enoki181
2023-03-07 15:49:35
53569文字
Public リプレイ
 

【モノトーンミュージアム】霧晴れの空、輝く■【リプレイ】

前作→【モノトーンミュージアム】奇妙な国に潜む影 ~呪われし地と囚われの花婿~【リプレイ】 https://privatter.me/page/664995cb534e0
PL:成海さん、守部さん、柳さん、エノキ


▼決戦前1 シーンプレイヤー:PC3

GM:星紡ぎの針を持ち帰り、いよいよ伽藍である王を討伐するだけとなった。
時刻は夜。一同は決戦に備えて休息を取ることとなった。
その中でローラはこれからのことについてあなたたちに話始める。

GM:PC3とPC4のシーンになります。

[ GM ] シーン:10 → 11

ローラ:「実は結婚式の予定が決まったんだ」

ヒルダ:「……随分なタイミングだな」

ローラ:「いやあ実はね、今回長期の遠征じゃん。それも大型の異形案件で。だからかなー『予定入れたんだから絶対帰って来い』って釘打たれちゃって」

ヒルダ:「あのいけ好かない王子のやりそうなことだな」
お前の趣味もどうかと思うぞ。

クロ:「相変わらずみたいだね……

まあ紡ぎ手でもない彼からしたら心配になるってのは分かるけど。それにしても結婚って。

ローラ:「というわけで遠からず社交界デビューもするからよろしく」
というのは本題じゃないんだけどね。

「ところで、二人は結婚しないの?」

クロ:「えっ」

ヒルダ:「……お前、最初からそれ聞くのが本命だな」

ローラ:「だってこういうタイミングじゃないと聞きそびれちゃうじゃん。私はヒルダが誰かと交際するって聞いた時結構驚いたものだよ。なんてったって裁縫師と権力者、二つの顔を持ち合わせている超仕事人間だからね!」

ヒルダ:「あのなあ、お前ほどじゃない。今度は裁縫師と宰相と王妃だろ」

クロ:「ついでに彼の方もだいぶ仕事人間だもんね……

それにしても結婚。
……結婚かぁ。

ヒルダ:だがまあ、いずれは考えなくてはいけない事柄ではある。
交際をするというのは、多くはそのためにあるのだから。
……問題は、そもそもクロの存在を公にできないことだ。
難儀なものだな。
こいつを"そのため"に国に招いたというのに。

ヒルダ:(こればかりは勝手にすることはできない)

(そもそも、私が婚約を破棄したのは、一番にやりたいことが"これ"だからだ)

クロ:「…………うーん」

ただの結婚ならまだしも、相手は一国の領主なわけで。
一方俺はというと、よその国でもお尋ね者だ。
そんな俺たちが結婚したとなったら、まあ国の主はどうだこうだと、色々大変なことになるわけで。
そうなったらヒルダが幸せになるために捨ててきた問題がどっと押し寄せるわけだ。

