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mochita_rj
2024-11-16 17:15:13
24499文字
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SS2023年分
1Pに説明があるよ
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愛は人を狂わせるとはよく言ったもんだ。
「んがー、すぅ
…………
ふふふ
…
」
仕事終わり、階段を降りてリビングに向かったぼくの目の前にいたのは、ソファですやすやと眠る仗助の姿。いい夢でも見ているのか、寝ながらもごもごと寝言を呟いては笑っている。脚は大きく広げ、腹まで出して呑気に人の家で昼寝をかます姿は間抜けこの上ない、
……
そのはずなんだが。
「
…
かわいいなこの野郎」
ひとりでに出てきた独り言に我ながら呆れる。ぼくはどうして、いつからこんな事になってしまったのか。昔ならば、他人にそれなりに値段の張るソファにヨダレを垂らされているのを目撃した時点で、そいつを蹴飛ばして家から追い出していたはずだ。それなのに。
「
……
オイ。風邪ひいちまうぜ」
ぼくは寝室にあったタオルケットをなぜか握りしめていて、すやすやといい気分で寝ている恋人になぜか丁寧にかけてやっていた。ついでに、あくまでもついでに、胸元までずり上がっていたタンクトップを整えてやる。服の隙間から仗助の真っ白な肌が覗き、思わずぼくはうぐっと変な声をあげてソファから飛び退いた。
甘いものを食わせすぎたせいか、質のいい筋肉の上にわずかに肉がついたむちっと柔らかそうな腹。おまけに、透き通るように薄い皮膚の上に散りばめられた、キスマークやら噛み跡やらの独占欲の痕跡。たった十数時間前につけられたそれを見た瞬間、ぼくは昨日の記憶がぶわりと頭に過ぎった。
『露伴、だいすきっス』
「ッ
……
!!」
OK落ち着けぼく、いいから何も考えるな。汗だくで息を荒らげつつも幸せそうに笑う仗助の事など思い浮かべてない、そうだろう!頭に悶々と繰り広げられる煩悩を取り払う為に一旦ふう、と息を大きく吸っては吐く。深呼吸だ!露伴、深呼吸をしろ!
…
ん?深呼吸?
『仗助
…
深呼吸、しろッ
…
』
何を自分で墓穴を掘っているんだぼくは!!夢中で抱きしめたあの肌の温かさも!耳元で聞こえた苦しそうに息を整えようとする声も!今は思い出すべきではないだろう!童貞かぼくは!なんて頭の中でぎゃあぎゃあと喚いていれば、乱れていたタンクトップを直していた手もピタリと止まってしまった。
「
…
ん?」
ちょっと待て!これ傍から見たらまるで寝ている恋人の服を捲っているみたいじゃあないか!?いや少しだけ、指先が肌に触れて滑らかとはこの事か、なんて一瞬だけ思ったが!でも違うんだ仗助、ぼくは寝込みを襲うなんてマネまだしてないだろう!?信じてくれ!と慌ててタンクトップから手を離そうとした瞬間だった。
「うおっ!?」
突然とんでもなく強い力で手を引かれたぼくは、どさっと何やら柔らかくて温かいものの上に倒れた。ここは仗助とぼく以外誰もいないぼくの部屋。考えなくてもわかる、ぼくは仗助に引っ張られたのだ。
「露伴先生の変態」
ぱっちりと開かれた、ぼくを射抜くアメジストみたいにきらきらうるうると輝く瞳。このぼくをバカみたいに骨抜きにしておかしくさせるその瞳が、今やしっかりとぼくだけを見つめていた。オイオイオイ待て待て待て今なんて言った?変態!?この岸辺露伴が変態だと!?
「はは〜なに服脱がそうとしてんスか」
「なッ
……
!ちが、これはきみが腹出して寝ていたからで
…
!」
珍しく言葉に詰まるぼくに仗助はけらけらと笑っている。言っている事は本当だし、やましい気持ちだって
…
途中少しだけあったが。それでも脱がそうとしたなんていわれの無い疑いをかけられるのは困る。そう反論しようと仗助の顔をまじまじと見つめた瞬間、ぼくはウッとまた妙な声をあげてしまった。
「嘘嘘。ろはん、おはよ」
眠たそうに伏せられたたれ目と、ふふっと息を漏らしておかしそうに笑う表情。それに露伴、とぼくの名前を呼ぶ舌っ足らずで掠れた声。端的に言えば、今のぼくには目に毒と言っていいくらい、寝起きの仗助はとんでもない色気を放っていた。
「じょ、うすけ」
声が詰まる。オイらしくないぞ露伴、と脳内で自分をネチネチと叱責する声が聞こえるが、それに何も返す事もできないくらい、ぼくは頭が真っ白になっていた。まるでぼくがソファに仗助を組み敷いているような体勢、至近距離には呑気にあくびをする仗助の顔。早くこの危険な状況から退かなければ、本当にぼくは寝起きの恋人相手に何かしでかしてしまう。年上らしく、紳士にエスコートする。そう決めただろ岸辺露伴!と、腕をどけようとするぼくの首に、追い打ちをかけるようにするりと腕が回ってきた。何が起きたかわからずにぐっ、と情けない呻き声を漏らすぼくに、仗助はぼくの耳元で冗談なのか本気なのか、どっちかわからない声色で囁いた。
「
…
残念、おれは脱がされても良かったんスけどね」
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