Privatter+
Font
Serif
Sans Serif
Color
Light
Dark
auto
Font size
Large
Medium
Small
Language
Japanese
English
Sign in with Google
Sign in with ID and password
Account ID
Password
Sign in
Forgot password?
Create account
ムクロジカ
Public
文字/Ibパロ
【失笑の歌と蒼い月】設定
一ページ目必読
※Ibパロ
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
【ソウゲツの日記】
(八年ほど前の日付)
・ヒロの紹介で、バーテンダーとしての店の土地を整えられた。アイツには世話になりっぱなしだ。今度、美味い料理を馳走しよう。
(以下、他愛のない話が複数の頁に続いている)
(七年ほど前の日付)
・今日の仕事は上々。客の対応にも随分と馴染みが生まれ、バーテンダーとしての道に乗った感覚がある。
・明日はカンジと久しぶりに会える。楽しみだ。
(空白の日付欄)
・どうして
(七年ほど前の日付)
・カンジが死んだ。車と衝突して、即死だった。
・運転手も死んだらしいが、どうでもいい。
・一番そばにいたのに、守れなかった。目の前で死んだ。
(空白の日付欄)
・久しぶりに、ヒロと会った。隣には男がいた。
・彼は中学までの幼馴染、アサヒだ。親の都合で引っ越したと聞いたが、なぜこんな時に。
(空白の日付欄)
・アサヒの言う魔術とやらを、最初は信じていなかった。しかし、実物を目の前にしてはぐうの音も出ない。
・カンジを取り戻せるなら、オレはなんだってする。
(空白の日付欄)
・一年たって、ようやく《美術館》を作り出せた。
・階層は多くない。最上階は雑多の部屋として置いておく。
(空白の日付欄)
・〈作品〉たちは、決して従順ではないが聡明だ。アサヒの協力で覗いた世界にいた人物たちをモデルにしているが、外には公表せずといいだろう。どうせ一般には知り得ないことだ。
・アサヒはここに研究室が欲しいらしい。二階に個室を作った。出るつもりはないらしいが、一応裏口を作っておく。
(空白の日付欄)
・ついにカンジを作り出せた。作品としての名前は当然、〈最愛〉だ。大切に大切に仕舞っておく。
(長い空白の頁が続いている)
(五年ほど前の日付)
・そうだよな。おまえはヒーローだから、そのカンジの願いも叶えようとするよな。
・だが、絶対に逃さない。絶対にまたここへ来る。オレはそれまで、カンジを諦めない。カンジを忘れない。オマエはオレの元へ、必ず戻ってくる。
・それまで残された〈最愛〉と〈英雄譚〉が壊れないよう、ヒロを引き寄せるためにも置いておく。
(今日の日付)
・ようやく来た! これでまたカンジと共にいられる! はやく迎えに行かないと!
・ヒロの説得には失敗した。心苦しいが、作品として調整する。存在を〈英雄譚〉に閉じ込め、器は作品の外観として利用する。こうするしかない。
・アサヒは嫌悪を示したが、抵抗はしないでくれる。とてもありがたい。
(白紙の日付)
・どうしてカンジが最上階にいるんだ? そんなにもここが嫌なのか? お前が例え嫌がったとしても、ここならお前は幸せに暮らせる。オレがやらなければ。オレが何とかしてやらなければ。絶対に外には出させない。
・カンジを留めるために、〈最愛〉をより深くへ仕舞った。存在維持のためのバラを渡すよう適当な作品に命令し、下へ行くように誘導させた。道中で危険はあるだろうが、彼ならなんとかするはずだ。
・いつかこの日記を読み返して、大きく笑えることを祈っている。
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
Reaction
If you make a mistake, you can cancel it by pressing the reaction.
Custom color
Reset color
広告非表示プランのご案内