細い蔓が集まり木の幹ほどの太さとなって2人に迫ってきた。
「ハアーッ!!!」
そこに駆けつけてきたアンリの蹴りが炸裂。しかし蔓は攻撃で分かれたかと思えば再び集まっては太さを増してゆく。
「皆さん大丈夫ですか!?」
ヤスノブの通信が聞こえて3人は空を見上げる。23式特殊戦術機甲獣アースガロン、操縦席のヤスノブと機長席のテルアキと共に現着。
「あの巨大生物は地質時代に絶滅した古代植物マンダリン草の姿に酷似しています。蔓の先にある棘に刺されたら意識を失い動けなくなるが、中央にある赤い実から放射される光線を当てれば完治するという伝承があります。」
テルアキの情報を理解したヤスノブの操縦桿を握る手に力が入る。
「つまりあの実を奪えばええんですね!?」
実に繋がっている蔓を撃つためにアースガンを構えた───が、巨大化したメフィラスが現れて黒い靄に包まれているジュンの体を突き出した。
「───!!!」
慌てたヤスノブが腕を下げるが四方八方から伸びた蔓がアースガロンの全身に絡みつく。
「損傷率20%
…30%
…」
アースガロンに搭載されているAI対話型システムEGOISS(通称アーくん)の声が響く。蔓は無限に伸び続け、周りの街灯、ビルの照明、信号を次々と破壊していき、日が落ちた街は暗闇に包まれていく。街中からは棘に刺された人が倒れる音とそれを見た人の悲鳴が聞こえてくる。

「エミとアンリは地上からあの蔓への攻撃を続けてくれ。あの宇宙人には───俺が行く。」
「は!?」
「何言ってるんですかゲント隊長!?」
止めようとするエミとアンリだったが迫り来る蔓に阻まれ、その向こうへ駆け抜けていくゲントを見ていることしかできなかった。
蔓を撃ち落としながらゲントは走る。その左腕に光が宿る。光が形を成しブレーザーブレスが現れる。ゲントはポケットからストーンを出してブレスに装填する。ゲントと【彼】の、命を守りたい思いが重なった時2人はウルトラマンブレーザーに変身する!
「損傷率45%
…」
アーくんの声が響く機内で苦しむテルアキとヤスノブは前方で輝きを放つ存在に気づいた。
「ウルトラマン
…ブレーザー
…!」
大きく曲げた脚を下ろし、両腕を前に突き出す。マンダリン草に向けて行われるブレーザーの動きは、これから喪われる命に対する祈りなのであろうか。
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