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enoki181
2023-04-22 22:56:44
49533文字
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リプレイ
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【フタリソウサ】グレイ・スター・デイ(雅信×真矢)【リプレイ】
PL:黝さん、エノキ
シナリオ
https://talto.cc/projects/I0RwWqZgY-bmcLmfs_hv2
1
2
3
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7
8
9
[ GM ] サイクル:2 → 3
[ GM ] 捜査困難レベル:3 → 4
雅信:フタリソウサの宣言
GM:ひとつ強い感情に変更してください。
雅信:強(+):洋楽好きなとこがアイツと似てる
真矢:強(+):先生の好きな曲のことが知れて嬉しいな
フタリソウサ➑:衣装やメイクの最終チェックを終えた千速陽治は、いざ、と舞台に向かう。
傍には百瀬香織を連れており、彼らは沈んだ客船に乗っていたふたりを演じる。
彼の舞台に上がる前のルーティンなのだろう、目を閉じて深呼吸をする。それからぐっと胸の前で拳を握り、目を開ける。
――
しかし、そこで彼は見てしまったのだ。
千速陽治と、舞台上にいる曙館燈希目が合うのを、探偵は見た。
千速陽治:「
――
ぇ、」
GM:千速陽治はぺたん、と腰を抜かす。
信じられないものを見たと言わんばかりに顔を真っ青にして、舞台を指さす。
千速陽治:「誰だ、あれは。だって、そんな。あれは
――
曙館くんなのか?」
「練習のときと全然違う! あんなにも優しげに、大切そうに、愛おしそうに! 向坂くんと、カムパネルラと話すときに演じたことなんかなかっただろう!」
「
――
探偵さん、なあ。あなたたちは何を調べていたんだったか。向坂くんの死の理由だったでしょうか」
「
……
あの夜。向坂くんが本当に曙館くんを殺していた、としたら。向坂くんは曙館くんの呪いによって死んだんじゃないのか!?」
「
――
じゃああれは誰だ? 向坂くんが殺したと思ったのは、一体誰だったんだ!?」
GM:錯乱した千速陽治を、百瀬香織が必死に宥めている。
彼女も舞台を成功させたいのだろうが、あの様子では二人とも舞台にあがることはできないだろう。
舞台上から、曙館燈希が台本通り、セリフを紡ぐ声がした。
共演者が舞台に上がって来なくても、彼はこのままひとりで続ける気だ。
GM:重要キーワード➑呪い
真矢:「え、どういう事なんですか?」
イマイチ状況が呑み込めてないし、なんで千速さんがこんなに錯乱しているのかもよくわからない。
それはそうだ。彼は俺達とは違って二人のことを知っているんだから。
「えっと、でも曙館さん死んでないですよ?」
頭に「?」を浮かべながら先生に「なんなんですかね?」と言って首を傾げる。
雅信:役者の中でこの人が一番落ち着いていると思ったのに。突然の剣幕にびっくりする。
舞台の上で落ち着いている曙館さんにもだ。舞台裏の声が聞こえなくとも、共演者が出てこないなら何かあったんだと思うだろうに。
咄嗟に動けなくて、声をかけられる桐ケ谷さんを凄いなと思った。
「わ、わからない
……
けど。一年前の事件っていうのも、もっとしっかり洗い出してみよう。今日の公演とも無関係じゃなさそうだ」
桐ケ谷さんにこそこそと告げる。
真矢:「そうですね。他に何かわかるかもしれませんから、もうちょっと詳しく調査してみましょうか」
そう言って先生に頷いて、慌ただしくしている二人を他のスタッフに任せて俺は先生を連れてその場を後にした。
サイクル 3ー1 探偵:伴野雅信
雅信:1d6 異常な癖 (1D6) > 3
GM:3.「余所見をするな」
雅信:桐ケ谷さんに連れられて舞台裏を後にする。
「こういう時は人に話を聞くのがいいですよ」なんて、彼はキョロキョロしていた。俺は千速さんの言葉を反芻して考えていて、ろくにその言葉を聞いていなかった。
