Skorca
2026-02-28 23:21:42
6108文字
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語彙トレ2026(2月後半)

Blueskyで参加させていただいている語彙トレ2026の投稿作2月後半まとめです。

語彙トレの詳細については主催のKiri様の記事をご覧ください。
創作365日語彙トレーニングことはじめ

カクヨム小説家になろうにて公開中の下記作品の世界観で好きに書き綴っています。

禁書屋の常連客
遺形の承継者
親愛なる我が従弟殿 ~遺形の承継者 番外編~
ある空隙についての物語

最終ページに各話の登場キャラクターと関連作品の一覧があります。


虚無(2/22)

 彼女の死が仕組まれたものと知ったときの感情に、特段名を付けようとは思わない。ただただ不愉快だった。
 政敵のはずの王妃が死の間際、この事実を自分に託してきたのは、相手が他ならぬ彼女の身内だったからだ。
 知らぬ。反射的にそう思ったが、不快感はいつまでも拭えない。結局それを晴らすべく、その黒幕を失脚させ、捕らえて拷問吏に引き渡した。嬲り殺せ、と。
「やめてくれ! なぜ、なぜだグネモン卿! 貴様に何をしたと……
 喚く相手を、拷問吏が嬉々として引き摺っていく。
「なぜ? 知らぬな」
 独り言ちて背を向ける。強いて言えば――この胸に巣食う虚無が、こうさせたのだ。


---解説---
 『遺形の承継者』第二十三章、爺さんことグネモン卿の回想でさらっと書いた部分(敢えてさらっと書いたのですが)を、もう少し彼に視点を寄せて語ったもの。
 王妃に対する感情が何なのか、彼は生涯整理する気はありません。だからこそ、彼女の存在は死ぬまで清算されずにグネモン卿の心に残り続けることでしょう。