akinoshiroihana
2025-04-14 21:29:56
13333文字
Public
 

名刺置き場4



●東映でハロウィン?あ、学祭シーズンでしたわ!(抜け道を発見)

~~~ ~~~ ~~~


「だってお前、タイツを履くのは死んでも嫌なんだろう?」
あとはスカート丈で隠れる姫の方しかなかったんだ
「馬の脚役とかでいいじゃねえか」
「お前と弁慶じゃ背丈がが違いすぎる上に、乗った俺がセットにぶつかりかねないよ」

十月末、万聖節と学園祭の隣接する頃、流竜馬は白タイツにかぼちゃパンツの王子様になっていた、『白雪姫』だかシンデレラだかのプリンス・チャーミングっぽいアレである。そして相手役は学園のアイドル早乙女ミチルが当然受けると思われた。が、「衣装合わせのお稽古で『セクシー!』ってヒューヒュー騒ぐ男子が多くて失礼しちゃう」と、すっかり臍を曲げてしまい、どうせなら学園の名物男達が顔を出した方がいいだろう、なんなら笑いも取っていいイベントだろう、あいつはノートもろくすっぽ取らずに大体頭に入っているんだからと、よく練習を見物に来ていた隼人に白羽の矢が立ったというか、本番直前の欠員に慌てた人々にこぞってスナイプされたとでもいうのか

「相手が女子じゃないならキスしたふりでからかわれたりの嫌な思いをさせないで済むから俺もいいし」
劇画の『ルパン三世』の美女たちもかくやというぐらい(待てそのたとえはおかしいと内なる理性はたしなめたが、)器用にも高々と足を組んだままそっぽを向いて『おまえはいいのかよ』と問われたから竜馬は答える
「相手がお前だと〇組の××さんや×組の〇〇君より上手かった下手だったとか言われそうでイヤだと女子も男子もみんな逃げ出すんでわけがわからんし。」
「ばっ
最初あんなにみんなきゃあきゃあ喜んでたのに、ああいうのが難しい年頃というやつか?うん?
花蜘蛛の透き通るそれのように(まてその語彙はどうしたことだと再び内なる理性は竜馬を引き戻そうとしたが、)繊細そうななつくりだが強靭で長い自分の脚を抱えて凭れていた隼人が、あんまりといえばあんまりな人物評に勢いよく立ち上がり反論しようとしたものの、きっちり編み上げられていたような長い脚線はするりとほどけず、彼は法事の列席者もかくやの勢いで自分の脚に足を取られてつんのめってどさり転げた。黄色いロングスカートが可憐に広がり、体育用のハーフパンツを履いたきりの尻をあらわに、ちっくしょうと呻く頭部をふわりと隠すのに構うことなく
開演のベルはもうすぐだ

(魔女役という選択肢は、とかいうのを最早諦めて、竜馬の内なる理性は午睡についた。)