DRRV11037
2024-05-09 11:07:11
11486文字
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金を喰らう魔物

楸谷徹の過去を描いた短い話です。DRRV本編のネタバレはありませんので、お気軽にどうぞ。


翌年はレベルをひとつ下げて、冷泉北から少し離れたところにある冷泉南高校を受験すると、あっさり合格した。

負けたような気分だった。何度も何度も人生を懸けて心が粉々になるまで努力したのに、こんな結末では惨めだ。僕はもう一生、成功者にはなれない。父さんは怒るし、ママは悲しんでいるだろう。僕は、ここまで育てるのにかけた時間やお金に見合う子供になれなかったのだから。死んでしまいたいような気がした。

だけど、ようやく全てが終わったという解放感もあった。ずっとずっとがむしゃらに頑張って苦手な勉強に何年も浪費した。だけど、もう、頑張らなくていい。僕は全部失って全部大丈夫になった。公式も歴史も全部忘れていい!

もう明日から勉強しなくていいんだ。