ミドガルズオルム。
竜に宿った俺に身を落ち着ける場所を提案し、混乱を鎮めるために一芝居打ってみせたその竜。
あいつが連れているのを見たことがあった。
何故原初の竜がここに。
「あやつを助けに行くのだろう
…
乗るがいい」
そう告げると子竜の姿から人が乗れる程度の大きさへと姿を変える。
そして俺が何の目的でここにいるのかもお見通しらしい。
「どこにいるかは分かっている」
「ならば尚更だ。地上は彼の紛いもので溢れておる
…
余計な時間を取られるのみぞ」
ミドガルズオルムの言うことには一理あった。
確かにどこにいるのかは分かる。
だが、また先程のような『あいつ』に出くわしたとしたら戦いは避けられない。
「
…
チッ」
小さく舌打ちを一つ。
目の前の竜の背に乗った。
「まさか俺がドラゴンに乗ることになるとはな
…
」
独り言のように呟く。
かつて竜を憎み狩っていた者が、竜と行動を共にしている、とは。
今でこそもうそんな気持ちはないが、何とも不思議な気持ちだった。
思っていたより席もしっかりしていて竜の背の乗り心地は悪くない。
それは相棒がきちんと手入れをしているからなのだろう。
そんなことを考えている中、ミドガルズオルムは真っ直ぐ南東の方角へ飛んでいく。
「あいつは無事なんだろうな」
「それはおぬしの方がよぅく分かっていよう?」
少なくとも今の俺よりは相棒の現状を知っているはずと問いかければ、返ってきたのはからかうような言葉。
竜も冗談を言うのかと思いつつ、ふぅと溜め息を吐いた。
「
…
どうにもやはりドラゴンとは合わんらしいな」
無事だからこそ血を辿ってここまで来られているというのは自分でも分かっている。
現実何の足しにもならないとしても、気持ちの足しにはなる。
ミドガルズオルムから視線を外し、流れていくギラバニアの景色に目を向けた。
ここも相棒が知っている場所なのだろうか。
「おぬしの魂を分かつためにとあやつは自らの身を差し出した」
沈黙を破ったのはミドガルズオルムの方だった。
「あれはあやつを模して作られておるが、完全には映しきれてはおらぬ」
やはりそういうことか、と納得する。
何かしらの方法を用いて作り出された複製体。
「だろうよ。あいつはあんなに弱くない」
「
…
おぬしには不要なことだったか」
ギラバニアに入ってすぐ戦ったあの偽者を思い出す。
冒険者数名ほどでそれなりに対等に戦えるような相手ではない。
槍を交え、背を預けて戦い、相棒の強さはよく知っている。
あいつの強さを一番知っているのは自分だと自負しているほどには。
「少しばかりあやつの力に枷をかけた。あの程度なら他の者でも対処できよう
…
何やら別の問題が起きているようでもあるが」
完全な複製にできなかったのは、ミドガルズオルムの手助けもあってのこと、ということか。
それならば説明がつく。
「どんな形であれ、我が子を救おうとヒトの子が足掻いてくれたのだ。それに報いぬ訳にはいくまいて」
別の問題というのが少し気にはなったが、すぐにそれは消え去った。
そちらの対処をせずとも、大元である相棒を取り戻せば自然と解決するはずだと分かっていたからだ。
ミドガルズオルムの顔は穏やかで、竜もこんな顔をするのかと気付かされる。
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