matukumo
2026-06-28 11:58:54
59460文字
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ゲーミング部の3人+αでTRPGやってみた!

ンドラ現代パロ
ゲーミング部の澄野君、面影君と、
部員ではない川奈ちゃんと、ゲームマスター(KP)飴宮ちゃんが、クトゥルフ神話TRPGを遊ぶリプレイ風小説です。
いつも拓歪を描いてる人ですが、今回はカップリング描写は無いです。仲はとても良いです。

・ト書き小説でほぼ台詞
・ダイスロールは実際に振っています
・ハウスルール適用や、神話生物への自己解釈や捏造あり
・自作シナリオによるパロディ(オマージュやリスペクトのつもり)、残酷描写、オリジナルキャラクターや劇中劇的要素、とにかく色々あります

基本4人が仲良く身内ノリでやってるよ!みたいな軽いノリで書いています。
よろしければどうぞお付き合いくださいませ。







お婆ちゃん(KP)『”オノコトリコ”っていうのはあれだ、妖怪なんだよ。このかげろふ村に伝わるね』

澄野「ローカルな都市伝説ってやつか……?」

影山『それは一体、どんな妖怪なんですか?』

お婆ちゃん(KP)『あー、若い男を手玉に取る、いけ好かない妖怪の女だよ。真っ白けでねえ、背丈はそんなに高くない。ばばあは、本物には会ったことないがねえ』

影山『……本物には、ということは、偽物には会ったことがあるんですか?』

飴宮「お、ほんのわずかな隙に食いついたね。じゃあこのお婆ちゃんから、オノコトリコみたいな、ちょっと風変わりな女がこの村にいることがこっそり教えられるよ」

川奈「風変わりな女?」

お婆ちゃん(KP)『畑のばばあが言ったと言わんでおくれよ。こん村にはデカいアイスクリーム工場があってね。そこの工場長の娘っ子だよ。二十歳そこそこなんだが、白いアッパッパを着て、白い帽子を被ってんのさ。まるでオノコトリコみたいにねえ。普段は都会さいるのに、この時期になると帰ってくんだぁ』

澄野「あっぱっぱ……

面影「ワンピースのことだね。八尺様かな?でも八尺様と違って大きくはないらしい」

川奈「この時期ってことは、その変わった女性?も、もう村にいるのかも」

面影「かもというか十中八九いるだろうね。キーパーソンになりそう」

飴宮「メタ推理やめちくり〜!」

澄野「と、とりあえず男を狙う妖怪がいる……って噂があることは覚えておこう。眉唾物だけど。っていうか、このお婆さんは事件のことは知らないのか?」

飴宮「事件のことについて聞くけど、詳しいことはあんまり知らないお婆ちゃんだよ。記憶力も薄いからね。
『村唯一の小学校から、失踪者が3人出た』
『4年前から毎年、夏祭りの夜の翌日、男の子が一人いなくなる』
『去年いなくなったのは、たしか三吉のところの坊っちゃん』
ってぐらいかな」

