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akinoshiroihana
2025-04-14 21:29:56
13333文字
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名刺置き場4
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●サーガ號とネオゲのあれ、ウーロンなのか鳥竜なのかわからん、でずっと放置してました(告解
低木の陰、ハマヒルガオの葉と花の色が砂上に咲き競う色に紛れ、分離して浜辺に隠したゲッターは研究所からの指示を待つ
「まだかよ」
まだ人間の化けの皮かぶったまんまかよ、あの社屋と周りのアパート群一帯
先日「こんな酷い真似をできるのは鬼だけだろ」判断で痛い目を見た竜馬はじれったそうに膝を揺すり、ちぇ、皮かぶりヤローがと口走りかけたところで口をつぐんだ
デッキチェアに腰掛けて地面に適当に縦横線を引いて始めた〇×ゲームは、時間をつぶすべく枠を増やしオセロのルールを混ぜてしまった結果、程なく竜馬の方から「やめだやめだ!」との声が上がり、今は何というでもない気のない落書きが描かれる程度だった。
身体の線が分かりやすい全身スーツでの波遊びが普通になるにはもう数年を要する時代であったから、人目に付かないことを彼らは願ってもいた、たった一人唐突に、野球のキャッチャー姿をしている者にしても、これからここで何をする気なのかを聞かれれば困りそうでまた。
「あ」
絵心のない漫画絵をうろ覚えで描いていた木の枝がぽきりと折れたのにいよいよ気を削がれたらしく、竜馬は短くなった枝でどうしたものかと視線を彷徨わす
「なあ、イーグル号って、俺の前の機体って、漢字ならこうか」
「ちがうぜ、こう、じゃねえな鷹はホークだからこっちか、ここんとこはどう書くんだったかなえーと」
ラクな字だったらいいなってのだけにじみ出てんぞ、なんだお前のこれ、
うっせえ
「お前が書いたのだとカラスになっちまうぜ、器用な間違え方。」
「るっせーやーい」
ライガー号から戻ってきた隼人が、そろそろ静かな会話ではなくなってきていた弁慶と入れ替わり、そしてさらさらと砂に書いた
鷲
「ア、下ね」
「そうだよ」
蜥蜴れんじゅうと戦う間にはそれを食う猛禽の名を与えられていた一の闘神の頭部は今、竜の名で呼ばれる。同じ字を自分の名にも持つから、竜馬はその下にたやすく竜の字を書き加え、ううんと唸った、しっくりこねえな収まりがよくねえと。
覚えてやんなよ、お前の相棒の名だったじゃねえか
相棒てんならお前や武蔵、弁慶の名前は書けらあ
そうだよ、イーグルじゃなくてファルコン号だったらお前の名前と同じ字だったからよかったのに!
「はやぶさ」はなあ、前の戦争で使われた名前だからよ、出撃して死んだ奴も沢山いただろうぜ。ハワイの海底でバラバラになって沈んでるのをアメリカの好事家が引き揚げてったって聞いたな
へえ、そりゃさぞかしきれ
――
男前な機体だったんだろな
さあ?
そうやって流してしまう隼人をよそに、竜馬はいまいちど、さっきの「鳥」の誤字のようなものを「竜」の字の上にのせてみて、ふうん、と何やらひとり納得した、ようだった。
だからそんな鳥だか烏だかわからない手書きの看板は、いま山深い古寺の門にある
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