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DRRV11037
2024-05-09 11:07:11
11486文字
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金を喰らう魔物
楸谷徹の過去を描いた短い話です。DRRV本編のネタバレはありませんので、お気軽にどうぞ。
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実際、そんな上手くいくはずなかった。僕のことだ、物事が思い通りになるはずない。
南高での勉強生活と、大学の受験勉強が重なって忙しくなってきたころ、僕は奇妙な呪いを自覚した。
教科書を見ると、泣きそうになる。
ノートを見ると、頭がしろくなる。
受験当日のパニックに近いものが、普通の勉強の場面で、しかもいっそう性質の悪いかたちで繰り返されるようになった。
文字が頭に入ってこない。思考が完全に止まってしまう。授業中も、家での勉強も、自分なのに遠くから見ているみたいな変な気分になって、頭に入ってこない。
まるで脳が勉強を拒否しているみたいだ。
拒否するも何も、僕はやらなきゃならないのに。これ以上ないほど焦っているのに!
心の中の焦燥の声は、ガラスを一枚隔てたみたいに、僕の頭の静寂に何一つ影響を及ぼさなかった。
この状態に抗うのは、糸の切れた人形を立たせるくらい難しいことだった。
家で怒られつづけて、空腹も苦しくて、全部が怖くて、
最初のテストから真っ赤に悪い点を取って、
もう死んだ、と思った。
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