●五半で竜隼。後半がジャスラックかもしれませんです
(Tumblrで見付けた個人様の邦訳です ttps://www.tumblr.com/shinshun-chanson-show)
(末尾:同曲の隼人認識と竜馬認識、かなり違いますw)
「お座り」
なんとな金縛りか!ええ半蔵、おぬしわしの知らぬ内に、わしの身体だけすとんと寝ちまうような符丁を仕込みやがったな、わしの寝とる間に耳元でなんぞ囁くなどして!耳元で!なん
…ぞ
――—よし許す
なにを良い笑顔になっておるのじゃ阿呆
ちょっと来いと隼人が合図したから、したりと倉庫奥に遅れて向かった『竜馬』の浮かべた笑みは、しかし彼にしては粗にして野がすぎていた。彼
———「混じりけ」なしの竜馬と同様、卑ではなかったが。そうして呼んだのは『隼人』か、それとも今のところ相棒は隼人の中で傍観を決め込んでいるだけで、思わぬ逢引きに慌てているのか、まあどちらでもよかろと『竜馬』の手がのばされたところで、先の言霊が飛んで、竜馬はすとんと床に正座したのだった
「急ぎの用ができたゆえ、ちと隼人には眠気に数分だけ仮眠を取っているつもりになってもろうた、手短に言うよって聞け、わし等の正体、いくらかばれておるぞ」
おお、今日は竜馬ともども艶っぽいのう隼人くん、
「どうも」
竜馬とのことを察している者達はうっすら存在する。ならば年長者ならさらにと流して済ませる気の半蔵であったが
「何人殺してきたかね」
時折一個小隊ぐらいは相手にしてきたか、更衣兵をかくまう村の一つも焼いてきたかのように、死の匂いが強まるのだと、ええのう若いもんは、とからから笑って老科学者は肩を叩いた
「黙って戴くとまでは思わんが、厄介な御仁じゃ」
ここより容易うここより身近で至って地味に日々戦と殺しのある世に渡れるなど聞いたら
時渡りの術を知ったら、あの御老人
「爺様ついてきたがりそうよなあ、なんとかして」
そう言い『竜馬』は頭をがしがしと掻き、今は咥えていない煙管を盆の端にカンと打ち付けるそぶりと口かから煙を吐き出す仕草をする
一度退くぞとの言葉に
「ちくと待て、竜馬が博士の変わり大筒を持って飛ぶ気満々なんじゃよ、あれは絶景であろ、付き合わん手はないぞ、のう」
竜馬があのように重い兵装をしたがっとるのは、やはりお主が頭の中にささやいたからじゃな、隼人の早駆けには足手まといになってかなわんわ、ええい「伏せ」!
倉庫を覗き込んで返って来た若い職員は、「何だかわかんないけど竜馬さんが隼人さんに土下座させられてた」とだけ報告した
*
大砲の上に しゃれこうべが
日本ではもっぱら反戦歌として学校や歌声喫茶で歌われ、隼人もその歌が原詩で歌われた映画のシチリア版よりはやや物悲しい歌い方の国内版がなじむらしい。対して義務教育時点で既に通学があやしかった竜馬は太陽とマフィアとグラニータの島バージョンで最近知り、機嫌よく鼻歌に歌う
「ミサイルの機関銃だ、うひょー」
ゲッターの巨躯に合わせてあつらえた回転式機関銃が、大型爬虫類の生体部分を残した機械獣のその命脈を追尾して飛び交う。容赦ない着眼点にに退きつつも歓声をもらす竜馬の声がモニターから、絶景哉絶景哉との相棒の声が脳裏にするので、半蔵は心象風景的にこめかみに手を遣る。彼が魂の内に間借りする隼人は、呆れた風にわずかに口許を緩めていた
しゃれこうべを見た
興味がわいて聴いてみた
するととても辛そうに答えた
「鐘の音も聞かずに死んだ」
俺の人生は終わってしまった
終わってしまってもうどこに行ったかわからない
ここに来てからもう80年になる
竜馬はきっと歌詞を知るまい、と半蔵は思う
竜馬はまだこの歌の歌詞を聞いてこない、と隼人が内心ため息をつくのを感じる
それがなんだというんじゃと五右衛門が、生霊の彼が抜け出して、カメラに張り付いて外の景色を眺めていた五右衛門が言う
俺の人生は終わってしまった
辛そうに泣きながら
もしできることなら
愛のために死にたかった
五右衛門はぶわりとゲッターからも抜け出しドラゴンの頭の上までよじ登り、そこから見晴るかして言う
『はん、いずれ時が来てこいつも死のうがの、
必ずやり遂げてからいく男じゃよ』
だからそういう泣き言もの、無しなんじゃ!
首を取られてせめてもの情けで大筒の上に乗せられ朽ち果て忘れられるんでのうての、首だけになっても地べたに落ちずに竜のごと天に昇り詰めて見せるぐらいの気概で煮えとるぞ、この男のししむらは!ああそうじゃ、呆れ果て泣きそうな顔の隼人がこちらを見上げておるのも見えるわ、ああ、ははは泣くな泣くな
———いやいやいやいや、なんだったんじゃろうのう、いま見えたものは、のう?
戦場に応えはなく、ただ古代竜の叫びと、黒煙と炎とを、海原の青と白がゆるやかに胸に抱いている。
恐竜帝国潜入作戦 途上。
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