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史加
2025-12-19 12:28:25
53658文字
Public
str(ファイモス)
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さいごのばんさん
ファイモス/転生×現代×学パロ/完結した物語を本棚にしまうまでのお話
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――
真っ白な空間が広がっている。
扉から出たらすぐに元の屋敷に戻ると言っていたのに、何かあったのだろうか。
それともこれは、前世の彼の聖域から現世へと戻る間に存在する余白なのだろうか。
「
……
まったく、困ったやつだな」
不意に声が聞こえた。なんだかひどく聞き覚えのある声だった。
声の発信源を確かめようと辺りを見回した瞬間、ぽん、と誰かが肩を叩いて、ファイノンの真横を通り過ぎていく。
「安心してくれ。君の勝ちだ。だから
――
この先は、任せたよ」
なびく銀の髪と、白と青のコントラストが美しい戦士の装束。
頭ひとつ分は背の高い男に、ファイノンは頷く。
「
……
もちろん」
ほんの一瞬の過去と現在のすれ違いは、きっとこの白の終わりに塗り潰されるのだろう。
別にそれで構わない。振り返った過去に手を伸ばしたところで、明日に指先が触れることは決してないのだから。
終わった物語をきちんと閉じて本棚にしまってからでなければ、次の物語を紡ぎ出すことは出来ないのだから。
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