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けーだい
2024-11-25 00:19:45
73340文字
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レヴナントの褒賞
下記の要素を含みます。苦手な方は読まないでください。
・一部原作キャラクター(以下「キャラ」)が故人の設定
・キャラの死亡描写
・キャラの身体の分離、欠損描写
・魔物、キャラの殺傷描写
・キャラの自殺願望に関する描写
また、他注意事項として
・リンゼルに子供がいる設定
・リンゼルの絡みがほとんど無い
・(カップリングではない)リンクと他キャラ、またはモブとの会話がメイン
となっています。大変好みの分かれる話ですのでこの他にも心配なことがある方は読まないことを推奨します。
だいぶエロ以外のセンシティブ要素がてんこ盛りですが、書いた人間としては死によって救われるのではなく救われたから終わる、そういう話にしたいと思ってはいます(できてるとは言っていない)。そういうのが好きな人向けです。
リンゼルオンリーにこれを持ち込もうとしている狂気。
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エピローグ
草の茂る坂を登りきると、穏やかな風が迎えてくれた。
かつての遺跡として再整備の進む坂の下の方とは打って変わって、この辺りはまだほとんど手つかずらしい。少し広くなった坂の終点にはハイラル草やしのび草など、色々な花が咲いている。青く茂る草と共に揺れる花々はどれも鮮やかで、目を奪われるほどだった。
ここはむしろ、このままの方がいいのかもしれない。戻ったらそのように進言してみようか、と思いながら右手の崖の縁へと足を進める。
かなり登ってきたから端まで行けばそれは見晴らしがいいだろう。歩いている最中も景色が素晴らしかったけれど、遮るもののない景色を見てみたかった。
「おにいちゃん!」
呼ばれて振り返る。こないだ七つになったばかりの妹が息を切らしながら坂を登って来るところだった。
「来ちゃったの? 父上と待ってるって言ったのに」
「だって、わたしも見たかったんだもん!」
年の離れた妹はとても自分に懐いてくれている。問答無用で俺の手を取ると、そのまま引っ張って崖の縁へと連れていく。
「危ないよ、ゆっくり
――
」
「あ、初代様のお花!」
妹が声を上げたのと、俺がそれを見つけたのは多分同時だったと思う。妹と並んで花の前でしゃがみ込む。
「きれい
……
」
姫しずかが一輪、崖の縁で咲いていた。その花の傍には風化して朽ちかけた、青い布の巻かれた革のベルトのようなものも見える。
そうか、と思う。彼は、ずっと探していた妻に会えたのだろう。
「おにいちゃん?」
「
……
なんでもないよ」
妹が首を傾げている。長くここにあったらしいその布がちぎれて風に飛ばされないよう、花の隣に埋めてやるのを妹はずっと不思議そうに見ていた。
立ち上がって妹の手を取ると、彼女はもう花を見てはいなかった。目の前にある広い広い大地を眺めながら、柔らかな風を気持ちよさそうに受けている。
妹と並んでハイラルを見つめる。足元に広がる森も、遠くに見える街も、ここからは全てが見えるようだった。
ここから、彼らも見守ってくれているのだろうか。
(でも、それよりも
……
)
あれだけ長く彷徨ったのだから、ふたりで微睡んでいて欲しい。
「そろそろ行こうか」
そんなことを考えながら声をかけると、彼女は頷いて今度は大人しくついて来た。景色を見られてとりあえずは満足してくれたらしい。妹の手を引きながら差し掛かった坂の入り口で一度振り返る。
(おやすみなさい)
祈りを捧げて園を後にする。
花は、風に吹かれていつまでも揺れていた。
完
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