芹沢亀吉
2025-07-20 17:47:33
13718文字
Public 菊タブー
 

最後の園遊会

暴虐な軍国主義者の楠木武が恥をかく物語の通算116話目。残忍描写濃い目なので18歳未満の人は読まないように。


 先程全裸男楠木に抱きつかれた際清仁は夥しい数の英霊もとい悪霊に憑依されていた。悪霊共にとって楠木の身体は今上天皇に憑依するまでの間の使い捨て依代に過ぎなかったのだ。かねてより他の皇族への不信感を募らせていた清仁は悪霊共に憑依され超人的もとい怪物的な能力を手にし、早速捕食という形で他の皇族を全滅させた次第。

「このクズ弟が!朕の皇位を狙いおって!」

 怪物清仁は怒りに任せ既に死体と化している義仁の全身を引き裂き、皇嗣の血液、そして内臓の欠片が乱れ飛ぶ。

「この世は朕のためにある!朕こそ至高の存在!朕は永遠に君臨し続ける!朕は国体を護持する!朕護持等チン・ゴジラぁ!」

 そう叫んだ怪物清仁の身体がみるみるうちに巨大化し、2足歩行の肉食恐竜を彷彿とさせる姿に。全身を覆う黒いゴツゴツした表皮は各部から内皮の赤い発光が漏れ、巨大化に伴い生えた太い尾は120m近い身長を凌ぐ長さと今の怪物清仁の姿は某映画の巨大不明生物そのもの。特に意味も無く両掌が上向き、走るわけでもないのに踵を浮かせたまま歩く等無駄が目立つのも巨大不明生物と全く同じ。

 いきなり怪物清仁が巨大化したのに伴い、花村をはじめ園遊会の会場にいた人達の大半は怪物清仁の巨体に押し潰されあの世行き。先程寄ってたかって全裸男楠木を痛めつける皇族共に声援送っていたクズ共なので同情など無用と明記しておく。

 沖縄県那覇市の若狭中通り沿いに建つ龍柱は那覇市と中国福州市の友好都市締結30周年を記念してのもの。しかしながら沖縄を日本の属州と見做す日本人右翼共から目の敵にされ、在りし日の楠木も

「那覇港近くにそびえる4本爪の龍柱、なんか違和感を感じる。歓迎のシンボルにするには記念撮影する中国の観光客も見られなかった。合計3億円を超えると言われる建設費は全て税金、しかも爪は写真のように4本爪だ! 18:47/2022/10/10 まほろば・すさのお」

などとSNS上に投稿し龍柱への憎悪を扇動する始末。ちなみに楠木のハンドルネームは「ウヨポネ・ワンネス教団」なる教団が宇宙から飛来した黄金の三頭龍から世界を救う夢を見て、名前からして危なそうなその教団を率いる自分そっくりの教祖が「まほろば・すさのお」と称していたのに影響されたとか。

「私、家城やしろ千早ちはやは現在那覇市に来ております。ご覧下さい、あの4本爪の龍柱を!日本の龍は3本爪だというのに!神職として、大楠公の末裔としてこのようなおぞましい像を許すことなど出来ません!」

 那覇市内に出向き自撮り動画を生配信中の家城は遠縁の楠木に負けず劣らず軍国主義思想、国粋主義思想に毒されていて、龍柱を強く敵視しているのも彼と同じ。龍は5本爪が一番格上かつ4本爪、3本爪と爪の数に比例し格が下がるとされ、楠木、家城に限らず那覇市内の龍柱が4本爪、即ち3本爪の日本の龍より格上であることが気に食わない日本人右翼は数多く、それは沖縄を見下す情念の強さの現れだ。

 多数の自衛官が「皇国義勇軍」に加入したのも家城の働きによるところが大きい。彼女は極右議員とのコネを使い幹部自衛官教育を担う特別講師の肩書を得て自衛官達に軍国主義思想を植え付け続けてきたのである。女好きな乃木は巫女の格好をして教鞭を執る彼女に欲情し楠木から制裁を受けたことも。

 家城は楠木主導の花村内閣転覆計画の推進に多大な貢献をしたにも拘らず、楠木本人が極端な男尊女卑思考の持ち主故決起成功を祈願する靖国参拝に呼ばれることは無かった。その結果悪霊共に憑依された楠木に惨殺されずに済んだので彼女が不遇かどうかは微妙なところ。

「先程靖国神社境内で無差別殺人事件が発生したと聞いております!神聖なる靖国神社の境内で殺人など日本人のやることではありません!犯人は間違いなく在日外国人です!神職である純日本人の私がそう言うのだから間違いありません!こんなことになる前に在日外国人全員を強制送還しておけば良かったのに!」

 その無差別殺人をしでかしたのが自分の遠縁の楠木と知ればこの卑劣な民族差別主義者はどんな顔をすることやら。