●make wish
小松原キャラか羽山キャラか
おうぃシャンプー回してくれとの声が上がったのは、曲がりなりにもリーゼントにしているがどこでも何かしら忘れ物の多い武蔵のシャワーブース
悪いやっぱ石鹸に戻しちまってさとはその隣
ん、と言葉少なにシャンプーボトルが出て来たのはさらにその隣。
「はいよどうも、あれリョウ、お前顔にゴミ残ってるぜ」
隣からシャンプーをリレーしてきた竜馬に武蔵が「ここ」と自分の顔でだけ示してすぐ泡だらけになっていったので、竜馬はえっどこだと曇ったままだった自分のブースの鏡にシャワーを向けようとぎこぎこ変な音を立てているようだ。
以下音声。
よせよせちょっと見せなってリョウ、ああなんだ睫毛だよ、おまえ剛毛だから」
「剛も
……っておま」
「おまじない、するかい?Make Wish」
―――指先の睫毛にふっと息を吹きかけて願い事をするとかいう、シャレオツなんだか、バタ臭いんだか、子供がやるやつなのかよくわからないアレのことを隼人は言っている
「する。
――ってちょっと待て、こんなまっすぐ長い毛、俺のじゃないぞ
お前のケだお前の!」
「そんなもの頬っぺたに付けっぱなしでメカザウルスと戦ってたのかいおまえさん、どこでだったか
――ああ、
キングの『クリープショー』観ながら寝ちまう奴なんざ聞いたことがねえや」
なんだ、怖かったのかい
いやそんなこt
…ばぁか!そりゃちょうどいいとこに枕が来やがったから、とか、その後なにやらもにょもにょ言っている間隣の2つのブースのシャワーはむなしくタイルを直接叩く音だけしていて
寄ると触るとすぐこれだ、と泡の白鬼になったまま武蔵は自分の頭をこね回してその進行を待つ
いったいいつから、どこから、
おそらく、だいたい、三十三話、掴み合いの大喧嘩のあと。

●
「「白丁花かい」
なんだ、飲み食い直後のこういう真似はやめてほしいもんだと退こうとするのにぐいぐい絡んで押し付けてくると思ったら
さらりと甘いその正体は、初夏の生け垣に星のように散る白い小花。丸っこく剪定され整えられた生垣に押し付けられぱきぱきとまずい音が幾つかしたのにああいけねえと二人して素にもどり、彼は相手の首周りに素直にしがみつき返したし、相手は花の中に追い詰める格好になっていた彼の背に腕を回してよいこらしょと救い出す。
「ハクチョウ。じゃあお前に合
―――」
「お前さんの考える漢字の方じゃねえなあ多分」
ぱっと嬉し気に輝いたか明りが点いたような顔の竜馬は捨て置き、隼人は白い花の垣根を撫で、やれやれと見分する。
子供が蜜吸って遊ぶ木だったなそういえば、いくつだよ竜馬さんは
いやあガキの頃口寂しくなると、もらえやしないおやつ代わりによ。立派な花でもねえからそうそう怒られるもんでもなかったって、ヒョイと思い出してたとこだよ暇すぎて
「お前は花なんぞ毟れねえだろうからお裾分けってか」
「
―――カレンダー見て変な知恵でも付けたのかと思っちまって悪かったよ」
「?見てるぜ?先勝だろ?グイグイ行っていい日だから」
「本当に悪かったよ
……」
五月二三日 国産小ねぎ消費拡大の日リボンナポリンの日乳酸菌の日亀の日『キスの日』
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