マエバ・セイボスキー
2025-03-05 00:16:28
30655文字
Public パーバソ
 

海に似ている

人魚姫パロです。
なんのひねりもなく、ストレートに人魚姫パロのパーバソです。
領主のパと人魚のバソ。海の魔女役をテ神にしてますが、カップリングはパーバソだけです。
※ただし、デイテス生産工場で作られています
※喫煙表現があります
※盲目のパの描写があります
※設定は完全にいつかのどこかの、なので深く考えないでください

加筆修正して素敵な表紙をつけて本にしました。よろしければ。
https://ecs.toranoana.jp/joshi/ec/item/040031242019



なんてあっけない。
パーシヴァルは、もはや痛みも感じない頭の隅で、微かな安堵を覚えていた。
これで、体面や家名のためだけの不誠実な結婚をしなくてすむ。
それと同時に、自分のいなくなったあとにも彼にはどうか何不自由のない幸せな生活を送ってほしいと願った。
パーシヴァルは彼を、星々の煌めく夜の海のような美しい人を、愛していた。
まるで、空の眠りを受けとめる黒いベルベットのような滑らかな海原は、彼の豊かな髪を思い出す。
いつかその海に抱かれて眠りたいと、密かに思っていた。
それは欲であり、恋であり、そして、愛だった。
今更そんな風に気付いたって遅いのだけれど、それでも、どうか彼の行く先が幸いであるようにと、願わずには居られない。
殆ど聞こえなくなった耳に、遠くから微かな声が聞こえる。
ああ、彼だ、いつから声が出るようになったのだろうか。
よかった、これで、彼の世界はまたひとつ、生きやすいものとなったはずだ。
血と共に安堵の息を吐きながら、パーシヴァルの意識は徐々に沈んでいった。