マエバ・セイボスキー
2025-03-05 00:16:28
30655文字
Public パーバソ
 

海に似ている

人魚姫パロです。
なんのひねりもなく、ストレートに人魚姫パロのパーバソです。
領主のパと人魚のバソ。海の魔女役をテ神にしてますが、カップリングはパーバソだけです。
※ただし、デイテス生産工場で作られています
※喫煙表現があります
※盲目のパの描写があります
※設定は完全にいつかのどこかの、なので深く考えないでください

加筆修正して素敵な表紙をつけて本にしました。よろしければ。
https://ecs.toranoana.jp/joshi/ec/item/040031242019




男は指先に摘んだ小さな球体を明かりに掲げた。
とろりとした質感のそれは小さな真珠だ。
ころころともてあそび、グラスの中に落とす。
小さな気泡が、しゅわしゅわとそれを取り囲んだ。
まるで、泡になって消えていく人魚姫のようだった。
白い指先が四角い氷を掻き混ぜる。泡が弾け、氷がからんと音を立てて崩れる。
男は、残りの酒をくっと呷った。
後には、氷ばかりが残っている。
「そうしてふたりはすえながく、幸せにくらしました。めでたし、めでたし」
男は立ち上がり、店を出て行く。
黒く濡れた石畳が、ひんやりと夜の街に続いていた。