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Hizuki
2018-04-22 23:04:57
30628文字
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FF14
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黒き竜の果て
【FF14】エス光。3.3~4.0のニーズニャンIF話。いつも以上に捏造設定山盛り仕様。本当に何でも許せる方向け。注意書きをご覧のうえでどうぞ。
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問題が一つ片付くと、別の問題が出てくるのはいつものこと。
自分の星を救うために命を絶ってなお戦い続けた戦士達。
雲海の底から持ち出された竜の眼と起動してしまった古代兵器。
暁の賢人の犠牲と真実。
そして私達はアラミゴを帝国の支配から解放するため、バエサルの長城を越えてギラバニアの地に足を踏み入れた。
そこで見せ付けられたのは帝国皇太子の実力。
このままアラミゴ奪還に向かっても勝ち目はないと一度進路を変え、東方のひんがしの国に向かった。
同じように帝国の支配下にあるドマを解放し、敵の戦力を削ぐことを目的として。
もちろんエスティニアンを助ける方法も同時に捜索していた。
本、言い伝え、人物、その他気になったものは片っ端から当たってきた。
ようやく少しばかり興味を引く話が出てきたのはドマのあるオサード大陸での騒動の最中だった。
ヤンサのカストルム・フルーミニスで耳にした噂。
帝国拠点に潜入した時に兵達が話しているのを偶然耳にした。
『人間の魂と身体の分離を研究している者が軍にいる』と。
目まぐるしく事が動いていく中、その噂について考える時間が取れたのは、ドマ解放のためにアジムステップでアウラ・ゼラ族の協力を取り付けられた日の夜のことだった。
「ミドさん、帝国に人間の魂と身体を分離する技術があるって話、本当だと思います?」
終節の合戦、と言われる昼間の戦いで気が昂ぶっているのか、祝宴がお開きになっても寝付けずにいた。
夜風に当たりながら問いかけたのは、私の行く先を見届けるためと行動を共にしているミドガルズオルム。
子竜の姿で私の肩にちょこんと飛び乗った。
「
…
その問いの答えを我は持たぬ」
「
…
ですよね」
もちろん答えはない。
本当にそんな技術があるのなら、それこそ私が探していた方法ということになる。
噂でも今は貴重な情報に違いない。
「私、その人を探してみます」
「それもよかろう」
否定をすることもなく、ミドガルズオルムは頷いた。
犠牲を払いながらドマを帝国の支配から解放し、ギラバニアに戻った。
メ・ナーゴに依頼して、帝国に潜入している解放軍の人達に少しばかり研究者のことを調べてもらうと、どうやらあの噂は本当らしかった。
アウルス・マル・アシナ。
それが研究者の名前。
そして、その人物の研究所はギラバニア湖畔地帯にある、と。
カストルム・アバニアを制圧し、抜けた先にはアラミゴ王宮の姿が見えた。
一番の目的はアラミゴの奪還。
けれどそれと同等の、いやもしかしたらそれ以上の目的が一つ。
同盟軍が集結するまでにはまだもうしばらく時間がかかりそうで、アルフィノに少し出かけてくると告げると、転移魔法を唱えた。
ふわふわと浮かぶ浮草。
降り立った場所はモグモグホーム。
笛を吹いてチョコボを呼んでその背に跨ると大空へ飛び上がった。
目的地は北東にあるかつての邪竜の巣、ドラゴンズエアリー。
そこに彼がいる。
どんどん高度を上げていくと、最上部の広間が目に入る。
普段なら下層から上がっていくけれど、今日はそこまで時間の余裕はない。
外周の崩れた外壁に降り、手頃な足場に飛び移って広間に下りていく。
階段を駆け上げれば、そこに眠っているエスティニアンの姿があった。
「エスティニアン、いい報せ持ってきたよ!」
「お前、アラミゴじゃなかったのか?」
突然の来客に驚いたらしいエスティニアンがゆっくりと眼を開ける。
赤でも金色でもないその眼は元々エスティニアンが持っていた灰がかった蒼。
「で、いい報せっていうのは?」
私が答えないのを見越してか、確認するようにさっきの言葉を繰り返す。
深呼吸をして息を整えてから結論を口にする。
「もしかしたら、戻れるかもしれない」
「戻れる
…
?」
「そう、人間に戻れるかもってこと」
「
…
見つかったのか」
私の言葉の意味を確かめるように慌てて身体を起こす。
行った先々の定期的な報告なら、モグレターの連絡で事足りる。
けれど今回は事情が違った。
探し求めていたエスティニアンを人間に戻す方法、その手がかりを掴んだのだから。
「人間の魂と体を分離させる方法を研究してる人がいるらしくてね。ちょっとその人の力を借りに行こうかと」
「
…
取引でもするつもりか」
「協力してもらえればそれがいいけど、取引も考えてる」
相手のことについて深くは触れない。
「どんな奴かは知らんが、そんな研究をしている人間がそう簡単に首を縦には振らんと思うが」
「振らないなら振らせるまで、だよ」
エスティニアンの忠告は百も承知。
例えどんな手段を使ってでも、どんな代償を支払ってでも、彼を人間に戻すことが私の望み。
「
…
止めたとしても行くんだろ」
確認の問いかけに私はただ頷く。
「
…
お前には面倒をかけてばかりだな」
小さく息を吐き、申し訳なさそうにそう言った。
面倒なんて、そんなこと。
「私がやりたいことやってるだけ」
「無茶だけはしてくれるな。必ず帰ってこい」
「うん、行ってきます」
彼の温もりをもう一度感じたい。
もう一度彼に背中を預けたい。
その思いを胸にギラバニアの地に戻った。
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