だから、桐ケ谷さんが見つけたスタッフへ駆け寄って行こうとするのが、俺を置いて離れて行くように感じた。
「余所見すんなよ」
咄嗟に桐ケ谷さんの腕を掴んで引き止める。
口調が乱暴になってしまったのは、さっき『アイツに似てるな』と無意識に思っていて。
「え、あ、ちがっ
……
!すみません、つい」
と言いながら手は離さない。
真矢:「え、あ、いえ
……
どうしたんですか?先生?」
突然腕を引っ張られてバランスを崩し、よろよろと先生の方に軽くポスンと凭れかかってしまう。これは不可抗力というやつだ、仕方ない。
少しだけ苦笑しながら俺はさっきの先生の口調も思い出して言う。
「大丈夫ですから、俺は先生の事置いてどこにも行きませんよ」
まぁ、貴方にバレていない今は、ね。
雅信:「う
……
はい」
不安になった理由を見透かされていて恥ずかしく、言葉に詰まった。あやされているみたいだ。俺は子供か
……
。
寄り掛かった彼を立たせてから手を離した。
そうこうしている間にスタッフはどこかに行ってしまったらしい。
「すみません、あの人に何か用事で
……
?追いかけます?」
何の話も聞いてなかったので、素っ頓狂なことを言ってしまう。
真矢:「ああ、いえ、1年前のことで知ってる方がいたらお話聞こうかなって。ちょうどいたので声かけようとしていただけなんですよ」
なんて「あはは」と何でもないように笑って言ってから「でも他にもスタッフさんいますし、見かけたら声かければいいですよ〜」なんて先生に返す。
さっきのは本当にとっさの行動だったんだなとわかると、少しだけ先生のことがかわいく思えた。
だって俺を離したくないみたいでなんだか嬉しかった。いつも俺が先生にべたべたしてるから余計にそう思っちゃうのかもしれないけど。
GM:現場にて/聞き込み
雅信:「あ、はい、俺もそれがいいと思います。人、探しましょう」
そそくさと足を動かす。桐ケ谷さんの眼差しがなんとも落ち着かなかった。
公演中でもウロウロしているスタッフは見つけれられるものの、知らないという声ばかりでいい話を全然聞けない。疲れてきた。
GM:この後も聞き込みを続けるのは大変そうですが、続けますか?
続けるのなら判定が必要です。
《体力》《根性》
雅信:3DT 3DT(5,9,5) > 成功
真矢:3AS 3AS(1,1,3) > 失敗
雅信:珍しく自分から積極的に人に話しかけた。
さっき乱暴に言ってしまったのが恥ずかしく、気を紛らわせるためだ。
「全然わからない
……
もうここまできたら、団長の万望さんとか
……
」
そう言って、客席の方に足を向ける。さっき最後尾で劇を見ていたからだ。
真矢:「先生
……
」
聞き込みを行っているとはいえ、俺の方を一向に見てくれない先生に俺は少しだけしょんぼりしてしまった。
「先生、あの
……
」
客席の方に向かって歩き出そうとする先生に呼びかけるも、その声は小さくて先生には聞こえない。
やっぱり俺の接し方がダメなのかな?先生は俺の事、あんまりよく思ってないのかな
……
いや、そうだよな。そもそも先生にGPS付きのキーホルダープレゼントしてるくらいだしな
……
そう考えて俺は妙に自分で納得してしまった。
雅信:ずんずんと進んでホールに入ろうとしたところで、あれ?と違和感を覚える。
「桐ケ谷さん?あっ、さっきの、やっぱり嫌でした?」
「すみません。後輩に似ていて、つい言っちゃって
……
」
喋りながら思い出す。
基本は二人きりでアイツと会ってたけど、たまたま呼び止める声を聞いたことがあったな。俺が呼ばないからすっかり忘れていた。
確か、男にしては珍しい音で「マヤ」とか呼ばれてた。でも妙に雰囲気に似合ってて。桐ケ谷さんも似合うな。
「こんなときになんですけど、桐ケ谷さんの下の名前って、なんていうんですか?」
謝った口で何をと思うけど、俺は気になったことはすぐ解決しないと済まない質だった。
真矢:「いえいえ、そんなことはないんですよ。俺がちょっと先生になんかしちゃったかな?って自分で反省してただけなんで。あ~、後輩さん、そうなんですね
……
」
