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asa_nohi
2023-12-23 16:04:12
19198文字
Public
カルジュナ
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アドカレワーパレまとめ1
お借りしていたワードパレットを使ってのアドベントカレンダーかるじゅ纏めその1
11/27〜12/6までの10編
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12/6 贈り物は
……
ポインセチア「コントラスト/染まって/素晴らしい夜」
言の葉贈り時空
カランカラン、と店のウィンドチャイムが鳴り、来客が告げられる。涼やかなその音に、作業台の道具たちを片付ける手を止め、顔を上げたカルナは、扉の前に立っていた人物を認めるなり、小さく目を見開いた。
「どうも」
扉の前の人物、基、アルジュナが微笑いながら言う。カルナは普段人が訪ねてきたときよりも、一拍遅れて「よくきたな」と歓迎の声をかけた。
「まさかおまえが訪ねてくるとは思わなかった」
「驚かせられたなら何よりだな」
「なにを求めてここに来た?」
「兄に貰った花を店に飾っていたんだが、ちょっと萎れてきてしまったんだ。新しいものに変えようと思ったのだが、それならばせっかくだから、おまえのところに寄ってみようと思って」
カウンターで隔てられているときと同じ微笑を浮かべ、アルジュナが言う。カルナはなるほどと頷いた。
「そうか
……
そうだったか。また新たなものを持って行くつもりだったが
……
、おまえが選んでいくというのなら、それはそれで、花も喜ぶだろう。気の済むまで見ていくといい」
仕事仲間たちを手で示して言う。アルジュナは、うん、と頷いた。
小さな白い花を咲かせるクリスマスローズ。
赤と緑のコントラストが今の時期にも合い、目にも楽しいポインセチア。
ちらちら舞う雪に見立てた白と、ポインセチアに合わせた、赤と緑にうっすらと染まっているカスミソウ。
ポインセチアの赤よりも一段濃い色をしたバラ。
店内をぐるりと見てまわり、切り花を選び取っていくアルジュナは、その手元にクリスマスの様相を作り上げていく。
「この時期らしい色の花選びだな」
あれこれと選び出し、見え方を確かめ、足したり引いたりしながら、ようやく「これを」と持ってきた花束を前に、カルナは小さく口の端を持ち上げて言った。華やかながら落ち着きがある。さすがはアルジュナ、雰囲気作りが上手い。
「少し気が早いが、外はもうクリスマス一色だからな。店の中も、少し外の空気に合わせておかないと
……
」
小さく微笑ってそう答えたアルジュナは、そこでふと何かを思い出したらしい。選んだ花にラッピングを施すカルナに、「そういえば、」と話しかけた。
「クリスマスイブに、何か予定は?」
「ぬ?」
唐突な問いかけに作業の手を止める。顔を上げてみると、相変わらず柔らかな表情を浮かべたアルジュナと目が合い、心臓がドキリと跳ねた。
「
……
今のところは、仕事だけだな」
バクバクと早鐘を打つそれに気を取られて反応が少し遅れた。それを誤魔化すように、予定を思い出す振りをして首を傾げたカルナは、その日の余暇はフリーであることを伝えた。
するとアルジュナは「それはよかった」と言い、少し照れたように続けた。
「もしよければ、店に遊びに来てくれないか。
……
せっかくだし、一緒に食事を、と思って」
「
……
ああ、もちろんだ」
アルジュナの唐突な誘いにすぐさま頷きながら、今度こそ顔が赤く染まっていくのを自覚する。静かなあの店で、アルジュナの作る手料理を二人で楽しむ。
そんな贅沢を、どうして断ることができようか。
「ありがたい誘いだ、受けさせてもらおう。アルジュナよ、感謝する」
「いいえ、こちらこそ」
カルナがぎこちなく笑って言うと、アルジュナは優雅にお辞儀をして答え、そして続けた。
「
……
シェリー酒でも用意して待っている」
当日は素晴らしい夜になりそうだな。
そう思ったけれどしかし、最後に落とされたとんでもない爆弾発言に、思わず顔を覆ったカルナには「そうか」と返す余裕しかなかった。
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