Privatter+
Font
Serif
Sans Serif
Color
Light
Dark
auto
Font size
Large
Medium
Small
Language
Japanese
English
Sign in with Google
Sign in with ID and password
Account ID
Password
Sign in
Forgot password?
Create account
藤花詩空
2026-04-01 00:00:00
12810文字
Public
Clear cache
Customize name
2040487
Customize name
【イケメンオタク四天王】悪の四天王幹部編
メイン制作ゲーム【イケメンオタク四天王】純空のオタク転校生:2026年エイプリルフール企画「もしイケメンオタク四天王が悪の幹部だったら」プロット
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
3
木々が生い茂る、鬱蒼とした森の暗がりに
……
古びた洋館は建っていた。
(師匠が連れ去られたのは
……
きっとここだ!)
恐怖を和らげるようにごくりと唾を呑み込みながら
……
そっと扉を開ける。
ギィィィと嫌な音を立てて開いた扉の先で
……
人の手が入っていない、暗闇の室内が見えた。
恐る恐る足を踏み入れると
……
「
……
誰だ」
静かな声と共に姿を現したのは
……
死神・ショウセイだった。
(怖いけど
……
言わなきゃ!)
「あなたが連れ去った人を
……
返してもらいに来ました」
しかし返って来たのは
……
予想外の言葉だった。
「はぁ? 人間を連れ去る? オレが?」
「そうです
……
銀髪の白魔導士さん
……
ご存じですよね?」
違和感を覚えながらも問い詰める。
しかし死神は全く覚えがないというように、首を振った。
「知らねぇ」
「そんなわけ
……
」
「大体人間を連れ去る意味がオレにはねぇし、利点がねぇことはしない主義だ」
そう言われたところで
……
納得出来るハズもない。
「とぼけるのも好い加減にして下さい! 確かに訊いたんです。ここに連れ去られたって
……
!」
「っち
……
めんどくせぇ女だな。知らねぇっつってんだろ!」
言いながら死神が鎌を一振りする。
「
……
っ!」
どうにか避けながらも
……
頬に風を浴びて、足が震えそうになった。
「信じられねぇってならこっちもやるしかねぇ
……
何よりオレの居場所を知っちまったアンタを
……
生かしておくわけにはいかねぇんだ!」
臨戦態勢になる死神にまた震えそうな足を叱咤する。
(戦わなきゃ
……
誰も助からない!)
逃げたい気持ちに負けないように、精一杯敵を睨み付けた。
◇ ◇ ◇
「威勢だけは良かったクセに
……
大したことねぇなアンタ」
「
……
っ」
「能力変化魔法だけじゃどうにもなんねぇのは当たり前だろ。まさか
……
攻撃魔法が使えねぇとかじゃないよな?」
「それは
……
」
「
……
んだよその反応
……
まさかマジだってのか? そのクセ1人でここに来たっつーのかよ」
「
……
うっ」
「バカなやつ
……
最初からこうなることなんてわかってたろ?」
言いながらじりじりと距離を詰める死神に
……
ついに壁際まで追い詰められてしまう。
恐怖で目を閉じかけたのを
……
必死で堪えた。
(まだ負けちゃダメ
……
キョウヘイくんだって待ってるんだから!)
強い瞳で見つめれば
……
死神は静かに動きを止めた。
それから
……
意味がわからないといった様子で問い掛けてくる。
「何でアンタは
……
まだ戦おうとしてんだよ。勝ち目ねぇのはわかってんだろ?」
「それでも戦わないといけないんです。大事な約束があるから
……
破るわけにはいかないんです!」
「
……
約束?
……
何だよその理由」
呟いた死神は
……
もう持っていた鎌を力なく下ろしていて
……
。
「まるでオレと
……
アイツらみたいだ。本当はこんなハズじゃ
……
」
自分と対話するかのように言葉を続けながら、静かに
アリス
に目線を戻した。
「ダメだ
……
オレには
……
アンタは倒せねぇ
……
」
(何でそんな
……
泣きそうな顔
……
)
気になって見つめた時
……
「
……
!?」
眩い光が急に視界を塞いだ。
「
……
がはっ
……
!?」
呻くような声に薄目で様子を捉えようとすれば
……
血飛沫が宙を舞ったのが見えた。
「この力は
……
まさか
……
!」
驚く暇もないまま呟いた死神の身体が傾いで
……
ゴォォと地響きが聴こえる。
少しずつ目が慣れてくれば
……
崩壊し始める洋館と、血だらけで倒れる死神の姿が見えた。
「な
……
なんで
……
こんな
……
!」
「ゲホッゴホッ
……
まずい! アンタはもういけっ!」
継続して血を吐きながら
……
死神が声を振り絞って叫ぶ。
その瞳は苦しそうで
……
だけどその理由は血を吐いているせいではない気がした。
(わたしが約束の話をした時
……
この人も何かがありそうな気がした)
そう思えば
……
手を伸ばさずにはいられなかった。
「
……
ヒール!」
アリスが唱えた瞬間、死神が白い光に包まれる。
出続けていた血の量が
……
次第に減っていった。
「アンタ
……
何して
……
」
「
……
あなたもここから逃げましょう!」
「
……
はぁ!? アンタ何言って
……
」
「だってあなたも
……
生きたい理由があるんですよね。なら
……
死んだりしちゃダメです!」
「アンタ
……
マジで言ってんのか!?」
「わたしは攻撃魔法は使えないんですけど、誰かを回復する魔法なら得意なんです。だから
……
少しならあなたの助けになれます」
「オレは
……
アンタを倒そうとした敵だぞ!? 一緒に行くなんて正気の沙汰じゃねぇ!」
「でも目の前で悔いのあるような顔で倒れられたら
……
放っておけません」
「
……
ふざけたお人好しだな。けどな
……
この洋館はもう終わりなんだよ」
「まだ間に合います
……
!」
「アンタ1人で逃げるならな
……
けどケガ人抱えたら無理だ」
「そんなの
……
やってみないとわかりません!」
「
……
ったく、ホントバカな女だ。けどそんなバカに
……
救われちまったオレの方がバカだな
……
」
呟くように言った死神は
……
倒れている鎌に手を伸ばして
……
。
「さっさと逝ねっ!」
彼がそう言った瞬間
……
アリス
は温かな光に包まれ、その場から姿を消した。
「アンタと話したいこと
……
まだあんだよ」
残った死神は静かに呟きながら
……
「だから
……
アンタが死んだら意味がねぇんだよ
……
」
そう言って微笑みながら
……
静かに瞼を閉じたのだった。
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
Reaction
If you make a mistake, you can cancel it by pressing the reaction.
Custom color
Reset color
広告非表示プランのご案内