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豆炭々炬燵
6162文字
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ジャンルごった煮
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【カミ東・フィル風・あしゅやよ】セオリー通りなんてつまらない【化菫・ミスライ】
各CP扉一枚隔たれた彼方側にいるのはだぁれ?フラグへし折ってやるよ編。
※クロスオーバーものでは御座いません※
其々前のお話
カミ東🔪🍮→
https://privatter.me/page/6670eec9184f9
化菫👁️🗨️📚→
https://privatter.me/page/6672288d6aaf8
あしゅやよ🖍️💀→
https://privatter.me/page/667a6e8481aae
ミスライ🍽️🧀→
https://privatter.me/page/6697b5883788b
フィル風🚀☄️→
https://privatter.me/page/66a1cb963501a
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【化菫】
正直ここまで揃いに揃っている現象を怪しまない方が無理な話だ。
早々に踵を返してローテーブルに置いていたスマートフォンを確認する。案の定、如何いうわけか今現在玄関先にいる化野くんから一件メッセージが飛んできていた。
お約束中のお約束、これ見よがし送られてきた「出ては駄目です菫子さん」の一文に顔がニヤつくのを抑えられない。
既に私は扉向こうの化野くんと思われる何かに声を掛けてしまっている。此処から無視を貫いたところで相手は諦めないだろう。ならば、気になっていた事を試させてもらう。
まずは手始めに扉越しでの会話からだ。
「君は誰だ」
「いやだなァ、菫子さん。僕ですよ、親友の化野蓮です」
「そうか。だったら私のスマホにメッセージを送ってはくれないか」
「必要性がないのでお断りします」
「必要性がない? 違うな、君は何らかの理由で私のスマホにメッセージを送れないからだろう?」
「意地悪言っていないでココ早く開けてくださいよハヤクはやク、菫子さん」
おーおー。ドアノブが狂ったように荒ぶっている。ノック音も最早力の限り殴っているに近い。下手すればご近所トラブル待ったなしの騒音だが、不思議とお隣さんは静かだな。この音は私しか聞こえないのか、たまたま留守なのか。留守か否かを調べる手段が無いのが残念極まりない。
参考資料として録画しておこう。
「此処で化野くんから着信か。さて、出るかどうするか」
緩く握った手を顎に添えスマホの画面に表示されている口の減らない友人の名前を見下ろす。いっそ出てみたい好奇心がかま首を擡げかけ、指先が動きかける前に触れてもいない通話ボタンがスライドした。貴重な体験のオンパレードに心が躍る。
折角なのでスピーカーにしてみれば、耳を劈くハウリングが上機嫌に夜更けの室内に響き渡った。反射的に耳を抑え廊下に落ちたスマホを目で追うと、息も絶え絶えな化野くんの声がスマホと玄関扉の向こうから聞こえてきた。
「ま、間に合いましたか
……
」
「お陰様で」
余裕も何も無い。息せき切って掠れ声で喋る化野くんが背を丸め膝を押さえ嗚咽している姿が扉越しにはっきり見える。
何はともあれ化野くんがこの怪奇現象を解決してくれたには違いあるまい。きさらぎ駅から私の自宅までそこそこ距離がある。全力疾走で駆けつけてくれたのなら汗もそれなりに掻いて喉も乾いているだろう。
恩人に茶の一つも出さないのは些か──。
「菫子さん、すみません。汗を掻いてしまったのでお風呂貸して頂けませんか」
「不思議だな化野くん。ここから見えない筈の君の煩悩塗れの目がありありと見えるぞ」
申し出を丁重にお断りすれば悲哀に満ちた雄叫びを上げ玄関前で蹲っているであろう化野くんの姿がそれはもう鮮明に浮かぶ。
そして、残念な事に彼のこの声は隣人住民たちに聞こえているらしく盛大に壁ドンをもらい、私は渋々彼を部屋に上げ風呂を貸し終始喜色満面超絶笑顔をかます化野くんと添い寝をする羽目になってしまった。
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