akinoshiroihana
2025-01-22 02:24:28
11949文字
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ラ―ヒュンワンドロ2025名刺原文






勇猛な戦士は「背中には傷一つ無い」など言うが
生憎と我が友には出会った時から幾つかの傷があった。
白い肌に微かに土気色を帯びてらりと光る穴の痕、それは若さゆえにあと十年と待たず消えるかもしれない
正直なところ、それが初めて顔を合わせた時見くびった理由の一つでもあったのだが


「いやこれは
 前から食らったハドラーの爪具が勢い充分だったので背中まで貫通した時のものだから、前からなんだな((´∀`))」
「貫通」
 「ダイ大タイムレコード的にいえば十七日ほど前のことだったからまあよく目立ったかもしれん((´∀`*))」
文末に変な物を付けるほど無邪気に青年は応えた

ハドラーには長じたら肉を焼き落として立派な死霊の騎士にしてくださいとお願いしてあったものだから、やった方もやられた方も感慨深かったかもしれん、果たして抉ったのは肉で骨にはひと傷も無く―――

それは戦士としての不死身ぶり豪胆さよりも
いっそ聖なる白象が白い巨大仏なんかの御有り難い動じなさに感じられて
あ、だめだこれは歯が立たないやつだ、と、極めてらしからぬ境地をラーハルトは、
「当たらなければどうということはない」男はいっとき垣間見る
友は今日も物静かに穏やかに不死身で測り知れなかった。



くすりと無声音での小さな笑みが聞こえたから
子供は見えない尻尾を、銀色の猫の尻尾をぱたぱたと振る。不興で。
ああまたあの男は何か書き送ろうとしている
この旅で見たもの触れたものをきれいにやさしく包んで花束みたいにするのを自ら楽しみながら
「それで我らがヒュンケル君は、勇猛果敢にも祠のお掃除用の箒を引っ提げ……
先日の自分の事にまで触れようとしているのに、この子猫は辛抱堪り兼ねた。
未来のいつの日にか身に帯びる魔道の技を使ったか、はたまた子猫の「かわいさ」で殴るかして、男の―――青年の一瞬の隙をついた子供は、手紙の端にほんの少しの爪痕を付ける
「ああなんてことするんですかぁヒュンケルぅ!」
「『x』は親愛の意味にもなるからいいんじゃないですか?」
「3つも付けたら恋愛感情になっちゃうんですってば!」
「え」

そんな遠い日

―――魔界語は得意ではないと言ったら今度はカール語で書いて寄越すか、ふん」
亡き主君の平らげた国か、前勇者の故郷か。騎士団を抱える北の国の言葉はやや古めかしく荘重さが慇懃無礼に感じるほどだった、差し詰め明るくやさしくと意識して書く必要があるくらいに。
御座候―――とでもいうような結びの文まで読んだ後、半魔は手紙を遠ざけて目を細めたり斜めから見たりしてしばし考える。
そういえば人間の言葉に苦労はないが、人間から自分へと手紙をもらったことなどいちどたりとも無かったのではないかと。
だから彼はペンをインキ壺に浸し、書いた。古く難解で厳めしい言葉であったが主旨は

「さっきのてがみの『xxx』はなあに」