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黑野羊
2024-03-24 00:45:13
5375文字
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意味不明小説
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意味不明小説《3》
意味不明で、ちょっと怖い、不条理だったり、シュールだったりする、短いお話集
掲載作品)
黒/いつもの事ですから/灰/飼/忘/赤イ花/ある晴れた日/冷たい夜空の下で/僕は自分で自分を殺しました。/私が手放したもの
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灰
灰色のズボンを履いて、
灰色カーテンの部屋でくつろぐ。
俺は灰色という色が大好きだ。
カーテンや壁紙、掛けている眼鏡のフレームも全て、カッコイイ灰色ばかり。
渋くて、イイ男がふかす煙草の煙の色だからな。
灰色という色に包まれていると、俺はもっとカッコイイ男になれた気がするんだ。
灰色は白と黒の中間で、曖昧だと言われることが多い。
何言ってんだよ。このグレーゾーンがまたしびれるんじゃないか。
濃淡だけでカッコイイ組み合わせも出来るし、意外とどんな色にも合う万能色なんだ。
俺の人生には欠かせない。
灰色好きになったきっかけは、小さい頃、親父のふかす煙草の煙を見つめていたとき、灰色という色の存在に気付いたこと。
みんな煙草の煙を嫌がっていたけど、カッコ良くその煙を操る親父の姿にしびれたもんだ。
そして灰色はめちゃくちゃカッコイイ色だと気付いた俺はかなりの優越感を覚えたね。
その優越感は何物にも変え難い甘味だ。
灰色以外に素晴らしい色はない。
しかし、最近白にばっかこだわる男にこう言われたんだ。
「灰色なんて、汚らしい色じゃないか」とな。
俺は頭にキタね。
だから、ついその男を殴り飛ばしたんだ。
地面に転がったヤツのむかつく白いシャツが灰色になっていく様は見物だったぜ。
未だに嫌がらせはしている。
ヤツの部屋の壁紙に白に近い黄色のペンキをこっそり塗ってやったりな。
しかし、白い服の男を見かけると腹が立ってしょうがない。
まぁ薄い灰色の服だとすぐばれるから、黒に近い灰色の服を着て、カツラも着けて、夜になると白い服の男を懲らしめてやるのさ。
このグレーゾーンがまた快感なんだよね。
さて、今日も出かけるか。
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