ろく
2026-07-07 11:18:23
12604文字
Public 極光の流星
 

序章 失われた流星へ

CCA後if。シャアは直前にアムロから離され生存。



「なんです?これ。」

 録画であろうニュース内容を見て、カミーユは顔をしかめた。
 ニュースに流れているのは、ネオ・ジオンが地球に落としたフェフス・ルナを含めたアクシズショックへの、公的謝罪と、罪を認め、真摯に地球連邦との和平交渉の状況を報じたものだ。
 その中、シャアが戦死報道がされたアムロ・レイを探し、呼びかけるということに、世間はざわついた。

「どういうつもりかしら。まるで公開捜査ね。」

 困惑したセイラの眉間にもしわが寄っている。
 セイラにはわかっている。あの兄が本気を出せば、セイラの居場所などすぐに見つけるだろうということは。それをわざわざ会見で言うとは自分で見つける意思はないとの同義ではないかと、セイラは歯噛みする。
 それでも、ブライトを通じてアムロを荼毘にしたと暗喩したメッセージにしたことは、怒りを込めてもあるが、別の意図もあった。大変不本意ではあるから今は考えないことにする。第一、今は非現実的だ。

……連邦との交渉に、俺のことを取引材料にしようってことかな。」

 そこまで効果あるはずないのに、と話題になったアムロは首を傾げた。
 それを聞いたセイラとカミーユはアムロを凝視する。自分の存在価値をわかっていない、と。

「だとしたら、最低な人ね。まったく不誠実にもほどがあるわ。」

 憤ったセイラにカミーユも頷く。

「でも、アムロさんのことを世間が注目するのは確かでしょう。連邦が余計に動き出すかも。」
「ネオ・ジオンも、改めて動き出すかもしれなくてよ。」

 アムロを匿うには、包囲網が狭まってくるのは歓迎しがたい。

「んん?」
 唐突にアムローとカミーユがピクリと反応した。

「シャアが、ここに来る。」
 遠くを見つめ、アムロが呟いた。