その後輩さんとやらが誰のことかは、先生の話を聞いてわかっているつもりだけど、こうして先生に思い出してもらえると、あの頃の俺が羨ましいなと一瞬むっとなる。
まぁ、その『後輩』が自分自身なのでそう思う事も意味がないのだけど。
「え、下の名前?『しんや』ですけど、それがどうかしました?」
そして先生の問いに答える。まぁ、下の名前くらい教えても大丈夫だろうと俺は素直に話した。
雅信:「いやいや、なんとなく」
思ったより男っぽい名前だ。
「どんな漢字書くんです?あ、名刺貰ってたかな」
家だったかなぁ、とか言いながら。手帳に挟んでないかを確認して。
真矢:「名刺
……
あ、俺今日仕事じゃないから家に置いてきちゃってますね。持ってますか?」
先生も探しているみたいだけど見つからないようだ。まぁ、口で言ってもいいか。なんて思いながら「えっとですね」と続ける。
「真実のしんに、弓矢のやです。かっこいいでしょ?」
ふふんとどや顔をしながらそう答える。
雅信:「いや、見つからなくて」
まあ本人の口から聞けたのでいいか。そう思って探すのを諦める。
そうですねと言うものの、はっきり頭に浮かべることはできていない。自慢してるのがいい意味で面白くて、それについ同意してしまった感じだ。
真矢:「ふふ
……
あ、こっちは問題ないですよ!先生のフルネームはどちらも俺ばっちり覚えてるんで大丈夫です!」
そう言ってさっきまでのしょんぼりが嘘のように俺はにこにこと先生に笑って言った。
雅信:「
……
そうですか」
なんでそんなに嬉しそうなんだ。胸のところがきゅんってしたぞ。少女漫画の効果音でよく見るあれだ。嘘だろ。
「まあ、万望さんのとこに行きましょうか」
照れ隠しでそっけない態度のまま、ホールの扉を開ける。
真矢:「はい!気を取り直して行きましょうか!」
ルンルンで先生の後に続いて俺達はホールへと入っていった。
雅信:「万望さん、一年前のことをもっと詳しく教えてもらえますか」
変わらず客席の最後尾で舞台を見ている万望さんに声をかける。
「一年前、曙館さんは大怪我をしたんですよね。向坂さんが『殺してしまった』と思うくらいの。同時期に配役が変わって公演延期になっている」
「ここで何かがあったんだ。本当は知っているんじゃないですか」
万望泰葉:「
……
一年前の、向坂くんの夢の話?あれは悪い夢だった」
「とはいえ、悪いことばかりでもないわ。曙館くんは、配役変更を境に演技力に磨きがかかったの。まるで別人のように」
GM:⑨まるで別人
真矢:珍しく探偵みたいなことをしている先生を見てじんわりと感動している。ファンなので。
万望泰葉:「私はこの劇を成功させて“ほしつくり”の名を轟かせたい。邪魔なものは、必要ないものは、見たくないの。このまま劇団の名が廃れるなんて悪夢はもうたくさん」
「今は最高に楽しい夢を見ているのよ」
そう言って視線は舞台に釘付けだ。これ以上何かを語る気はないらしい。
真矢:(+):可愛い先生、【後輩】ばっか見てないで他にも見てくださいよ
雅信:フタリソウサの宣言
GM:ひとつ強い感情に変更してください。
雅信:強(+):俺が落ちこまないように言葉選んでくれてるよなぁ
真矢:強(+):可愛い先生、【後輩】ばっか見てないで他にも見てくださいよ
フタリソウサ❿:舞台に一人取り残された曙館燈希を見る。
電車の中を模した椅子と窓だけの簡易なセット。四人がけに見立てた向かい合わせの木の椅子に、曙館燈希は座っている。
演目はすでに沈没船の被害者とのシーンを終え、カムパネルラとジョバンニが星空をはしりながら会話をしていくシーンが続いている。この先は、ずっとふたりの対話のシーンだ。
GM:曙館燈希はずっと隣にカムパネルラがいるかのように台詞を回す。
間。視線。手を触れる位置。笑いかける角度。
その全てで、見ているこちらも隣にカムパネルラがいるのだと錯覚させる。
この銀河鉄道の旅はジョバンニの見る夢、と解釈しているのだろう。
だからジョバンニが見えているカムパネルラのすがたは、夢の外にいる探偵たちには見えない。
それにしても。
いくら以前カムパネルラ役をしていたからといって、ここまで完璧に調整できるものだろうか?
