はしびろこう
2025-08-05 12:16:46
14774文字
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讐アシュくん

カルデアに、復讐者のアシュヴァッターマンがやってきた。全年齢のやつはここに。アシュヨダの香りがします。
ちよどさん【@tiyodo.bsky.social 】とお話しした内容とかもバリバリに含まれてまする(許可済みです)


ものおぼえ

 ものおぼえはいいほうだと、おもう。
 
 ※
 
 だいぶ頭もうすらとモヤのかかったそれから、だいぶ鮮明になってきた気がする。ドゥリーヨダナ、最愛の男が、ここでは幻ではないということも、赤い男がいつだかの自分の姿だということも少しずつわかるようになってきた。
 食べ物を食べたら、だいにのっているを開けて、歯ブラシに塗り広げ、みがく。一度色を見ずにやったら、ドゥリーヨダナは「お、えらーい、ちゃんとみが、アッ!?それわし様の洗顔!!」と慌てふためいてぺっしなさい!と怒られた。
 失敗。どうやら青いを使うべきで、赤いは別のものらしかった。確かに味は違った。
 だがそれからはまちがえることなく、とりあえずはみがきにかんしては覚えたとおもう。
「んー、だいぶ良くなってきたな。よし、お口をあけろ」
 ドゥリーヨダナが、はみがきができたかどうか確認するといって、唇のなかをなめとるのも慣れたもの。
 ごうにいってはごうにしたがえということわざが、知らない知識なのに入ってくる。おそらくここでは、世話を焼くものが口内をぬるぬると確認するのが習慣なのだろう。
 だからこれは、自分が悪い。
「ん、――ちゅ、る」
 舌先で弄られる口の中が、くすぐったくて、少し胸がぎゅうと締められる。腹に熱がたまるのは、俺が悪い。この間から、体が少しおかしい。
「ん、ん、んーーよし、綺麗に磨けているな」
……
 こく。
 ものおぼえは、いいほうである。
 あなたが教えることならば、なんだって憶えるように努めよう。
「ん?」
 ドゥリーヨダナが視線を下に流して、にんまり。何か、してしまっただろうかと視線を落とせば――テントを張ってしまっていて、思わずその場に座り込む。
「おーい!アシュヴァッダーマーン!!」
 自分の名前、だがよんでいるのはもう一人の方だろう。怪我などしないようにとぴったりの服を与えられているおかげで遊び部分が少なく、たてば間違いなく目立ってしまう。
復讐者アシュヴァッターマンが勃ったーー!!」
「はあ?」
 なんだって?と言わんばかりに顔を出して近づいてきた。最初から立つのには問題なかったはずだが、というような目線でこちらを視界に収めるなり理由を察したようで吹き出す。
「3Pできるぞーーー!!」
「少し声抑えてくれや旦那ァ!!!」
 工事現場で会話するくらい二人の声がでかいことは分かったが、これから自分がどうなるのかはわからなかった。

 20250813.