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DRRV11037
2024-05-09 11:07:11
11486文字
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金を喰らう魔物
楸谷徹の過去を描いた短い話です。DRRV本編のネタバレはありませんので、お気軽にどうぞ。
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「この結果はどういうことだ。南高に行ったのに、どうして学年トップじゃないんだ。それどころか、ほとんど最下位じゃないか!」
父さんの怒鳴り声。ドン!!とテーブルが殴られて痛そうだと思ったら、次に殴られていたのは僕だった。
「私を虐めるためにこんな点数取ってきたの
……
?あずさちゃん
…
どうしてできないのよ。」
ママが悲しそうに、涙声を出している。
僕がここ1ヶ月くらい夕食を食べられていないせいで、ママは凄く悲しいに違いない。
今日も体調が悪くてふらふらなのに、父さんの制裁まで加わったら大変だ。彼が可哀想だ。僕は身体をエビのように縮こめて、頭を守ろうとする。ああ、そんなことをしたら、余計に頭を狙われてしまうっけ。
「できないなら出ていけ、金食い虫が」
何度か頭を踏んづけられてから、今度は蹴っ飛ばされた。あずさは身長が大きいから、面白いように飛んでくれない。その様子は父さんをますます不快にさせ、彼は気の済むまで蹴飛ばされることになった。
終いには半ば自力で這いずって父さんの足から逃げようとしたあずさは、何かに頭をぶつけて転がり落ちた。玄関のへりだ。
「親不孝者が!!障害者が!!お前なんかもう息子じゃない。出来の悪い人間はウチに要らないんだ!出ていけ!!」
あずさが珍しく乱れていて、僕は心配になった。
最近の頭真っ白現象で相当追い詰められていたらしい。彼は感情を隠しきれず、子供のように泣き散らしていた。
「出ていけ!」を絶叫する父さんに蹴飛ばされ、大泣きしながらガッタガタの手で玄関扉の鍵を回す。開いたところで、扉が外れんばかりに勢いよく蹴っ飛ばされた。
バタン!と目の前で扉が閉まってしまう。
ちゃっかり鍵を閉める音がした。
懐かしい。まあ、どうせ、小さいころベランダに締め出されたあれと同じだろう。あずさもこれでカノッサの屈辱を忘れず書けるようになるだろう。
それに、逃げようと思えば逃げられる状況だ。
あずさはびっくりして、涙でぐしょぐしょの目を何度も瞬かせながら玄関扉を見上げていた。
──何をしたらいいか分からない。
家の中から、ママが殴られている音がした。叫び声がする。かわいそう。
ここにいたらぼくもまた殴られそうだから、ここにいないほうがいいきがする。
だけど、家以外に居場所がないから、何をしたらいいか分からない。
逃げるってどういうことだ?
もうここにいられないのか?
追い出されてしまった。僕は金食い虫で、親不孝の障害者らしい。父さんがそういった。そんな僕はどうなる?
これから死ぬことになるのかな。飢え死に?
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