彼が天才だとはいえ、それだけではないように思える。
日常的に台詞合わせをしていた経験を下敷きにしていると考えるのが妥当だが、曙館燈希と向坂蛍地は二人稽古をほとんどしていなかったらしい。
――
誰がいたのだろう、あのジョバンニの隣には。
GM:重要キーワード❿二人芝居
GM:・配布:知ってたカード4
雅信:「夢、ですか」
万望さんの言葉を繰り返しながら舞台上を見る。
ジョバンニの夢を表しているらしい、と俺たちに伝える演技力。あれだけ見事だと独り言も滑稽だとは思わない。照明や音楽の効果も大いにあるのだろう。
確かに傑作かもしれない。あれだけの役者がいる劇団と話題になるのかもしれない。先のことを考えて夢を膨らませたい気持ちがあるのだろう。
「でも、彼が言ったんだ。『“銀河鉄道の夜事件”の真相を解き明かしてください』って」
「まるで
――
夢から醒まさせてくれ、とでも言っているみたいじゃないか?」
万望さんは聞こえているのかいないのか、反応をしない。
真矢:「
……
」
まるで1人の中に2人いるみたいだ。二重人格だとかいう物があるが、自分はそういう人格を持ってはいないのでよくわからないが、役者ってのは何人でも自分の中に色んな人物を持っているんだろうか?というくらいに凄い人達ばかりがいる。
そしてじっと彼の演技を見ていた俺の耳に届いた先生の言葉に、俺はハッと、夢から覚めたみたいにわずかに目を見開いた。
そうだ、この事件を解決しないといけないんだ。彼の為にも、亡くなった向坂さんの為にも、この劇団の為にも。
だから俺は先生に同意するように頷いた。
「そうですね。都合のいい夢は甘くて美味しいけれど、そればかりだとどうにも寝覚めも悪いですよね。早く、現実に戻して楽にしてあげましょう」
「ということで万望さん、俺達はこの夢を醒ましに行きます。この劇団を悪夢から解放しますから、待っててくださいね」
雅信:桐ケ谷さんと視線を合わせ頷き返す。
現実で一緒に歩んでくれる人が隣にいる。例え俺が無理矢理繋ぎ止めている間柄でも、繋ぎ止められる間は俺のものだ。
「失礼します」
万望さんに一礼してからホールを出た。
「あと話を聞けるのは、百瀬さんかな。千速さんはあんな感じだったし
……
」
「行きましょう、桐ケ谷さん。彼女にも一年前の話を詳しく聞いてみましょう」
サイクル 3ー2 助手:桐ケ谷真矢
雅信:1d6 異常な癖 (1D6) > 3
GM:3.「余所見をするな」
雅信:「
……
って、余所見しないで。行きますよ」
ホールから出てキョロキョロし始める桐ケ谷さんに、呆れたように言った。
「百瀬さんなら控室に決まってるでしょ。出演者なんだし」
桐ケ谷さんがあちこち見てると、なんかイライラするんだよな。なんだろうな
……
。
真矢:「え、でもお手洗いに行ってたり、どこかにフラッと行ってる可能性もあるかなって思って
……
」
先生の呆れた声に俺は気にせずそう返すと、先生の視線に根負けしてやれやれと息を吐く。
「はいはい、わかりましたよ。控室に行きましょう。俺も気にし過ぎましたね」
そう言って先生に向き直るとその肩を両手で後ろから押して「さ、先生!控室に出発~!」と言いながら進んでいく。
雅信:「なんか楽しそうだな
……
?」
ちょくちょく敬語が取れてしまう。なんとなくアイツ、マヤに似てるんだよな。シンヤとマヤって名前の最後も一緒だし
……
とか思いながら控室に向かう。
GM:VS容疑者/直接尋ねる
二人は控室で百瀬香織を発見します。話を聞ける状態ではあるみたいですね。
真矢:そういえばまだ話を聞いていない人物がいた。先生が言っていた百瀬さんだ。
先生の読み通り、彼女は控室にいた。
俺は先生を引き連れながら、彼女の元へと歩いていく。そして直接聞いてみることにした。
「百瀬さん、今回の事件詳しく知っている事があれば教えていただけませんか?」
