葵月
2026-04-04 22:18:15
9347文字
Public
 

十五夜とラーメン

・平和軸
・王最
・二次創作
・ラーメンが食べたかった
・王馬くんのもういいよが見たかった
・なんでも許せる人向け


「もういいよ」


何の感情も乗せていない顔。声。佇まい。


喉の奥で笛のような音が鳴り、遅れて背筋が凍った。


───取り返しのつかないことを、してしまった。



「王馬くん、ごめ……

「怒ってないからさ、これはホントだよ」


謝罪もさせてくれない。でも謝罪以外に告げる言葉が浮かばない。


言い淀んでしまった僕に、話は終わったとばかりに向けられた背。僕より小さいこの背は、組織のトップとして、場を回す憎まれ役として、僕の想像より遥かに多いものを背負ってきたのだろう。


伸ばした手を嘲笑うように扉は閉まる。無情にも鳴り響いた音は“何を今更”と伝えて来るようだった。