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akinoshiroihana
2025-04-14 21:35:33
12874文字
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名刺置き場2
2022入院中ゲッター
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(たまに発生する看護師さんの謎のチヤホヤ。たぶんこの隼人は退院が近いかおねちゅがある)
「今ちょっとまずいんだ」
病室の入り口でそうつげられた竜馬は、数拍うぅん、と思案顔でとどまった後、力強い足取りで押し入った、あっこのばか、との悲鳴未満の声があった
「寝た切り患者相手で普通にやることだって話だけどよ」
「王様の爪切りみたいだなすごいな」
ああいや王子様かな
そんないいものに見えるんなら代わってくれよ
それはちょっとうーん、悪い
そろそろ入院期間が長くなってきた隼人が、掛け布団の中ぬくもった手を、彼らしからぬ温和な感情を示したかのようなかたちでのばして竜馬に応えたときなどには、指の腹側からでも半透明の爪の存在がはっきりした三日月形に見て取れるようになってきていた。そろそろ一度切った方がいい、もしくはさりげなくその手をつかんで『切ってやるよ』と決定事項にしてしまうことを脳内でシミュレートしていたらこれである
とっさに両手で顔を覆うという選択しか無かったらしい彼の枕元にも銀色のヤスリをてにした看護師達(そう、『たち』だ)がかしずかんばかりにしており、爪の形がきれいなのはここ暫くつぶさに見てきた両足は足首のところに長枕をはかされて、いままさに看護師のお姉さんの手の中にある。ここしばらくの、いつがいいかと熟し時を待っていたお楽しみ系のものが、ひどい、あんまりだ、いやこれを想定していなかった俺のおめでたさがあんまりなのか?
「このままマニキュアでもしてもらいはじめそうだ」
「それをいうならペディキュアだよ、ばか」
午睡のとろとろとした枕辺に「そのままでいいですから、大丈夫!」など言われ、頷いたら何やら大変なことになったとか。それを勝手知ったるクラスメートに見られて、モテモテ自慢でふんぞり返ればいいのに身の置き所がないみたいにしてるのとか、なんだか古代エジプトだかどこかの女王さまの身支度みたいになっているのに、竜馬はくすりと笑うことにした。歩行訓練がまもなく始まる。
つまりおめかしして出掛ける隼人のお相手はーーー
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