史加
2025-12-19 12:28:25
53658文字
Public str(ファイモス)
 

さいごのばんさん

ファイモス/転生×現代×学パロ/完結した物語を本棚にしまうまでのお話





 もう間もなくして、そのときは訪れる。
……すでに終わった物語が、その次に始まる物語を変えてはならない。すでに終わった物語を礎として綴られる物語を、何人も揺るがすことは許さない」
 星々の輝きを放つ本の表紙を撫でて、そっと呟く。
「お前の歩んでいる道が自由であることは確かめられた。余燼がその心の裡で燻ぶり、火種となってふたたび身を灼くおそれもないことも」
 己の辞書に恐怖という文字は存在しないはずだが、それは詭弁だったのかもしれない。
……ならば、あとは最後にひとつ、我儘を聞いてもらうとしよう」
 
 もしも世界が終わるとして、最後にどう過ごすのかを選べるとしたら。