藤花詩空
2026-04-01 00:00:00
12810文字
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2040487

【イケメンオタク四天王】悪の四天王幹部編

メイン制作ゲーム【イケメンオタク四天王】純空のオタク転校生:2026年エイプリルフール企画「もしイケメンオタク四天王が悪の幹部だったら」プロット

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 人々の心の闇に取り憑いた悪魔が成り代わり、ほとんどの人間を支配する世で……1人の幼女が山で行き倒れていた。
 季節は真冬。普段は茶色いハズの地面が雪で真っ白に変わっていた。
(寒い……このままわたし、死んじゃうのかな)
 純白の雪に身体も溶けていってしまいそうで……ついそんなように思った時。
「人が……倒れている?」
 静かな男性の声が聞こえたと同時に……足音が近付いてきたのがわかった。
「取り憑かれていない純粋な人が……どうしてこんなところで倒れているんだ?」
 だけど今の幼女にはもう……問い掛けに反応出来る力は残っていない。
……今はそんな場合じゃないな」
 それだけで状況を判断したのか、男性は幼女に近付き……
「このままでは大変なことになる……うちに運ぼう」
 そう言いながら……そっと幼女を抱きかかえた。
 その後の記憶は途切れているが、安心出来る腕の感覚だけは……幼女の記憶に深く刻まれたのだった。

◆    ◆    ◆

 目を醒ませば……広い天井が目に入る。
(あれ、わたし……生きてる?)
 そのことに実感が湧かず、瞬きを繰り返していると……
「あ、目、覚めた?」
 穏やかな声がしたと思ったと同時に……愛らしい男の子が視界に映った。
……あなたが助けてくれたんですか?」
「ううん、助けたのはボクの師匠だよ」
「師匠……?」
「うん。世界的に有名な白魔導士・ユキヒサ。キミを助けたのはその人で……ボクは白魔法を教わっている弟子なんだ」
「凄い方が……助けて下さったんですね」
「最初はボクもキミみたいにユキちゃんに拾ってもらったんだ。凄い人だけど、優しい人なんだよ」
 そう言って男の子が嬉しそうに笑えば……つられて笑顔になる。
(こんなように笑ったのは何年ぶりだろう……彼の雰囲気が優しいからだよね)
 心の中に灯りが燈ったような……そんな優しい感覚がした。
「キミも行くところがないのなら……ユキちゃんに魔法を教わるといいよ。きっとタメになるだろうから」
 彼はそんなように続けた後、もう一度笑顔を返してくれて……だけどすぐに真顔に戻る。
「そうだ、そういえばキミの名前……まだ訊いてなかったよね。教えてもらってもいい?」
「はい、わたしは……
……あ、待って。その前に訊いたボクが名乗らないとだよね……。ボクはキョウヘイって言うんだ」
「キョウヘイくん……ですね。覚えました」
(穏やかで温かそうな、彼にピッタリな名前)
「わたしは……アリスです」
アリスちゃんか……何だか小さい頃に読んだ童話の女の子を思い出すなぁ……
「童話……ですか?」
「うん。確か聖女アリス……特別な力を持たない普通の女の子が敵の心に光を灯して、そのまま世界を救っちゃう……そんな童話の夢物語」
 呟くように言った彼は……どこか意味深な笑みを浮かべた。
「そんな夢物語が……本当になっちゃったら面白いなって思うよね」
 それは会話というより……本当に楽しそうな独り言に思えたのだった。