現パロ転生(雑伊♀️)



(※こへ長要素あります)

伊佐子と別れた私は図書室に来ていた。そこにはおそらく伊佐子が言っていた図書委員が居た。そいつを見た瞬間、自分の中にある前世の記憶が溢れ出した。女性になっているが、どこか見知った姿に安堵する。
「お前は長次か?」
「久しいな、仙蔵」
「良かった。お前は記憶があるんだな」
長次は頷くとシャーペンでメモを書いて私に渡す。
「私は図書委員の仕事がある。仕事終わりで良ければ話そう」
「わかった」
渡されたメモには近所の喫茶店が書かれていた。真面目なところは昔も今も変わらないな。

私は指定された喫茶店に先に入り、席に座る。レトロな雰囲気が確かに彼女好みそうだ。
「待たせたな」
「私も今来たところだ」
飲み物を頼んで、一息つく。
「まずは自己紹介から始めるか。立花仙、3年1組だ」
「中在家長子、3年6組」
「6組か。通りで同じ学年なのに会わない訳だ」
うちの学校は8組まであって、私と伊佐子が居る1組は進学コース、6組は文系コースと組によってカリキュラムが別れているので、同じ学年でもコースが違えば部活や委員会が同じにならない限り会う機会が少ない。
「そうだ、今日伊佐子に会っただろう。あいつも私と同じ1組なんだ。前世の記憶はないんだが、仲良くしてやってくれ」
「あの子が伊作か話は伊作についてか?」
「伊作についても話したいが単刀直入に聞く、お前はどうやって前世の記憶を思い出した?」
「私が前世の記憶を思い出したのは私が3才の頃。小平太に会った時だ」
「小平太に?あいつも居るのか?」
「あぁ、私より少し年上だ。私は3才の時にこの街に引っ越してきて、隣の家に挨拶に行ったら小平太の家だった。そして私の母が私を抱いて小平太に喋りかけたら『長次!お前、長次だな』って私のことを呼んだんだ」
「なんというか小平太らしいな、それで思い出したのか?」
「そうだ。後に話を聞いたら小平太も私を見て思い出したらしい」
「ふむ小平太以外に知っている人物は居るか?」
「小平太の同級生に文次郎が居る」
長子はスマホをこちらに見せる。
これが写真だ」
スマホにはわちゃわちゃしている二人の写真が写っている。
「二人共変わらないなフフッ、相変わらず文次郎には隈があるのか」
「安心したか?」
「あぁ、私の前世からの知り合いは伊佐子だけだと思っていたからな」
「私も女性になっているのは自分だけだと思っていたから出会えて良かった」
長子はそう言うと前世からは想像つかない綺麗な顔で笑った。
話を戻そう。伊佐子のことなんだが1組の担任に雑渡昆奈門が居ることは知っているな。そいつが伊佐子を狙っているらしい。あの曲者め~!前世だけでなく今世までも
前世では伊作と雑渡は文通する仲だった。卒業してから文通しているか不明だったが、私達六年生は伊作から『返事どうしたらいいかな』とよく相談を受けていた。
「私は本人達の好きにすればいいと思う」
「え?年の差恋愛肯定派か?」
「肯定派と言うより私も年の差恋愛してるからな」
「誰と?」
「小平太と」
前世の頃から独特の雰囲気があったけど、まさか出来てるとは
すると長子スマホが鳴り出す。
噂をすれば小平太だ。出てもいいか?」
「いいぞ。アイツのことだ、無視すると出るまで電話をかけてくるだろう」
「すまない、すぐに済ませる」
長子は後ろを向いて電話に出る。スピーカー状態じゃないのに長子のスマホから小平太の声が時々こっちに聞こえてくる。
『まだ帰ってこないのか?』
「友達とお茶をしていた。もうすぐ帰る」
『寄り道せずにさっさと帰るんだぞー!』
長子は本当にすぐ電話を切った。
「失礼した」
「何というかお前も苦労しているんだな
そうか?」
若干小平太に束縛されてないか気になったが、本人が気にしてないなら良いか
「さっさと飲み物飲んで帰ろう」
「あぁ。連絡先交換しておくか?」
「そうだな、また何かあったら連絡してくれ」
お互いスマホを出し連絡先を交換して、飲み物を飲んで別れた。

一人帰り道を歩いて呟く。
「はぁ収穫はあったが独り身は私だけか現代に宝禄火矢がなくて良かった、あったら投げていたぞ」