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ユキ
2026-03-02 13:48:45
12513文字
Public
🌲🎏
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🌲誕SSまとめ
こちらのワードパレット(
https://x.com/torinaxx/status/2020069268432568568?s=46
)をお借りして🌲🎏ssを書かせていただきました
設定は違いますが、全部🌲の誕生日のお話です
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8.『初花』(現パロ)
ようやく
ひとりじめしたい
頼りない
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通勤途中にある少し脇道に入ったところにある大きくはないが立派な白木蓮の木
毎年寒さが痛いものではなくなり始めてから、そろそろだろうかと度々見に行ってもそこで誰かに会ったことはなくて、一人で春の訪れを祝うかのように咲き誇る白い花を見上げるのが好きだった
なんとなくひとりじめしたいと思っていた、その木の話は誰にもしたことがなくて
だから今、私に手を引かれてそこへ向かう杉元も何も知らない
びっくりさせたくて何も言わずに連れてきたのだが、どこに向かっているのかが分からなくて不安なのか頼りない声で名前を呼ばれて思わず笑ってしまう
一週間くらい前から大きくなってきた蕾にソワソワしていた二月末日
上の方にある蕾が綻んでいるのを見つけて、自然とあいつにも見せてやりたいと思った
ようやくたどり着いた白木蓮の木の下で、怪訝そうな顔でこちらを見てくる杉元に青い空に映える白を指差した
んん、と上を見上げた杉元の顔がその花を見つけてぱっと明るくなるのをみて気付かれないようにほっと息を吐く
「綺麗だねぇ」
「そうだろう? 」
これ全部咲くの、とまだ硬い蕾を指指す杉元に頷いて上を見上げる
毎年楽しみにしている空が見えなくなるくらいの白を思い出して、「綺麗だぞ」と呟いて横へ視線を向けるとなんだか嬉しそうに目を細めていた杉元がにっと大きく笑う
「じゃあまた見に来ないとね」
「
…………
ああ」
すっと繋がれた手がまだ肌寒い春の気温に冷えていた手に心地良い
少しだけ隣に身体を寄せて肩にもたれかかれば、小さく笑った杉元が同じように体重をかけてくる
もう少ししたらあの光景を二人で見られるのが
ひとりじめしていた春の訪れを、これからは二人で楽しみに出来るのがなんだか嬉しくて
ぎゅっと握った手に力を込めた
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