澄野「うーん……事件についてあんまり分かってないな、俺達は」

面影「それをふまえてこれから聞きに行くわけだよね」

川奈「お婆ちゃんにひとまずお礼言って、目的地に急ごうか」







★一日目、朝の行動①導入で消費

★一日目、朝の行動②友人の家


飴宮「じゃあ皆は水野タクの古い友人、黄中良子の家に着いたね」

面影「家になにか変わったところとかある?」

飴宮「別になんてこたぁない、普通の集落の木造建築って感じだね。大量の落書きとか御札とか謎の看板とか想像したぁ?」

川奈「怖いよ……普通の家で良かったよ……

飴宮「玄関からごく普通にピンポーンしたであろう水野を迎え入れたのは黄中良子だね。えー、おほん」


友人(KP)『水野君、遠いところをわざわざありがとう。そちらの方々は……?』

水野『オレの知り合いなんだ。カウンセラーと、その』

澄野「……まずい。川奈のキャラは、ついさっき会ったばかりのカメラマンだ!そんな得体のしれないやつを引き連れて訪問してしまった!」

川奈「得体のしれないとは失礼な……!そっちから仲間にしてくれたのに!!」

面影「つばさちゃんのキャラって、カメラマンだからやっぱりカメラ常備してる?首からぶら下げるとか」

川奈「そりゃそうじゃない?カメラマンになったことないけど」

面影「うーん、なんて説明しようかな。事件について調べているジャーナリストとか……いや、子供の心のケアを優先してるはずなんだよね、今回の旅行って」

澄野「……正直に説明しよう。この村の事件について一緒に調べることになった、普通の観光客の人だって。変に嘘をついてこじれても困る」

飴宮「今の選択肢って、なんちゅーか『正直に話す』か『嘘をつく』の2択ぽかったね!イッツユアフューチャー!とりあえずその謎の事態にぽかんとした顔をしつつも、黄中良子は家に上げてくれるよー」



友人(KP)『実は……うちの娘のまゆが、この頃、変なの。
この村は、毎年8月15日に夏祭りが行われるんだけど、その翌日、男の子が消えてしまうという失踪事件が相次いでいるのよ。

実は、去年いなくなったのは、まゆと一緒に夏祭りに遊びに行った男の子で……
それが原因だと思うんだけど、それにしても様子がおかしいの。今年の祭りが近づいたせいか、このところ部屋から出たがらないし、ずっと何かに怯えているような……
そこで、事件の謎が……何かが分かったら、娘の気持ちも晴れるか、晴れなくとも、何か解決の糸口が掴めるかもと思ったのね。

本当は私も動きたいんだけど、この村に嫁いだ身だから、下手なことは出来ないのよ』

川奈「さっきも思ったけど、なんで村の人達は自分達で解決せずに、余所者の私達に頼るんだろ?」

飴宮「お、そこに注目する?じゃー佐川夏ちゃんがそう聞くと、良子は困ったように話し出すね」

友人(KP)『詳しくは私も分からなくて、察するしかないけど。ある種の宗教観みたいなものかな……。異様なもの、異様なことには関わりたくない、関わらないほうがいい、みたいな空気がこの村にはあるの。特にお年寄りはその傾向が強いわね。ただ、噂では「外部の者ならセーフ」みたいなルールがあるとかないとか……

川奈「あるとかないとかで私達は死線をくぐることになるのね……

澄野「じゃあ村は事件に積極的に関わろうとしないのか?子供がいなくなってるのになんて村だ……

面影「じゃあ私達は存分に事件に関わっちゃおうか。それじゃあせっかく来たんだし、娘のまゆちゃんに尋も……カウンセリングしようよ」

飴宮「本人が会いたくないってゴネるね」

面影「ここまで来ておいてそれはない、何か方法はあるかな?」

飴宮「ドア越しに【説得】か【言いくるめ】に成功したら、まゆに会えることとするよ」

面影「【説得】45%、出目54で失敗だね。すみ、水野君お願い」

澄野「オレも同じ数値なんだけど……
【説得】45%……出目66で失敗だ」

川奈「うわー出目34じゃん!
私の【説得】30%だったのに!」

飴宮「全員失敗クソワロ(情報の出しどころどうしよ)」

面影「そうだな……私を【信用】してくれることで、ドアを開けたりしてくれないかな?このままじゃカウンセラーとして不甲斐ないよ」

飴宮「おっそれいいね。じゃ【信用】でサイコロど〜ぞ」

面影「うふふ……出目60で失敗だよ。【信用】55%だから」

澄野「ダメなんじゃないか!」

川奈「私達、もしかして割り振る数値低すぎた……?」

飴宮「しょーがないなー、あと泣きの1回だけ【説得】許そうかね(情報出さないとやってられんからな)」

澄野「あ、成功した!出目39!」

飴宮「おめでと〜じゃあまゆに会えるよ。ちなみにどんな風に説得したの?」

澄野「ええっと。お兄さんは、迷子を見つける天才なんだ!って。だから、いなくなってしまった友達をきっと見つけるから、って」

飴宮「天才〜タクミくん!」

澄野「教育番組のタイトルコールみたいに言うなよ」

面影「ふふ、澄野君なら本当に見つけてしまえそうな気がするね」

飴宮「”黄中まゆ”はタク達の前に姿を現すよ。小学校高学年くらいの子で、なかなかの美少女だね。そこはかとなく清楚なのに、都会にいたら読者モデルのスカウトを受けても良さそうなぐらい美人さん。でも落ち込んでいるせいで、表情には陰りが見える……