「貴方も何か、重要な情報を持ってたりしないですか?」
そう彼女に問いかけた。
百瀬香織:「え、なんですか
……
もしかして疑ってます!?」
GM:ハプニングで舞台に上がれなかったことがあって、非常に機嫌が悪い。どうやら彼女の逆鱗に触れてしまったようだ。
この怒りをうまくなだめるためには判定が必要です。
《説得》《突破》
雅信:3DT 3DT(5,4,7) > 成功
真矢:3AS 3AS(6,2,1) > スペシャル(余裕2点と、探偵から助手への感情を獲得)
[ 真矢 ] 余裕:5 → 7
真矢:「あ、いえいえ!そう言う事ではなくて~!」
「俺は本当にこの事件を解決したくて色んな人に話を聞いてるだけなんですよ〜!だから、百瀬さんにだけこんな事を聞いてるわけじゃなくて、その、貴方も何か知ってることがあればな~って聞いてみただけなんですよ~」
懇切丁寧に説明をして貴方にだけ聞いているのではない。自分はこの事件を解決したくて聞き込みを色んな人に行っているだけだというのを伝える。
きっと彼女も色々とあったから気が立っているのだろう。それを察した俺はなるべく刺激しないように柔らかく話した。
雅信:「そうなんです、皆さんに話を聞いたんですよ」
慣れない笑みを浮かべながら、桐ケ谷さんに続いて発言する。
「今日のことじゃなくて、できれば一年前のことも知りたいです。確か、向坂さんが曙館さんを殺してしまったと言った日があったとか。覚えていますか?」
百瀬香織:「重要っていうか
……
なんでもいいですか?」
「一年前のあの日、燈希くんは確かに死んでたんですよ。向坂くんと言い争ってたとこを見た、というか
……
」
もにょもにょと口ごもる。
真矢:「?!」
「し、死んでたんですか?!本当に?!」
百瀬さんの言葉を素直に受け取ってビックリする。
雅信:「それ、どういうことですか?見た、というか?」
キツく問いかける。
百瀬香織:「え、あ、わ
……
見たというか
……
う、うめた、し
……
団長と一緒に」
反応に驚き、圧に負けたといった様子だ。はっとして言葉を続ける。
「で、でも!次の日にはケロッと稽古に出てきて!だから、あれ、夢なんですよ!」
GM:⑪死んでいた
真矢:「う、うめ
……
?!梅?!いや、埋めたんですか?!ていうか本当に死んじゃったんですか?!」
どうやら百瀬さんの反応を見るに本当にあの男は死んだらしい。じゃあ、今舞台に立っている男は何だ?曙館燈希は双子だったとでもいうのだろうか?もしくはゾンビ?それにしても現実離れした話過ぎてこれは現実なのか?と疑いたくなるほどだ。
「そ、それで??後日ケロッとした顔で現れたんですか?!」
ていうか人を殺したなら自首しろ??と突っ込みたくなった。しかも目撃者はいるわけで、なんで他の人達が死体を埋めるのに協力していたのかはわからないけど。
いや、この劇団の為にそれはしたくなかったんだろうなと思った。思ったが、色々と頭を抱えてしまった。
飛び込んでくる情報に俺は戸惑うばかりだった。
雅信:このタイミングでアクションを使う。
【膨大なデータベース】だ。重要じゃないキーワードをもう1つ獲得したい。
[ 真矢 ] 余裕:7 → 5
百瀬香織:「というか、次の日の朝
……
元気だったし
……
団長から口止めされたから何も聞かなかったし!別にその必要なかったて!びっくりして!」
「でも、口止めの理由もわかるし
……
公演して劇団を潰さないことが一番大事だもん!みんなもそう思ってたでしょ!?」
GM:控室にいた他の劇団員たちがもごもご喋りはじめる。
「まあ、夢だなって思った
……
」
「そういや、あの日の曙館、誰かを観劇に招待するって言ってたかも。初日を見て欲しい奴がいたみたいだけど。今日呼んでないなら、約束は果たしてないのかな。ここに来てからよく連絡とってた相手がいたっぽいけど、そいつだったのかな」