……ほら、俺はお尋ね者なわけだし。そう簡単にはいかないでしょ?」

骨を埋めるならここだと決めているけど、流石にそこまでわがままを言う気はないかな。

ヒルダ:「……そう簡単にいかないのは事実だ。国に問題が降りかかる道を私は選ばない」
だがな、

「だがそれではいお仕舞いとしたくないのも事実だ」
お前は人の迷惑だのが関わると自分の想いをあっさり秘匿する。
それをすることは許さんぞ。

「クロ、お前がどうしたいかまず考えろ。私も考える」

ヒルダ:「幸せを諦めることだけはするな」

クロ:「……あー、うん」

俺としては、諦めているつもりじゃないんだけどな。
……なんていうかなぁ。
今も十分なんだけど、こんなにわがままでいていいのかなって。

「分かった、ちゃんと考えるよ」

でもきっと、それが俺の幸せだって思ったら。
ヒルダも俺といることに幸せを感じてくれてるなら。

……その時は、諦めないで手を伸ばしてみるよ。

シーンエンド

・舞台裏

エメーリャ:1d6 MP (1D6) > 6
[ エメーリャ ] MP:19 → 21

ヘルマンクルーク:1d6 【舞台裏MP回復】 (1D6) > 1
[ ヘルマンクルーク ] MP:22 → 23


▼決戦前2 シーンプレイヤー:PC2

[ ヘルマンクルーク ] シーン:8 → 9

ヘルマンクルーク:夜も更けてきた頃だった。
ふたりは焚火を前に、今日のことを語らいあっている。
どうですか?筆は進みましたか?ワタクシはですね……

こう、こう、と炎が揺らめいていた。
人の形をした5人の影。
それらは影芝居のように動き、ひとつの秘宝を得たところで、今日のところはめでたしめでたし。
ヘルマンはそんなことをピエールくんに見せていました。

ピエール:はらり、と紙束を捲ります。
書かれている文字はたくさん。国の外での調査結果だったり、中に入ったヘルくんたちからの話だったり。
今も、影が演じたお話をどうやってまとめようかな、って頭を悩ませていました。
「ふふふ……でも、明日、まだ続くじゃないですか」
ヘルくんがおとぎ話みたいに話すので笑っていましたが、思い出して真剣な顔になります。

ヘルマンクルーク:「フフ、そですねぇ」
「まだまだ続きますよ!果たしてこの物語はハッピーエンドか、それとも……?」
「楽しみにしててください!」
5人の影が手を振るような動きをすると、すーっと、影がまた炎の揺らめきの形に戻っていく。

「でもでも、ワタクシ安心しました!ピエール、ちゃんと書き記すことができていて!」
「困りごとなどはありませんか?なんでも手伝いますよ!」

ピエール:「もう、怖いこと言わないでください。ちゃんと皆が帰ってきてくれないと。悲しい報告をするのは嫌です」

5人の小さな影が揺れる時、隣の大きな影も一緒に揺れて消えた気がしました。目を擦ったら戻ったし、ヘルくんもいるので、錯覚だったのかもしれません。

……あ、すみません。えっと、困りごとですか?」

はっとして考えますが、何も思いつきません。逆に大変なのはヘルくんたちだと思うんですけど……

「そうだ、ヘルくんは?お手伝いしますし……怖いこと、もうありませんか?」

昼間にちょっと変だったなぁ、っていうのを思い出して困り顔になります。

ヘルマンクルーク:「ン!ワタクシは其達にして道化!今更恐れるものはありません!ですが……
「何か大事なことを忘れてしまうのは、もうイヤですね」
炎をじっと見ながら、そうつぶやきます。

ピエール:「うーん……あ、そうだ」
目を落として、自分の書いてきた紙束が目に入って、明るい声を上げました。
「僕が覚えておきましょうか。心配なら書き残しておきますよ。この記録は提出しちゃうので、何か別のものに……何かあったかなぁ」
自分の持ち物を思い出して、うーん、と唸ります。
「ヘルくん、なんでも話してくださいね」

ヘルマンクルーク:「ワタクシは……
そこで、普段のヘルマンからは見られないようなほど会話には長い静寂がありました。
ぱたりとピエールくんと視線が合います。
その瞬間、いつものようにニコリと笑ってみせて

「"ヘルマンクルーク、いつまでもあなたの隣人"」
と、自分が持っていた荷物の中から羊皮紙を一枚出してサインのようなものをさっと書いて渡します。

ピエール:「……?知ってますよ、ヘルくんのお名前ですよね」
首を傾げ、両手で紙を受け取りました。そこにもヘルくんの名前が。
「ヘルマンクルーク、ですよね」
読み上げてから顔を上げ、視線を合わせます。

「ヘルくん……?」

さっきみたいに言葉を区切ったことなんて、あんまりなくて。知らない人になっちゃったみたいだな、って不思議な感覚になりました。

ヘルマンクルーク:「フフン!改めて教えておかねばと思いましてお渡しした次第です!」
「これでワタクシのこと、忘れられないですね」
……夜更かしよりも早寝の方が悪いことをしている気持ちになりませんか?おやすみなさい!」
いつものようにダバダバとしながら、本日の寝室に帰っていきます。
人間の死は二回あって、一度は命を落とした時と、二度目は忘れ去られた時。
そもそもワタクシはまだ人間なのでしょうか?
いいえ、そんなことは些細な悩み!
意味が分からなくても、今は気持ちさえ伝われば良いのです。