黄中まゆ(KP)『信じてもらえないかもしれないけど……





飴宮「そう言ってまゆはぽつりぽつり、以下のことを話しだしたよ。


『8月15日。祭りの夜。
三吉透という男の子とまゆは、一緒に祭りを楽しんでいた。

祭の演舞が始まる頃、三吉透が突然立ち止まったかと思うと、突然まゆの手をするりと抜けて、何処かへと走っていってしまった。

三吉透はどんどん自分から遠ざかっていく。何かを追いかけているように見えた。

着いた場所は祭りの会場から離れた、上り階段がある山道で、その上の方から三吉透の悲鳴が聞こえた。「違う、違う!」と叫んでいるように聞こえた。

階段の上には、とても細長い形をした、白い帽子を被って白いワンピースを来た女の人らしき人間がいた。
それは、嫌がる三吉透を担ぎ上げて、そのまま上の方に消えてしまった』



川奈「…………ゆ、誘拐事件だ…………!」

面影「白いワンピースに白い帽子……さっきの例の妖怪と似ているね。ただちょっと相違点があるようだけど」

澄野「こんなにはっきりした目撃証言あるのに警察動いてないのか?」

飴宮「その辺の話をするとまゆが悲しそうにしながら、『この話は誰にも話してない』って言うね。警察にも親にも言ってないらしいよ」

澄野「え、なんでだ?」

まゆ(KP)『……透くんがいなくなった日、診療所の先生にね、透くんのこと聞かれたの。その時の先生が、すごく怖くて、何も知らない、分からないって言って、ひっこみがつかなくなっちゃった……ひっく、うえーん……!』

澄野「泣き真似が上手いな……

飴宮「よく意味もなく泣いてるからね」

面影「お殺お殺、可哀想に……
【精神分析】で精神を安定させてあげるね……うん、失敗した」

飴宮「びえーん!!!」

澄野「何もするな……お前は……!」







川奈「これまでのこととまゆちゃんの話で分かったことって言ったら、
『去年いなくなったのは三吉透』
『お祭りの途中、三吉透は白い女に連れ去られた』
『診療所の先生が訳ありっぽい』
ってことだよね」

澄野「白い女はなんなんだろうな。それに面影の言ってた相違点って?」

面影「まゆちゃんが言うには、三吉透をさらっていった白い女は細長いらしいけど、お婆さんが言っていたオノコトリコとやらは、たしか白くて小さいんじゃなかったかな。細長いと言われると、それこそ八尺様のようなイメージだけど」

川奈「うーん……今までの話に出てきてる白い女って、妖怪オノコトリコと、それの真似してるっぽい女の人と、三吉透をさらった人?全員それぞれ別ってこと?」

澄野「それで、次どうする?いろんな場所あるけど……

面影「まゆちゃんの話に出てきた場所といえば、祭りの会場……よりも気になるのは、三吉透がさらわれたという、階段のある山道だね。そもそも現場に行くべきだと思う」

川奈「山道は地図にも載ってるね。神社から離れたところにあるよ」

澄野「じゃあ、山道に行ってみよう」







★一日目、朝の行動③山道


飴宮「タク、ひずみ、夏は神社から離れたところにある山道に着きました。上り階段があるけど、さあ何をする」

川奈「登って、上に何があるか確かめるべきだよね!」

面影「待って、つばさちゃん。周りになにかないか、とりあえず見てみよう」

飴宮「じゃー見渡してみて分かることだけど、監視カメラが木の上に取り付けられているのが分かるね。水月家所有、という文字が書かれたテープが貼ってあるよ」

澄野「また新しい家が出てきたな……地図にはないし」

飴宮「これ以上の情報が欲しいなら【目星】だね!」

澄野「【目星】65%の出番だな!……よし、出目56で成功だ」

飴宮「じゃあ、じろじろ〜〜〜とべろべろ〜〜〜と舐め回すように辺りを見回したタクは何かを見つけるね」

澄野「そんな探し方はしてない!!」

飴宮「階段から離れた茂み、そこによーく見ないと分からないようなところに、一足のサンダルが落ちてたね。子供にしては小さい、中学生かそれ以上のサイズのメンズサンダル。しかも、乾いた血が付着している」