「あれからの曙館、変わったからな。演技がさ、いい方にさ」
「主演が公演前日に死ぬとかどんな悪夢かよって思ったけど。これなら悪い夢じゃなかったな」
GM:⑫誰かを観劇に招待する
真矢:「で、その、一応聞きますけど
……
埋めた場所、掘り返して確認とかしてみたんですか?」
「それが夢であれば、そこには曙館さんの死体はないってことじゃないですか。もしそこに変わらずにあるのなら、今舞台に立っているのは曙館さんの皮を被っている別の何かですよ」
埋めた場所を調べるのが一番手っ取り早いんだろうけど、そんな時間もあるかわからないし、どうしたらいいんだろう?そう考えながら先生を見た。
とりあえずこの事件が解決したら警察に連絡だな。
俺はそう強く心に決めた。
百瀬香織:「ほ、ほりかえしてない
……
だって、今のままでいいもん
……
」
雅信:こいつら周りが見えなさすぎじゃないか
……
と頭が痛くなる。
俺も人のことを言えたもんじゃない時もあるよ。事件に首突っ込んだり、手掛かり探すのにのめり込んだり。けどさぁ
……
。
「この人たち、埋めた場所を教える気もなさそうだ」
「夢から醒まさせてやるよ、全員」
吐き捨てるように言い、部屋から出て行く。
雅信:(+):俺へは愛想笑いじゃなかったりする?
真矢:(+):やっぱりこういう時、頼りになるもんな〜!これからも一生推していきます、先生!
雅信:フタリソウサの宣言
GM:ひとつ強い感情に変更してください。
雅信:強(+):俺へは愛想笑いじゃなかったりする?
真矢:強(+):やっぱりこういう時、頼りになるもんな〜!これからも一生推していきます、先生!
フタリソウサ⓭:曙館燈希は劇団に来てからも誰かと頻繁に連絡をとっていた。
相手が誰であるかは劇団員の誰も知らない。それぞれ興味がなかったのだろうし、曙館燈希もあえて教えることもしなかったのだろう。
――
これは想像だ。
本来この公演は、去年の今頃行われる予定だった。
曙館燈希はこの劇団でも特別な演目の主演に選ばれた。さぞ誇らしかったことだろう。
その初日公演を友人か家族か、近しい人物に見てもらいたいと思っても不思議ではない。
そして、その客人はきた。
しかし、劇団の誰もがその客人のことをしらない。
なに、簡単な話である。
おそらくその客人は劇団員が曙館燈希の遺体を埋める瞬間を目撃したのだろう。
曙館燈希にそっくりな男が、劇団の敷地に埋められた曙館燈希の代わりに戻ってきたのなら。
曙館燈希のひととなりをよく知っていた人物が曙館燈希に成り代わっていたのなら。
――
一人で稽古をすることになった曙館燈希が電話越しに読み合わせを頼んでいた相手だったとしたら。
曙館燈希には仲のいい兄弟がいたのだとしたら。
それも、顔や背格好までよく似た、生き写しのような、双子の兄弟だったとしたら。
舞台は大詰め。
あとすこしで彼は戻ってくる。銀河鉄道を降りて、地に足をつけて生きていくしかない人として。
真実はもう探偵の掌の中でかたちを為した。
何を思い、何を感じて、“彼”を演じ切ったのか訊かなければならない。
GM:重要キーワード⓭顔のよく似た双子の兄弟
雅信:「
……
ああ、そうか」
納得したように独り言ちる。
「桐ケ谷さん、『ノックスの十戒』を知っていますか。昔から推理小説を書く際に、推理小説でやってはいけない10個のルールのことなんですが」
「とはいえ、破った上で有名な作品も多くあります。提唱したノックス本人も破った作品を出してますし」
「わざわざ言及されるってことは、裏を返せば、よくあることなのかもしれない」
「で、その十戒の中に、『双子と一人二役はあらかじめ読者に知らせなければいけない』というのがあるんですよ」
そこで、ちらりと桐ケ谷さんに視線を向ける。
