akinoshiroihana
2025-04-14 21:25:42
19808文字
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名刺置き場6






しっかしひでえ事されたよなあ

ここんとこに脳味噌の取り出し口兼差し替え口作る気だったんだ、そりゃザックリもやるさ

戦闘服の上に白衣だなんて、アメコミのハンク・マッコイ博士がごとき姿で彼は椅子に腰掛け、ぶしつけな指が長い前髪をかき分けるのを好きにさせている

なんだよ昔の謎文明って頭の手術も滅茶苦茶上手かったんじゃねえのかよ、「水晶ドクロ、クリスタルスカルの謎」とかさ
何読んでんだよ
元気ちゃんの『小学四年生』

―――気にしちゃいねえわきゃねえが、拉致った一国だか一文明まるごと滅んだんだ、さすがにチャラにしといてやるさ」
学会で会う奴会う奴一緒に写真を撮りたがるまではともかく、古代超文明の施術痕の記録と保存をと言ってきやがったのまでいるから、もう整形で消しちまうよ付き合ってられねえ

横文字で丁寧に書かれた便箋がラットのトイレ掃除に今しも使われようとしているのはそういうことだろうか

「ええまたなんかすんのかよ、お前のこの傷見てたら俺まで同じとこむずむずしてデケエ蚯蚓腫れができたって言ったじゃねえか」
「知らねえよそんなの!」

十数年後、「神一佐」は嘗て戦友が目元に残していたような傷を負い
「流竜馬」は友に刻まれたのに酷似した、由来不明の顎の傷を蓄えて再会する
まるで双子の神秘か何かにも似て。

よほど謎なのはこの二人である。


※サーガ竜馬隼人の謎の「同じような傷を負うし、同じようなイベントを繰り返す」法則
 キャラメイク時点で同一人物要素あるからだと思いますが。

●拙者隼ミチをも嗜む者、ビフォーチェンゲ

ある学者が老いて死んだよ

息子には研究所と研究結果のすべてを
娘には三名―――いや、四名?の信頼できる若者と当時にしては上々の高等教育を

「あーら失礼しちゃう、
 研究したいものがあるでもないのに四大まで行ってしまえば可愛げがなくなろう、ですって、お父様ってば」

スポットライトの下、娘はそう言い、腕の中にはつややかな黒い猫。首に巻かれた赤いリボンがよく似合う。

「さて茶トラ黄色にサバトラの男の子たちからキミを選んでさあどうしましょ?
『こいつをシチュー鍋にして、マフをこさえたら、おいらの取り分もうそれっきり?』」

猫の上半身を抱え上げぷらんとさせつつ、鼻先をくっつけそう童話の台詞を囁けば、黒猫はにゃあと鳴く
弱気にならないでお嬢さん、知恵と勇気と優しさを持つ貴方、きみの行くところならどこにでも行こう
だから俺のきれいな脚に合う長靴を作っておくれよ、きみをお姫様にも女王様にもしてあげる
まあ素敵

そんな小芝居をスポットライトの外、香箱を組んで眺める茶トラ猫がいる

あらリョウくん
妬いているの?
どっちに?

どっちもだよ!
でもそうだな、君は本当に可愛いから素敵だと思って好きだし
ハヤトは好きだから欲目でいくらでも可愛く見える

あらいやだわリョウくん
それってねえ

そんな変な夢を見たと、けろりと朝のひかりのなか竜馬は言った