ああ、そうかお前だ
なるほど、おれが思っていたことはつまりそういう意味か
わかるぞおれはこういう考え方をするんだ
おれはこんな人間なんだ
お前と話して初めて知った
そういう「おれ」が初めて出て来る
おどろきであり心地良さであり、無邪気に見せ合いたくもあり
お前もそうであればいいと願うがおれとお前は根の所から違う
だがまるで素裸でのつきあいのよう
お前でなければ、できない
俺の中の何処かで何かが初めて動けば 血が通いあたたまり、ちばしり脈打ち、熱く溢れ膨れきり
もう元の俺には戻せない、俺の中にはしまっておく場所がないおれが堰を切る
だから吐き出させてくれ手を貸してくれ
虚しく寂しく吐き捨てるのを見守り背をさするのではなく、お前にも我がことであって欲しい
お前がいいお前が受け止めて俺で満たさせて俺を通り過ぎないで
今だけでいい、縛りはしない
だがお前の代わりはいない
おまえが おれを 知ってくれ
ああ、お前のせいだ
お前でなければこうはならなかった
*
つまりはただこういうことだ
あの男と俺にあったことの多くは、とは膝の上に頭を乗せる、もうじき十二を迎える皇国からの子を白い手でひとつ撫でる彼だった
「こいびとだったのですか」
そう聞かれたから
どこからが「そう」だったかは、わからないのだと
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