【リーマンパロ】

設定と小ネタまとめ。
出演:案内/律。友情出演:子守/こころ&じゅん(双子)
※案内と子守は世界観の都合上、名前を変更しています。

山吹 灯春(やまぶき ともはる)
→リーマンパロにおける案内の名称。35歳。150cm。童顔。独身。
営業部部長。若手の頃からやり手で成績優秀なところと、誰に対しても柔軟性があり面倒見が良いところを認められ、32歳で部長に昇格した。
若いということもありずっと年上の役員や管理職から疎まれているがそれは一部の話であって、一緒に仕事をする機会の多い同僚や部下からは厚く慕われている。
何でもそつなくこなし細かい気遣いや配慮を自然と行うことが出来るためかなりモテる。告白されることも多いが基本断っている。
10歳年下の部下である律を気に入っており、何かと面倒を見たり一緒に行動する。





三崎 律(みさき りつ)
→25歳。178cm。美人顔。独身。
営業部。事務職希望だったが、灯春から営業の素質を見出されてから以降は外回り業務に追われている。事務職希望なだけあってパソコン等のデジタル機器の扱いに慣れており、パソコンの扱いに不慣れな新人社員にやり方を教えることもある。
上司の灯春にかなり好かれていることに困惑しつつも悪い気はしていない。






灯春と律は同じ会社に勤めている上司と部下。どちらも外回り営業で屋外での業務が多い。単独で仕事することもあるがペアを組むときは大抵灯春と律の二人で行く。
移動手段は灯春の車、徒歩、バス、電車、タクシー。
昼食は会社内で仕事の日は社員食堂、外回り営業のときは外食かコンビニで購入して適当な場所で食事。
二人で歩いていると律が上司(又は先輩)、灯春が部下(又は後輩)と間違われることが多い。
(ヒント:顔立ちと身長(節子、それヒントちゃう。答えや))
だが仕事モードに入ると、灯春の今までの経験の積み重ねから来る自信と貫禄がオーラとして表れる。それを隣で見惚れている律(見惚れすぎているとさりげなく肘で小突かれる)。



現在同棲中(灯春の家)。同棲して一年経つ。
元々律は郊外のマンションで一人暮らししており、通勤は電車を使っていた。しかしある日から痴漢被害に遭うようになり、電車に乗るのが怖くなってしまう。相談したくても自分が男ということもあり勇気が出ない。
日に日に消沈していく律にいち早く気づいた灯春はどうしたのかと聞く。灯春のことを信頼出来る上司だと常日頃思っている律は口を開こうとしてやめた。周囲に同僚や先輩後輩がいるからだ。
周りを一瞬だけ見てすぐ目を伏せた律を見逃さなかった灯春は、一旦外に出ようと耳打ちする。
外に出てから話を聞くのかと思いきや、「じっとしているのも疲れるから少しこの辺を散歩しよう」とそのまま歩き出す。その後を小走りでついて行く律。
とりとめもない世間話をしながらゆったり歩く二人。話しやすくするための配慮なのか人通りの少ない道を選んで歩いていく灯春。しかし自分からは催促せず、律が話し出すまでじっくり待つつもりらしい。
その気遣いがひしひしと伝わってきて勇気を出して口を開こうとするが、言葉が出てこない。
もどかしくて申し訳なくて泣きそうになった。
途中で公園に寄り、ベンチに座る。平日の昼間だからか誰もいない。近くの自販機で灯春が買ってきてくれたみかんジュースを受け取る。甘いみかんの味が喉を心地良く潤す。無意識に強ばっていた身体が弛緩するのを感じた。隣では缶コーヒーを静かに飲む灯春。
今なら言える。律はぽつぽつとゆっくり落ち込んでいた理由を話した。

……ということなんです」

一通り話し終えた。その間、灯春は一切口を挟まず真剣に最後まで話を聞いていて、話し終えた律に穏やかな笑みを浮かべながら頭をくしゃくしゃと撫でる。

「話してくれてありがとう。確かに相談しづらいことだよな。でも男だからといって我慢しなくていいんだぞ。不快なものは性別関係無く不快なんだから」
「灯春さん……

律はしっかり受け止めてくれた灯春の寛容さにじわりと涙が浮かぶ。話してよかった。
そう感動している律に灯春はふと真面目な顔に戻った。

「そういうことなら、オレの家に住まないか?」
…………は?」

涙が引っ込んだ。
聞き間違いだろうか。「オレの家に住まないか?」え?どういうこと?
困惑している律をよそに灯春は話し続ける。

「オレの家からなら、オレの車で行けるし車が嫌なら自転車や徒歩でも行ける。時間もあまりかからないし。お前にとってメリットが多いと思うぞ」

にっこりと満面の笑みを浮かべながら楽しそうに喋る灯春に律は呆気に取られていた。どういう返答をするのが正解なんだろう。これが同僚や後輩なら「何言ってんの」と笑いながら言えるだろうが、上司だからなぁ……

「まぁ、今すぐにとは言わない。じっくり考えといてくれ」



……それから一週間後。二人は同棲生活を始めた。
悩みを打ち明けた日から毎日、灯春から一緒に生活し始めたら良いことづくしという熱烈なプレゼンを受けていた。若くして営業部部長まで登りつめただけあって話が上手い。
あまりにもいたせりつくせりすぎて一度だけ「灯春さんは困っている部下だったら誰彼構わず、一緒に住もうと持ちかけるんですか?」と少し意地の悪い質問をした。すると灯春はきょとんと首を傾げながら「いや?律が初めてだぞ。律だから一緒に住みたいと思ってるだけだ」と至極真面目な顔で返した。
もはやプロポーズに近い返答にグッと心臓を掴まれた律は、そこから真剣に今後のことを考えるようになり今に至る。


灯春の家は都内から少し離れた住宅街の中にあった。灯春も律と同じく独身だからマンション暮らしかと思いきや、実際は二階建ての一軒家に住んでいた。家の大きさに関してはプレゼンの中でも何度か触れられていたから事前に知ってはいたのだが。
二階に空き部屋があるからそこを律の部屋にしようと、前の家から持ってきた必要最低限の荷物を運んでくれた。家具はゼロに近く、持ってきた物はリュックの中に入れられるような細々とした物だけ。
あまりの家具の無さに灯春は呆れる……ことは無く、次の休日に一緒に家具店に行こうと提案してくれた。家具にあまり関心が無い律の代わりに手早く商品を選び、ついでに会計まで済ませる灯春。さすがにそれは申し訳ないと自分で払おうとする律だが、律の給料額を把握している灯春はわざと律が払えない金額の買い物をしていたため、渋々厚意に甘える他無かった。
複雑そうな顔をしている律の背中をバシッと叩き「代わりに仕事で好成績を残してくれたらいい」と笑顔の灯春。かなり強めの力で叩かれた律は涙目で「いっっったいなあ!!あんたの力強いんだから手加減してくださいよ!」と訴えた。迫真の訴えに腹を抱えて爆笑する灯春だった。