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冬暁
2025-12-15 20:40:05
6792文字
Public
鳴保
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NRHS Calendar 2025 No.3
12/15〜12/20、12/25の鳴保カレンダーまとめ。
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12/20 『手袋』
汚れ一つない真っ白な手袋だった。
それは少しだけゆとりがある。互いに合うサイズがなくてオーダーメイドをしたけど、それでも着脱しやすいように少し緩い。自分の指と同じように、自由に動かす必要もない物だからだ。一般的に見れば使いやすい物であるのは確かなものだったのに、満足できないのは身につけていることさえ気にならないものを普段つけているから。
手袋というよりも、グローブの方が正しいかもしれない。それなりに厚みがあり、丈夫で、それでいて怪獣の筋繊維を利用しているからこれ以上なくフィットする。無骨ではあるものの、使いやすさで言ったらこれ以上ない。
それは汚れることや傷つくことを前提としたものだ。ひとたび戦場に出れば、砂塵で必ず汚れる。戦闘が激しければ自他の血で汚れることも当然よくあることだ。そんなものを十年近く使っていたから尚更違和感があった。
機能に支障が出ない程度の傷や汚れが残ったあの黒いグローブ。今この手にある純白の手袋とは真逆だ。
「宗四郎、あんまりそわそわすんな」
「なんや、弦くんかて落ち着かん顔しとるくせに」
「それは、
……
仕方ないだろ。ボクたちだけとはいえ、大事な式なんだから」
ふぅ、と胸に詰まるものを吐き出すような仕草。緊張が伝わってきて、逆にホッとしてしまう。
手袋をキュッと嵌め直した弦くんが左手を差し出した。
「後悔はさせない」
「それは楽しみや」
その手をギュッと握り返す。そのまま手を取り合って扉を開けた。
今日は二人の人生の分岐点。
真っ白な手袋に、永遠を誓う日。
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Posted by 冬暁/
薄明
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