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mochita_rj
2024-11-16 17:15:13
24499文字
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TwitterのSS
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SS2023年分
1Pに説明があるよ
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時計の短針と長針がぴったりと12の上で重なり、少し過ぎた頃。ぼくは珍しくも、この時間になっても寝付けていなかった。明日の仕事に備えて眠らなければ、そうわかっているのだが。目を閉じてみても、秒針がカチ、カチ、と鳴る音がやけに気になって眠れないのだ。
「ああくそ、」
眉間に皺を寄せ、ぼく1人しかいない部屋に意味もなく毒づく。ところで今何時なんだ?と、何となく枕元にあった携帯電話を開いてみる。画面に表示された0時25分という数字の横には、メールのアイコン。どうやら気付かぬ内に、誰かからメッセージが入っていたらしい。
「
…
仗助か」
仗助からのメールが届いたのは10分前だった。見た目に反して健康優良児のアイツがこんな時間にメールなんて珍しいな、急な連絡か?なんて事をぼんやりと考えながら開けば、そこにはなんて事ない内容があった。次の週末のデートでは何が食べたいとか、今日の夕飯が好きなおかずばかりで嬉しかった、とか。
「
…
ふっ」
画面の上を派手に踊る絵文字は、ころころとよく変わる仗助の表情そのものを表しているようで。アイツは文字でもうるさいのかよ、なんておかしくなって思わず笑みが零れた。まあどうせ眠れないからと、ぼくもそのメールにささっと返事を書く。送信完了の文字を確認して携帯をたたみ、再び目を閉じた瞬間だった。
ピピピピピピ!
「ッ!」
枕元で突然鳴り響く着信音。こんな時間に誰だ?自分で言うのもなんだが、この携帯にはほとんど仕事関係の人間の連絡先しか入ってないはずだ。まさかあの編集、急遽原稿の修正をやれとでも言うんじゃあないんだろうな
…
ん?いや待て、仕事関係じゃあない人間が1人いるじゃあないか。と考えついたと同時に目に入ったのは、やはり今考えていた奴の名前だった。
「もしもし?露伴」
「
…
やっぱり君かい」
通話ボタンを押せば、昼間に聞くのとは違う、眠たげに掠れた仗助の声が聞こえてきた。ふあ、とあくびをする仗助に、眠たいのか?それならなんで電話を、と問いかけた。
「んー
…
露伴、珍しくこの時間にメール返してきたからさ。眠れねえのかなーって」
「きみ、 変なとこ鋭いよな」
「んふふ、仗助くんは露伴先生のこと何でもお見通しっスからねえ〜!」
けらけらと笑う仗助の声は、眠れないぼくの耳にストンと馴染んだ。毎日会える距離だからこそ、ぼくらは電話なんてほとんどした事がない。深夜に静まり返った空間に響く恋人の眠たげな声は結構
…
いや、かなり色っぽく感じた。
「
…
ていうより」
「ん?」
「おれが露伴の声聞きたいなーって思ったから電話したんスけど
…
へへ、なんか恥ずいね」
「
…
きみなあ、本当
…
」
眠いのだろうか、いつもより舌っ足らずな彼の声に、ぼくは胸がきゅうっと静かに締め付けられる心地がした。ふふふ、と仗助が照れたように吐息で笑うのも、布団が擦れる音も全部スピーカーは拾っていて。これじゃあまるで、
「これ、露伴がおれの隣で寝てるみてえ。すごく安心する」
「
…
そうだな。ぼくも、そう思う」
もしかしてぼくの心を読んでいるんじゃあないか?ってくらい、仗助はぼくが考えている事を言い当てる。出会った当初は反りが合わなかったものだが、恋人になったら考える事も似てくるのだろうか。ぼくがくす、と笑うタイミングで、仗助もふへっと笑みを漏らした。不思議だ、あれだけ眠りを妨げてた時計の秒針の音も、今は気にならない。むしろ、瞼が心地よく重くなっていく気さえする。もう少し仗助の声を聞いていたいんだけど、なんだか全身まるこどベッドに沈められているような──
「そうだ。露伴が眠くなるまでおれが羊でも数えててあげましょうか
…
ん?露伴?」
「
……
な、んだ
…
?仗助
…
」
「おやおや〜?もう仗助くんのセクシーな声で眠くなっちゃったっスか?」
「んー
……
ふふ。そう、かもな、
…
」
冗談を叩く仗助の声が遠くに感じる。あんまりよく聞こえなかったが、返事はできているだろうか。わからないが、随分と心地のいい眠気に身を任せたい。おやすみなさい、露伴。そう優しく名を呼ぶ言葉が聞こえたのを最後に、ぼくの瞼は完全に落ち切ったのだった。
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