川奈「事件性を帯びてきた……!あ、こういう時に写真を撮っておけばいいんじゃない?デジタルカメラで、いつでも見返せるようにサンダルとかを撮るよ!」

面影「このサンダルは失踪者の子供のものかな。でも小学生のにしては大きいみたいだね。それにしてもこんなものを見つけられないとは、杜撰な捜査だったんだろうね」

飴宮「さて、山道で出せる情報はそんなもんかなー。このあとはどうするの?」

川奈「もちろん、登るよ!」







★一日目、昼の行動①古い井戸

飴宮「階段を登ると辿り着いたのは、古い井戸です。地図には載ってない場所だよん」

面影「へえ、井戸か。いなくなった子供の死体はこの下かな?」

澄野「直球!!!」

川奈「怖いこと言わないでよぉ!!」

面影「井戸を調べたいけど、何か分かることある?」

飴宮「長い間、使われてないことが分かるね。水はとっくの昔に枯れてる感じ」

面影「井戸の中は……?」

飴宮「深淵。深淵を覗く時、深淵もまたこちらを覗いているのだ。ぽっかり空いた真っ黒の奥に、吸い込まれそうな、今にも食われてしまいそうな、恐ろしい生理的な嫌悪と恐怖が立ち登る!!ただの井戸のはずなのに……!」

面影「えっ私はどうしちゃったの」

飴宮「めちゃくちゃゲロ怖い思いとかショッキングな出来事をその身に受けたら、SANチェックて奴が入るのね。歪、ひずみはそれをしなくちゃいけなくなりました。今、井戸の中を見ようとして恐ろしい”ナニカ”を感じ取ったので」

面影「お殺お殺……

飴宮「成功で0、失敗で1D3のSANチェックだよ。軽いジャブ」

面影「私の正気度は60、出目19だから減少なしだね」

飴宮「ジャブを受け流したー!!」

澄野「いや……面影の正気はともかく……井戸は一体なんなんだ……?」

川奈「い、井戸がなんか危ないってことは分かったね……。他はなにかないかな?【目星】?してみようかな」

飴宮「どぞー!」

川奈「あ、【目星】60%、出目27で成功!やったねー」

飴宮「んーとね【目星】で得られる情報はぁ……ここからだとちょうど『アイスクリーム工場』が眺められるよ。そう遠くもない。それだけ」

川奈「あ、それだけなんだ……ちょっと拍子抜けかも」

面影「なにか意味のある情報だとは思うんだけど、今の時点ではまだ何も分からないね」








★一日目、昼の行動②神社

飴宮「ここからまあ近いということで、山道から離れた場所にある神社を選んだ皆様」

澄野、川奈、面影「「「はい」」」

飴宮「ここがお祭りの会場でーす!今は祭りの準備でてんやわんやと大人達がごったがえし。通りには建設途中の屋台と、大人達でいっぱい。神社の本殿の近くには大きなステージ、あと明らかに巫女っぽい装いの少女がいるよ」

澄野「村人がたくさんいるのか、話聞きたいけど……どうだ?」

飴宮「余所者のタク達を物珍しそうに、またあるいは怪訝そうに見ては、祭りの準備で忙しそうにスルーしていくよ。それでも話しかけに行く?」

澄野「話しかけづらいな」

面影「当たって砕けろだよ澄野君。砕けたら私が直してあげるから……

澄野「砕ける前提で話すな」

川奈「いきなり事件のことから聞くのってなんか怪しいよね。世間話程度から始めない?」

飴宮「うーんここはロールプレイ欲しいなー」

川奈「じゃあ……

佐川『すみません、私達、大学の課題でレポートを書くためにこの村を調査してるんです。この村は蛙の神を祀るお祭りが有名だと聞いたんですが、どんなお祭りなんですか?』

大人(KP)『大学?レポート?調べ物なら資料館や役場の村長に聴くのが手っ取り早いと思うけどなあ』

佐川『えっと、現地の人の声って大事なんですよー!』

大人(KP)『まあそういうことなら。俺も自分の父親や爺さんに聞いた程度しか知らないが。

大昔、このかげろふの地には大きな蛙の神がいたんだと。それはそれはでっかい神様で、逆らったら恐ろしい目に遭ったらしい。ただ、その逆もあって、大人しくしていれば恩恵を授けてくれた……って伝説が残ってる。