真矢:「へ?ノックスの十戒??あんまり知らないですね
……
」
俺はわかったようでわからないような感じで、ふむふむと相槌を打ちながら先生の話を聞いていた。
「うんと、つまり
……
?曙館燈希は双子ってことなんですか?」
首を傾げながら先生にそう聞いた。
雅信:「
……
物語ならよくある設定で終わるのかもしれない。けれど、俺たちは現実を生きているんだ」
「人が突然いなくなるのは怖いよ。嫌だろうよ。俺だって体験したことがある、わかる。目を逸らしたくもなるけど
……
ここの奴らの理由は気にくわない。ただ目を瞑っているだけなんだ。夢とかいう言葉に縋って」
「舞台に立ってる奴も、わからない
……
多分、曙館燈希の双子の兄弟なんだろう。なんでそんなことをしているのか、意図がわからない」
疲れたように桐ケ谷さんへ笑いかける。
「考えてもわからないから、俺は真実を突き付けるしかできない」
「残酷なことかもしれない。俺の言葉で人を一人消してしまうような
……
殺してしまうようなものだから。比喩表現だとしても。もしかしたら、今が誰にとっても一番幸せなのかもしれないな」
息を深く吸い、桐ケ谷さんの手首を掴んだ。こっちをしっかり見てくれ、と静かな声をかけて。
「桐ケ谷さん。俺はあんたに幻滅されるのだけが怖い」
「これから他人の幸せを蹂躙するのかもしれないけど
……
頼むから見捨てないで欲しい。これも作品の糧にするから、どうか」
真矢:「先生
……
」
先生の言葉に俺は胸を抉られたみたいにズキズキと痛む。だって俺は先生を置いてけぼりにして一人にしてしまったから。だから、先生を否定することも、ましてや何か言う事さえできず、ただその先生の想いを、言葉を受け止めていた。
「幻滅なんて、しませんよ。俺は先生の作品も大好きだし、何より先生と話したり、色んなものに触れて楽しいって思ってるから」
「だから見捨てることもしません」
先生とこうして日常を送っている事が俺にとっては奇跡で、そして幸せで。願わくば俺のことがバレずにずっとこの人の隣で作品を見れますように。
ずっと見守っていられますように。
そう願うばかりだ。
先生に掴まれた手首がほんのり暖かく、そして俺を繋ぎ止めていてくれているみたいで嬉しかった。こんな俺でも、先生が必要としてくれるのなら俺はこの人のことを支えていきたい。
「大丈夫です、人は弱いだけじゃない。夢から覚めたって彼らは前を向いていける。そうでしょう?それに、目を覚ましたい人だっているはずだ」
「幸せな夢が壊れることは怖い。それでも、真実から目を逸らし、仮初めの夢を見続けるのはつらいでしょう?ここで誰かが断ち切らないと、もう彼らの目を覚まさせる人はいない」
「だから先生
……
彼らの目を、覚ましてください」
お願いしますと先生に軽く頭を下げた。
これがきっと先生には重荷になるであろうこともわかっている。だけど、この事件を解決するのは貴方だ。俺は全力で貴方の支えになるから、だから先生の背中は任せてください。
雅信:緊張していた体の力が抜ける。
ほんの少しだけ素を出したけど、このくらいなら受け止めてくれるらしい。本心はもっと執着でドロドロで必死なんだ。見せられやしないけど。
今、俺の手を振り解かないでくれるだけで、嬉しい。
「お願いしたのは俺なんだから、顔を上げてください」
「行きましょう。そろそろ舞台の幕が下りて、こちら側に役者が揃う」
真矢:「先生
……
ありがとうございます!」
「はい、行きましょう。そろそろ役者が揃いますからね」
そう言って先生に頷く。
俺は先生に探偵としての重荷を背負わせてるんじゃないかって、ずっと気にしていたけどそう思ってないならよかった。
それに少しだけ安堵して先生ににこっと笑った。
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