つの
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DD習作(ほぼフラマト、ときどきマトフラ)



 ほんとうはいつでも優しくしたいんだと、口に出しても笑われるだけだと思うから、言えないままでいる。それでも鋭いフランクは、マットの触れる手つきや思わず見せる表情から悟ってしまうようで、虫の居所が悪い日――彼の『仕事』を邪魔したあとの逢瀬だとか――には露骨な反応を見せる。今ふたりが抱き合っている理由には少しの愛着も関係がなくて、これはただの性欲処理だと知らしめるようなことを。

「っ、は、ァ! フランク、ちょっと……!」

 死地をくぐって、闘争本能が収まり、入れ替わるように生殖本能が訪れるまでには少しの時間が必要だ。ゆえに、辺りを駆け回ってからそれほど時間が経っていないマットの鼓動が高鳴っているのは、性的興奮のためではない。
 しかしフランクはまだ萎えたままのマットの性器をコスチュームから引きずりだすと、その場にしゃがみこみ、おもむろに口へ運んだ。

「っ……!」

 このアパートメントに女性を連れ込んだことは何度もあるけれど、玄関先でフェラチオを施されたのは初めてだ。じんわりと額に滲む汗が鬱陶しくて、マットはマスクを外し、ごとりと床に落とした。シャワーを、とか、せめてベッドに、とか、掠れた声でマットが訴えるのをすべて無視して、フランクはぎこちない口淫を続ける。

「ぁ…………

 裏筋を単調に舐め上げる舌と、根元を柔く扱く乾いた指。下手だというのではなくて、何年も人間に触れていないので、その仕方を忘れてしまったというような。マットはその拙さになんだか胸が苦しくなり、腕を下方に伸ばしてフランクの頭を撫でた。短く刈られた髪が、手の下でざりと音を立てる。
 ぴくりと彼の身体に緊張が走り、あ、まずいと思ったときには遅かった。パンと手を跳ね除けられたと思ったら、一つ深く息を吸って、ようやく芯を持ち始めただけのマットの男根をフランクは喉奥まで咥え込む。

「痛っ……

 歯が掠めたことに抗議するとフランクは鼻を鳴らし、しかし存外素直に、より大きく口を開いた。そのために深くまで亀頭が入り込む。ぐぽ、と喉が鳴る音がした。それに合わせてフランクの喉奥が痙攣するようにきゅうと締まる。ぬるぬると沁み出てきた唾液に満ちたそこに、まだ柔らかい自身を締め付けられるのはひどく快くて――マットは尾てい骨から駆けのぼる快感に身を震わせた。ねだるように無意識に腰を持ち上げてしまって、咽喉をさらに突き上げることとなる。

「っ、お゛……!」

 フランクが濁った声をあげたので、苦しいのだろうと思う。しかしその嗚咽めいた声にも、じゅぽじゅぽという濡れた音にも、自分と彼の混ざり合う体臭にも興奮を抑えられなくて、マットは彼の口腔で自らを扱き立てた。カリの段差で上顎をこそぐようにすると、フランクの身体が震えてカウパー腺液の匂いが濃くなるのを愉快に思った。