爺さん連中は特にそのへんのことを信じているよ。俺達みたいな中年にもそこそこ信じてる奴らはいるかな。若い連中は分からないが』

佐川『逆らったら恐ろしい目に遭う……怖いですね』

大人(KP)『とにかく神様とか物の怪とか、そういう恐ろしいモノには手を出すな、逆らうなって小さい頃からよく言われてたよ。

それで、蛙の神を崇め奉るために巫女が演舞を行った。それが毎年続いて、今の祭りの形になったらしい』

佐川『なるほど……ちなみに、本当に蛙の神って、いると思いますか?』

大人(KP)『いやぁ……いた、って伝わってるなら今はいないんじゃないかと思うんだが。本当にいたのかもどうだかね。よく分からん。ただ事実だったら、おっかないとは思うよ』

佐川『逆らったら、どんな恐ろしい目に遭ったんでしょう?』

大人(KP)『爺さんからは、取って喰われるぞとか、神隠しにあうぞって脅されてたな。まあ子供への叱りつけみたいなもんだと思うが』

佐川『……この村って、不思議な言い伝えが多いですね。女の妖怪、オノコトリコ、とか』

大人(KP)『……おお、アンタ達それを知ってるのか』

影山『ええ、なんでも、若い男を狙う妖怪……らしいですが。この村では毎年、男の子がいなくなってるようですね?なにか関係があったりするのかなと思いまして』

大人(KP)『……子供たちの事件のことか?それなら、俺達は何も知らないな』

飴宮「そう言って大人達は皆、バツが悪そうな顔をしちゃうね。その事件には関わりたくないな〜みたいな空気があるよ」

面影「神様や物の怪に手を出してはならない。そのルールが、この村を支配しているようだね」

川奈「それ、私達って大丈夫なの?」

澄野「友人の黄中がこれに近い話を言ってなかったか?変なことに関わるな、ただし外部の者ならセーフ、みたいな奴」

面影「じゃあ存分に関わっちゃおうか。他に知ってそうな人っていない?」

飴宮「話を続けるなら困ったおじさんを助けるために別のおじさんが来るね」



別の大人(KP)『おい、そろそろ勘弁してやれないか?そもそも子供たちの事件のことについて、本当に俺達は何も知らないんだ。隠してるわけじゃない。
あの蒼井のとこの子たちだって、何も知らなかったんだから、俺達が知るわけがない』

澄野「蒼井?」

飴宮「食いついたね。そうなると以下のことを教えてくれる。

『蒼井のところには双子の姉と弟がいる』
『蒼井家の双子は4年前、最初に失踪した日下部零と仲がとても良かった』
『蒼井家と日下部家の住所』
というわけで、行ける場所に『蒼井家』と『日下部家』が増えたよ」

面影「最初の失踪者か」

川奈「去年いなくなったのが三吉透、4年前にいなくなったのが日下部零……

澄野「一昨年と3年前の失踪者については何も知らないのか?」

飴宮「一応教えてくれるけど、名前だけだね。2年前に消えた不二優、3年前に消えた一之瀬陽太。この二人の家族はもう村にはいないよ。失踪のゴタゴタで気が病んだとかで、引っ越しちゃったみたい。あと三吉透の家族もね」

