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望月 鏡翠
2025-06-20 12:53:48
13440文字
Public
リアタイ
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シズメ 01
シズメ/三角 麻弓/交流作品
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運動部が、放課後に校舎に残っているのは珍しかった。
しかし文化部だと、個人活動ができるようなものの方が多いし、屋外に出てするような活動がある方が稀だ。
自然科学研究部は、強いていうなら屋外での活動が多い方だろうか。それに吹奏楽部なんかも、集団行動だから部活が開始する時間や練習の時間が決まっていたりする。
三年の夏の大会なんていうと、いよいよ最後だから気が抜けないけど、二年生だから暇なんてこともないはずだ。
東雲 明日の姿が、教室の前の廊下に残っていた。
確かバスケ部だったはずだ。仲の良いクラスメイトがバスケ部にいる。だから麻弓は、たまに練習を覗いたり試合を応援しにいったりしていた。
男女で合同で何かしていることは流石に滅多にないから、顔を見たことがある程度だけど、それでも顔くらいは覚えている。その友達がとっくに練習に行ったのを見送っていたので、彼がここにいるのは不思議だった。
「あれ、練習どうしたの?」
あ、聞こえていないのかもと一瞬思った。しかし、今日はイヤホンをしていないから、麻弓の言葉はちゃんと聞こえた。
「あ?」
背が高いから凄まれると迫力がある。
そのまま踵を返して立ち去る東雲を見て、何か怒らせたのだということはわかった。
「えなに? 怒んないでよ〜」
聞こえたかどうかはわからない。
気にはなった。ただ、追いかけて確認したらもっと嫌がられるだろうなと思った。それに怒らせたのかなんてクラスメイトに確認しにいくのも、おおごとにしているみたいだ。
まあ良いか、仕方がない。クラスが違うから気まずいわけでもないし。次に話しかけるときに思い出そう。
そう思って綺麗さっぱり忘れようとして部活に向かう。自然観察で癒された後、帰宅しようと思った麻弓の進路を、チョコレートバーが塞いだ。
持っているのは東雲だ。
「もらって良いの?」
お菓子をくれるということは、怒っていたわけじゃないんだろうか。麻弓のいい人判定は、美味しいものをくれる人は良い人ということになっている。
カロリー万歳だ。
もらえるものは遠慮なくと、麻弓はそれを受け取った。
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