ピエール:「え、はい、おやすみなさい」
去っていく後ろ姿を見た時、なぜか嫌な予感がしました。

「まって、ヘルくん!今日は一緒に寝ましょうよ!」

旅の中、同じ部屋で一緒に寝たことがあります。
寝袋を持ってテントの中で小さくなれば、きっと今夜も楽しいはず。

「ふふっ」

想像して笑い声が出ました。もう夜なので、小さな声で。
たき火の火は忘れずに消して、しっかり追いついて。

――それから先は、子供たちの秘密。

シーンエンド

・舞台裏

ヒルダ:1d6 MP回復 (1D6) > 2
[ ヒルダ ] MP:20 → 22

クロ:1d6 HP回復しようかな (1D6) > 6
[ クロ ] HP:24 → 28


▼決戦前3 シーンプレイヤー:PC1

[ GM ] シーン:11 → 12

[ エメーリャ ] シーン:8 → 9

エメーリャ:あちこちから焚火と潜めた笑い声が立ち上る。明日に向けて英気を養っているようだった。

一緒にいくらか酒を煽っていたのは少し前のこと。完全に酔う前に輪を抜け、イワンを探した。
見つけたその細い腕を取り、二人で夜風に当たらないかと、暗がりの方に歩いて行く。
思ったより霧が深く、星が見えなかった。

「昔からこの辺はそうだった……とうとう晴れるのか」

ふ、と思い出して笑う。寂しさも含めて。

イワン:「僕も、見たことはないな。多分父さんも……

だって、ここは生まれた時から"霧深き緑の国"だった。
星を見たのは、"青き風の国"に来てからだ。

「ねえエメーリャ」

少し迷った。
でも、君は一緒に背負うって言ってくれたから。
今は君以外誰もいない。

「少しだけ胸を貸してくれないかな」

エメーリャ:頬を緩める。
腕を引き、胸の中にイワンを包んだ。
影武者として育ち、遠目には間違えられるほどだったのに。いつの間にか体格差がついてしまった。

それを愛しく思う。
国に、王に、生まれ故郷の全てに、望まれていないのだとしても。

「イワン。俺はあなたとの永遠が欲しい」

てのひらを重ね、指を絡める。左手の薬指を撫でて。

「あなたがいいと言ってくれるのなら」

イワン:静かにその胸の中に顔を埋める。
少しだけ震えて、それで大丈夫って言おうとしたら……
「えっ」

イワン:唐突の……いや、もう唐突ではないのかもしれない。
僕たちが歩んできた道の終着点だ。
今にけじめをつけて、これから未来を歩くためにも、これは当たり前の提案だろう。