面影「うん、大した情報はここからは出なさそうかな」

飴宮「メタ推理〜!!」

川奈「お祭りの話、神様の話、妖怪オノコトリコの話、事件のあれこれ……大体聞いたかな?」

面影「この人達から得られる話はこんなところかな?神社の本殿近くへ行ってみようよ」

飴宮「特設ステージを見上げている巫女がいるよ。まだ未成年って感じだね。うひょひょ」

澄野「未成年に発情してるところ突っ込ませてもらうけど、お前も未成年だろ……

川奈「巫女さんならもっと神様とか妖怪の詳しいことって分かるかな?」

面影「事件についても聞きたいし、なにから聞いたらいいかな」

飴宮「巫女は近づいた3人を見てちょっと驚いたあと、目を伏せて面倒くさそうに相手をするよ」

巫女(KP)『……何の用?これから演舞の練習をしなくちゃいけないから、手短にお願い』

澄野「聞きたいこと絞ったほうが良さそうだな……オレ達は事件のことを調べてるんだから、事件について聞いたほうが良くないか?」

面影「事件と関わりがある怪異と言えば、この神社のご神体である蛙の神……ではない。女妖怪オノコトリコの方だね。オノコトリコに扮した何者かが、誘拐犯なんだろ?目撃者の子供の話によると」

川奈「じゃあ、オノコトリコについて聞いてみよう。さっきと同じような挨拶をしたということで……

佐川『あの、オノコトリコって、ここに伝わる妖怪みたいですけど……それってどんな妖怪なんですか?』

巫女(KP)『……オノコトリコ、ね。そんな妖怪はいないよ。初めから』

川奈「へ?」

巫女(KP)『くだらない妖怪伝説だよ。大昔、そういう女がいたってだけ。長い歴史の中、人の伝聞で、勝手に妖怪にさせられたの』

面影「ああ……幽霊の、正体見たり、枯れ尾花、って奴?」

澄野「え、信じていいのか?これって」

川奈「まあ、妖怪はいないにしても、それの真似してる人はいるんだよね。しかもそれが誘拐犯。オノコトリコっぽい人について聞いてみる?」

巫女(KP)『オノコトリコの真似をした人間…………工場の娘、”赤坂天音”のこと?あの女には、関わらないほうがいい』

飴宮「そう言う巫女の目には、鋭さと不安が宿っている気がする。本心からそう言ってるような切迫感があるね」

川奈「な、なんかもう充分お腹いっぱいかも」

面影「虎穴に入らずんば虎子を得ず……これは関わった方がいいってアドバイスと同義だね!」

澄野「失踪者については聞かなくていいのか?」

飴宮「じゃあ、事件に関わろうとする意思を見せると、巫女はじっくり3人を見た後、こう聴いてくるね。


『貴方達は、惨劇を食い止める覚悟がある?』


川奈「惨劇……

面影「責任重大だね」

澄野「もうここまで来たら、後には引けないだろ。オレは刑事だし、事件が起きるなら起きる前になんとか手を打つべきだと考える」

川奈「私ただのカメラマン……

面影「静かに生きたいカウンセラー……

飴宮「じゃあ巫女は刑事の眼光が光るタクを信用して、あるものを託すよ。

てってれー!巫女の霊力を込めた勾玉!!」

川奈「もしかしてチートアイテム!?人が隠し事をしたら、錠前が見えたり!?」



★勾玉★
・握り、力を込めると、人の精神状態が色を帯びたオーラとなって見えるようになる

普通の精神状態は緑〜黄緑色、
疲弊した精神状態は黄色、
発狂まであと少しの精神状態はオレンジ、
既に発狂しているか、廃人になっている場合の精神状態は赤

・これを1回使用すると、MP1を消費する



巫女(KP)『オレンジの人には特に気をつけて。何をしだしても、何をしていても、おかしくない。……私は立場上……いや……とにかく表立って動けない、から、私にできることはこれだけ。さあ、早く行って。これ以上人に見られたくないの』



