DRRV11037
2024-05-09 11:07:11
11486文字
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金を喰らう魔物

楸谷徹の過去を描いた短い話です。DRRV本編のネタバレはありませんので、お気軽にどうぞ。




この世界には、才能ある人間とそうでない人間がいる。



才能ある人間は、何だってできて、祝福された豊かな生を送る。



才能のない人間は、何をやっても無駄。



駒羽大学前駅の西口を降りて10分ほど歩いたところにある冷泉北高校は、成功者のチケットであり、絶対的な通過点であり、僕の義務だ。
そこは誰もが知る名門の一つ。経験豊富で優秀な教師に保証された確かな教育環境のもと、幼少の頃から期待と投資をたっぷり注がれた優秀な学生が集い、比肩するのも憚られるような卒業生たちの安定極まりない未来地図をなぞるべく、合格を勝ち取るところだ。
冷泉北の名前は、最良の未来への入国審査の必要書類だ。


僕はその高校に何をやっても入れなくて、3年浪人している。