……僕は、この戦いが終わったら、いよいよただのイワンだ」

「だから、断る理由はないかな」

「あ、でも今とてもびっくりしてて、その、実感はあまりないのだけど」

エメーリャ:体から力が抜けた。緊張していたみたいだ。酷い拒絶はされないだろうと思ってたけどなぁ。

「じゃあ、これ。形になってたら忘れないだろ」

ポケットからてのひらサイズの箱を取り出した。

「無くすといけないから、今、つけてもいいか?明日邪魔なら、その前には外してくれていいから」

イワン:「うん、つけてほしいな」

手袋を外して、そっと手を前に出す。
「多分外さないよ。離れていても君と繋がっていることが分かるんだし」

エメーリャ:掬い上げた左手。ほっそりした薬指にリングを通す。

霧を抜けて僅かに届く星の光。
遠くで揺らめく炎の光。
イワンの瞳の煌き。

全てを受けて輝く指輪はとても美しかった。

「イワン」

声に涙が混じる。ああ、格好が付かないな。
顔を見られないように強く抱きしめた。声なんて隠せやしないのにな。

「あなたと出会えて、今があって、よかった。国のことを考えると、手放しに言えないことも、わかっているけど」

「でも、俺は……俺は。イワンとの今を、この先を、望まないことなんて、できない。自分に嘘なんて、つけないから」

「愛してる、イワン。この先も俺と一緒に生きて欲しい」

イワン:「うん」

僕を抱きしめる手が震えているのを感じる。
緑の国がなくなっても、僕は一人じゃない。

君がいる。

ここに来てから色々な気持ちが胸の中を渦巻いていた。
だけど、もう迷わない。
君と生きる明日のために、僕は戦う。
きっとそれが、王の、父の望みでもあるのだから。

「一緒に生きよう、エメーリャ」

エメーリャ:「うん」

子供のように頷いて、涙を流した。

与えられた生きる意味だったはずだった。
いつの間にか、俺自身の気持ちが育って、手を伸ばしていて。同じ気持ちを返してもらえるようになって。

「ありがとう」

共に生きていく未来を紡いでくれた唇を、そっと塞いだ。

シーンエンド

・舞台裏

ヒルダ:1d6 MP (1D6) > 4
[ ヒルダ ] MP:22 → 26

ヘルマンクルーク:1d6 MP (1D6) > 3
[ ヘルマンクルーク ] MP:23 → 26

クロ:1d6 MP回復で (1D6) > 6
[ クロ ] MP:21 → 24


▼謁見の間へ シーンプレイヤー:PC1

GM:全員登場になります

[ GM ] シーン:12 → 13

GM:時刻は午前三時頃。
あなたたちは国王討伐のために緑の国王宮に向かうこととなった。
PC一同が王を打倒し、それと同時刻、緑の国の巨大なほつれをイワンが修復する。

ローラ:「今までの報告からしてイワンが危険なことになる可能性は低い。どうか君たちは国王戦に注力してほしい」

「でも、もし危険だと思ったら逃げて構わないから」

イワン:「そうだね。生きて帰らないといけないから」

エメーリャ:「わかったけど、こっちこそ大丈夫だろう。紡ぎ手が四人もいるんだ」

銃を担ぐ手は手袋に包まれているため、よく見ないと分からないが。左手には指輪をはめている。

「イワン、気を付けてな」

笑いかける顔は昨日までと変わらない。

イワン:「うん、任せて」

「エメーリャ、国王を……父さんをよろしく」
その死に目を見ることは叶わないだろう。
だけど、それで良い。

エメーリャ:真面目な顔で頷く。

どちらがイワンにとって良かったのかわからない。
けど、俺たちにはきっと、これでいい。

ヒルダ:とりあえずアクセサリを糸電話から伝家の宝物に装備変えるぞ。

「二人とも、最初の頃に比べたら良い顔するようになったじゃないか」

エメーリャ:「はは……それを言うならクロも。なぁ?」
少し照れて、話を逸らそうとクロの腕を肘で小突くか。

クロ:「あはは、そんなに変わってる?」

あの国で出会ってから俺から見てもエメーリャたちが変わってるのは分かるけど、ヒルダから見たらもっと違うんだろうなぁ。

ヘルマンクルーク:「ちゃーんと全員無事に帰ったら今度こそハッピーエンド!大丈夫です、行きましょう~!」

ピエール:「皆さん、無事のお帰りを待っていますね!お気をつけて!」
記録の紙束を胸に抱いて。

これが終わったらヘルくんと次はどこへ向かうかな、なんて考えています。色んな人と出会って、行きたい場所が増えました。

GM:それでは、ここからあなたたちは伽藍がいるであろう謁見の間へと移動します。
しかしそこは大きなほつれができており、また空間が歪んでいてどんなに進んでも辿り着くことができません。
歪みを引き受け、全体で剥離値を合計で4上げることで突破可能になります。

ヒルダ:剥離値3貰うぞ

ヘルマンクルーク:残りの剥離1引き受けます

[ ヒルダ ] 剥離値:3 → 6

[ ヘルマンクルーク ] 剥離値:3 → 4

ヒルダ:OT 兆候表(9) > 【邪毒】 あなたはバッドステータスの[邪毒]5を受ける。

クロ:俺の持ってる毒消しをヒルダに渡しておくよ。

ヒルダ:よし使おう

GM:それでは謁見の間への道が開かれました。
そこにいるのは、果たして……

シーンエンド