飴宮「巫女は足早に去っていっちゃったね」

澄野「な、なんか物騒なものを手に入れたな……

川奈「人の精神状態を見る……危ない人を探し出せるってことだよね」

面影「人を見る道具……か。事件の犯人候補を炙り出せ、ってことかもしれない。さて、次に行く場所だけど」



★地図に載せられた場所★

●役場
●小学校
●資料館
+◯友人の家
(水野タクが得た情報により追加)
●アイスクリーム工場
◯神社
◯山道
●診療所
+●蒼井家
+●日下部家



面影「既に行った場所は白丸で塗りつぶしたけど。今日はあと1回、どこへ行こう?」

川奈「そうだなぁ。そろそろ夜だし、宿も兼ねてるっていう役場に戻ろうよ」

澄野「じゃあ、今日の最後は役場で情報収集だな」







★一日目、昼の行動③役場


飴宮「役場には頼りなさそうなおじいさんがいます。最初に役場に来た時、村長だと探索者達に挨拶したおじいさんです」

澄野「挨拶されたっけ」

飴宮「されたということで!!!」

川奈「私にお金握らせてきた校長はもういないんだ、何しに来てたんだろうあの校長は」

面影「強引に話を進ませるための舞台装置……

飴宮「シャーッッ!!!」

澄野「飴宮が威嚇している!気が変わる前に村長に話を聞こう!!」

村長(KP)『ワシが村長じゃよ……何か聞きたいことがあるかね』

佐川『えーと、この村の神様とか、妖怪とかの話について聞いてもいいですか?』

村長(KP)『ほう……”かげろふ村”はの、大昔、蛙の神様がいたんじゃ。
我々人間に、知識や宝を授けてくれたり、様々な恩恵を下さった。
その反面、逆らう者、気に入らない者は喰ってしまうといったこともあった。

じゃから、何年も経った今でも、
”神や物の怪といった、異形の者に目に見えて逆らってはならない”
”逆らわなければ、恩恵を授かり、逆らえば、喰われる”
といった教えが浸透しているのじゃ。

じゃから、村で起きた奇っ怪な事件には、皆、関わりたくないのじゃ。分かるだろう、あの校長から頼まれた余所者達よ』

佐川『あ……知ってたんですね』

村長(KP)『役場(ここ)で全部見ていたぞ。あの校長は新しめの若い校長での、村の教えに謎るぅるで対抗しているのじゃ。
”外部の者ならせぇふ”とな。
じゃが、なんにせよ、村の者はあまりお前達に協力はできん。無論、わしも含めての』

影山『オノコトリコは?実在しない妖怪で、実は人だったのでは、という見解も、私の中にはありますが』

村長(KP)『あーこれ、滅多なことを言うもんでない、くわばらくわばら。オノコトリコに魅入られるか、怒りに触れるかすると、喰われるかもしれんぞ』

澄野(面影なら妖怪を逆に喰えるポテンシャルあるんじゃないかな……)

面影「なにか失礼なこと考えてない?」









川奈「他にも色々聞いてみたけど、あんまりめぼしい情報を持ってなかったね」

面影「非協力的とも言える」

澄野「役場そのものも特に変わったところないみたいだし、現状を整理するか。色んな話があったよな……

面影「まず、毎年8月15日に祭りがあり、その翌日には少年が失踪している。これがここ数年で問題となっている、大きな事件だね。そしてその背後には、この地に伝わるローカルな妖怪オノコトリコ……あるいは、そのオノコトリコの真似事をした人間が関わっている」

川奈「目撃者である子供、まゆちゃんの証言ではオノコトリコらしき存在が去年の失踪者をさらったんだもんね」

澄野「それで、誘拐されたであろう現場付近を探したら、サンダルだったり、監視カメラだったり、地図には載ってない怪しい古井戸を見つけたりしたな」

面影「あの井戸には絶対何かあると思った方がいいよ」

川奈「次に行った神社では、蛙の神様のこととか、最初の失踪者について教えられて、行ける場所や関係者が増えたよね」

澄野「関係者と言えば、巫女から貰った勾玉。これを上手く使えば、事件に関わりのある怪しい人間を見つけられるかもしれない」

面影「そして、人と言えば、この村の人は皆、事件……怪異、不思議なものに自ら関わることを避けている。私達がというより、事件そのものに関わりたくない様子だ。それは『逆らってはならない』という信仰から来るものだろうね。間接的になら、協力してくれる人もいるだろうけど、それも多くはなさそうだ」

川奈「うーん…………それなりにまとめたとして。私達が次に取るべき行動は?」

面影「夜にも行動できるんだっけ?」

飴宮「できるけどあんまりオススメしな〜い」

澄野「じゃあここは安全策を取ろう。普通にメシ食って、普通に寝るべきだ」

面影「私は夜の方が積極的に動けるんだけど、色々な意味で……

澄野「寝ろ」

飴宮「じゃあ探索者達は大人しく床につきましたぁ!てぇれぇれぇれぇてぇてぇてーん」

川奈「宿屋の音楽」