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akinoshiroihana
2025-01-22 02:24:28
11949文字
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ラ―ヒュンワンドロ2025名刺原文
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#LH1dr1wr
お題「天才」
このお題は今月のアバンテンテーを擦ったほうがいいのかしばし考えましたw
「『末は博士か大臣か』だったか」
晴れた空に上がる前々夜祭前夜祭の花火の音に振り向けば、ただの賑やかしではなく神官らしきが続いて祝詞を唱える街角を一人行く彼
その薄い色の髪もこの国と北の最果てでは幾分目立たなくなるので
「二十歳過ぎたらただの人というが
何ならあの人はまかり間違って、まだ本当のギリギリ崖っぷちでそのくらいの年に引っ掛かっている可能性だってあるかもしれない、なんなら結構俺のせいで」
だから末はまさかの王配だ
フローラ女王にとってもあの人にとっても俺は「そんなことをするとは夢思わないが、もしかしたら本当に本当の気の迷いでその秘密を明かした相手かもしれない、尋ねられる相手かもしれない」際どい所にいるから、
だから疾風のように現れて疾風のように去るとしよう
「つまらん気遣いをする」
王都にほど近い丘でそうふんと鼻であしらった半魔とその愛機にすまんと苦笑し
「なにぶん『二十歳過ぎたらただの人』の、要らん気働きさ」
手を振り振り、彼は花咲く丘を降りて行った。子供か、と半魔たちが呆れて渋面をほどいてしまう所作だった
「ただのひとであるものか、おまえというやつこそ
―――
」
もう彼の声の届かない十分すぎる距離が開いてから半魔は呟く
重装備に鎧っていまの顔を覆う具足をばらばらにしてみれば、彼は涙滴型の雫をたったひとつ携えていた
後に話に聞いたところのあの日に流し損ねた、落としたのを自分でも気付かなかった、零した時をもう思い出せない、それを割れない卵のように白い掌の中に
その卵の中にはおそらくあの男と別れた日の子供がうずくまっていた
どこにでも無限に行けたはずの幼子が「胚」が膝を抱えて、そのまま
これからの旅の中でその涙のような卵のような、すきとおったもののなかの子供は外の自分に出会いたいと殻を破り身を震わせるだろうか、敗北感と孤独感で終わっていた自分の幼年期と果たして目が合うだろうか。苦く終わったまま放り出された「ヒトとしての生」を持つ同志としてもしそんなことが起きるとして、それは
「末は博士か
―――
ふん、何に化けるかな」
おれたちは
疾風のように行って掻っ攫う予定の彼の代わりに、愛機の藤色の鬣を撫で、半魔は丘から見下ろす
火薬と花の、過ぎた香りがした
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