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とこり
2026-05-11 20:49:01
10853文字
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Wデートをした話
自分が描いた長編小説のみかづきさんとリアルの審神者さんと歌とこというカップルでダブルデートをした話。次元とか時間とか飛び越えてて、私の中でわけがわからないことになっていますが、楽しかったんです。
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もう、あいるさんに任せればいいやとスマホをしまって、道を理解することを諦め、無責任だと怒られた。
下から吹き上げる強風にスカートが膨らんでしまって、もたもたして迷惑をかけ、介護のごとく手を繋がれて階段を降りた。
三日月さんは私以上に、役に立とうとする気がなくて、歌仙さんは三日月さんをちらりと見て、ため息をついた。
そんな感じで道中は進む。
「これはどの店だ?あれか?」
三日月さんはあいるさんのスマホをのぞきながら、とんちんかんな店を指さしている。
我が長編小説の三日月さんは、自本丸の三日月さんとは、少し様子が異なった。
初と極の違いもあるだろうが、隠しきれない憂いを帯びている。
苦しい最中にいるのをわかっている。
私の作った設定のせいなので。
これまで起こったことを知っているし、これから起こる本刃の知らないことも知っている。
そして、そんな書き手の意思を飛び越えて、三日月は、彼女を、あいるさんを選んだ。
そう、私の意思ではない。
自覚はないと思うが、彼が伝えてきたのだ。
会ってみたいと。
手伝うことは出来る。
しかし、造物主といっても、結局ただの人間なので、色々と覚束ない。
本当にごめんね、と思いながら少し前を行く二人を見つめる。
きゅ、と手が強く握られて、歌仙さんを見上げる。
「何?」
「きみのことだからねえ、上の空だと転ぶよ」
と言われる。
余計なお世話だ。
何を考えてたか忘れた。
二人の背を追っていると、あいるさんがくるりと振り向く。
同時に繋がれていた手が離された。
照れ屋さんかな?
「ここじゃないですか?この辺り、ドラマに出てたところですよ!」
「本当だ!」
角を曲がった先、あいるさんに言われて見た景色は、ドラマで主人公が見ていた景色と全く同じ。
画面の向こうで見たやつ!
俄然、やる気がわいてくる。
この場合のやる気は食欲なのだが。
ドラマで見た場所に自分が立っているという事実に浮かれる。
やったー!
都会だとこの大きさが普通なのかもしれないが、小さな店の中を除く。
入り口近くの席が空いており、私たちに気付いた店員さんが、そこにどうぞと声をかけてくれる。
丁度、四人が座れる机が一つ空いていた。
奥に座った歌仙さんを、壁の方へぎゅむぎゅむと押して
「よしなさい」
と言われる一連の儀式をこなし、改めて姿勢を正す。
席につくと店は満席となった。
この幸運はもしかして、三日月さんパワーでは?
気付かぬところであいるさんをエスコートしていたのでは?
そう思って、黙ってぬうぅぅんと念を送って見るが、小首を傾げられただけだった。
いつも念で話してるっぽいけど、今は駄目か。
念が通じないので、あいるさんとメニューを選ぶ。
チューリップが美味しい鶏のお店だ。
チューリップは絶対頼むとして、うんうん唸っていると、あいるさんがドラマに出てくるメニューをすらすらと頼んでいく。
ドラマを履修してきてくれたらしい。
私これ知ってる!
しごできって言うんだよ!!
歌仙さんにも何を食べたいのか聞いたが、きみたちの好きなものを、と言われた。
いつもはこれはどうの、あれはどうだと言うのにおすましモードである。
というか多分、歌仙兼定の人見知りだと思う。
空回りしてしゃべるか、考えすぎて無口になるかの二択な気がする。
三日月さんはメニューを見ながら、あいるさんにいくつか質問しているらしかった。
ワンドリンクオーダーと言われて、二人でジャスミンティーを頼む。
メニューにお茶は三種類。
烏龍茶と緑茶とジャスミンティーがあった。
その三つなら、あいるさんはジャスミンティー。
白くて可憐で、香り高くて、癖が強いわけではないのに印象に残って、好まれるこのお茶がイメージに合っていた。
一緒に頼んだのが嬉しくて、最初のおつまみを待って四人で乾杯する。
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