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Hizuki
2018-04-22 23:04:57
30628文字
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FF14
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黒き竜の果て
【FF14】エス光。3.3~4.0のニーズニャンIF話。いつも以上に捏造設定山盛り仕様。本当に何でも許せる方向け。注意書きをご覧のうえでどうぞ。
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竜詩戦争終結の式典から数日後。
私達はかつてニーズヘッグと対峙したドラゴンズエアリーの広間にいた。
エスティニアンを中心にアルフィノ、ヤ・シュトラ、アイメリク卿、そして私。
状況の整理と今後のことを話し合うためだった。
「
…
そうか」
アイメリク卿から語られた今後のイシュガルドのことを聞いたエスティニアンが頷く。
「お前ならうまくやるだろうよ、アイメリク」
「期待に応えられるよう努力する」
互いのことを知っているからこそ多くの言葉を必要としない。
そんな風に見えた。
「次にエスティニアンのことだが、私直下の騎士団の一部には状況を伝えてある。彼らも協力してくれるとのことだ」
「私もお手伝いを兼ねてちょこちょこ顔を出すつもり」
騎士団の人達より冒険者である自分の方が動きやすいのは誰もが分かっている。
もちろん、ここに来ればエスティニアンに会えるという本音もあった。
「モーグリ達にも事情を話しておいたから、きっと力になってくれるかと」
「あいつらがか
…
?」
アルフィノがモーグリの名前を出すと私が雲海のモーグリ達に振り回されていたことを思い出したのか、エスティニアンは心配そうに溜め息を吐いた。
私がモーグリの頼み事を手伝っていた時にエスティニアンの顔が険しかったのは今でもよく覚えている。
思わず口元が緩んだ。
「それとあなたの身体は無事よ」
「身体
…
?」
「人間の身体、と言った方が分かりやすいかしら」
「どういうことだ」
続けてヤ・シュトラが口を開いた。
意味が分からないというようにエスティニアンが首を傾げる。
「あなたの身体は手当てをしたうえで、アイメリク卿の管理下にあるわ。竜の身から戻る時には身体が必要でしょう?」
人目につかない道を選び、アイメリク卿がエスティニアンの身体を神殿騎士団の病院へと運び込んだ。
治療を施し、傷が癒えたら簡単に人の手が入らない場所へ移動させる手筈になっていた。
「私、エスティニアンが人間に戻れる方法、探すから」
「何を
…
」
戦いが終わったあの時から、エスティニアンをこのままにしていいのかとずっと考えていた。
確かに竜の身体に宿って生きている。
けれどそれは本来あるべき姿ではない。
全てが終わってしまったわけではないし、可能性がないと決まったわけでもない。
「相棒を助けるのに理由がいるの?」
「
…
この状態になってなお、お前は俺を相棒と呼んでくれるのか」
エスティニアンが目を見開く。
けれど青灰色の目はまたすぐに伏せられた。
「だが、邪竜が蒼の竜騎士の相棒でいるわけにはいかんだろう」
「それを誰が決めたの」
竜を狩る時代は終わった。
それどころかこれからのイシュガルドは竜とも手を取っていくという新しい時代が来ている。
竜と共に戦う竜騎士だってきっと現れる。
「
…
誰が何と言おうと私の相棒はエスティニアンだけだよ」
「お前
…
」
もしも本当にこのまま竜の姿から戻れなくても、この人が私の相棒であることに変わりはないのだから。
「エスティニアンを助けられるなら、手段は選ばない」
私は冒険者。
ならば、それを探しに行けばいい。
例え、自分の身に何が起きようとも。
「彼女がそういうからには私達は協力を惜しまない」
「もちろん暁もよ。ここまで言った彼女が引かないのはあなたも知っているのではなくて?」
アルフィノとヤ・シュトラが私に続く。
それなりに付き合いを重ねている分、見透かされているらしい。
「
…
ああ、そうだな」
私の意志を受け止めてくれたようで、納得したようにエスティニアンが首を縦に振った。
アイメリク卿も深く頷くと、私に1枚の封筒を差し出した。
「では、この書類を受け取って欲しい」
封のされていない深い青色の封筒の中身を取り出して開くと、整ったアイメリク卿の文字が並んでいた。
「これは?」
「エスティニアンの身体を受け渡すための証書だ」
アイメリク卿の説明を聞きながら目を通すと直筆の書類の意図が見えてくる。
混乱を招かないために今回の件を公にしていないことから他言無用であること、また邪竜の存在や身体の悪用を目論む者がいないとも限らず、証書なしに受け渡しはしないといったいくつかの約束事が書かれていた。
「冒険者である君が最も彼を救う方法に近いだろう。そして、元に戻れるとなったなら、その場にいるべきなのは君だ」
「全員で立ち会えるのが望ましいけれど、叶うとは限らない。目的を考えればあなたに持っていてもらうのが一番ね」
ヤ・シュトラとアルフィノの二人にも見てもらい、私の手元に戻ってきた。
書類を元通りにしまい、自分の胸に当てる。
「その時が来たら書類を持って神殿騎士団の本部に私を訪ねてもらえるだろうか」
「分かりました」
「もし私が不在でも対応できるようルキアとアンドゥルーには事情を伝えておくから安心してくれ」
まだ手がかりは何もない。
それでも必ず何かが見つかると信じている。
「さて、今日のところはこれくらいか」
「色々と手間をかける」
「また来ます、エスティニアン殿」
別れの挨拶をして飛空艇へ向かっていく。
今からできることはたくさんある。
一度イシュガルドに戻ったらできることを整理しようと考えながら歩き出すと、背中から名前を呼ばれた。
くるりと振り返れば、エスティニアンが私をじっと見ていた。
「ありがとうよ、こうなってしまった俺を相棒と呼んでくれて」
「当然でしょ。お礼を言われるようなことじゃないよ」
名前を呼んでくれることが嬉しい。
こうして言葉を交わせることが嬉しい。
「エスティニアン」
早く竜の身から解放したい。
戦場で私の背中を預けられるのはこの人だけなのだから。
「もうしばらく待ってて」
「ああ、待ってる」
向こうでアルフィノが私の名前を呼んでいる。
またね、と言うと、エスティニアンに背を向けて歩き出した。
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