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サブさぶれ
2026-05-09 16:31:23
16963文字
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原作軸
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原作軸①
原作軸のSS・短編置き場です
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はじめての
君のやわらかな唇を喰む。息を呑んだ音。金色が訴える。「ファーストキスだったのに」と。
私だってファーストキスだった。なのに君が、いつまでも踏み込んでくれないから。私から踏み荒らさなきゃならなかった。
小麦は踏めば踏むほど強靭に、美味しく育つんだって。同じくらい美しい色の君はどうなのかな。私の影で淀んだ君の瞳を見る。
奪われたばかりの唇は言った。
「俺からしたかった」
♦
ミルクチョコレートの瞳が近づき、細まり、やがて閉じた。
その美しい変遷を、世界一間近で見守った。この世で最も贅沢な瞬間だった。だが、その世界記録は一瞬で塗り替えられた。
きみが、俺にキスしてくれたから。
他人の柔らかさを初めて知った。他の誰とも味わいたくないと、欲張りなことを思った。
——
もっと強欲なことでさえ。
つまらないことを言った。きみはこう返した。
「二回目はスグリからして」
世界一糖度の高い言葉に、甘党の俺はなす術もなかった。
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