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万丈
2025-09-03 18:11:51
7498文字
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小説
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雨宿りと、触れたい衝動
【AI生成】【二次創作】【R18】【天空戦記シュラト】
インドラ×ミトラ【第2話】
ますますお互い意識してしまう2人の話。雨宿り、お風呂、初めてのH。
前の話→
好敵手
幕間→
見てはならないものを見てしまった俺の、その後の苦悩に関する一考察
次の話→
その熱を知ってしまったから
関連の話→
見守る会
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第一章:雨宿りと、触れたい衝動
その日の任務は、予想外に早く片付いた。
辺境の村を荒らしていた魔獣の群れは、インドラの雷撃とミトラの幻術の前には赤子の手をひねるようなものだった。意気揚々と天空殿への帰路についた二人を、しかし、空は祝福してはくれなかった。
さっきまで抜けるような青空だったはずが、みるみるうちに鉛色の雲に覆われ、大粒の雨が容赦なく二人を打ち始めた。
「ちっ、山の天気は変わりやすいとは言うが、これほどとはな」
インドラが舌打ちする。あっという間にずぶ濡れになった髪が、彼の頬に張り付いていた。
「インドラ、あそこに古い祠がある。ひとまずあそこで雨を凌ごう」
ミトラが指さした先、鬱蒼と茂る木々の合間に、小さな石造りの祠が見えた。二人は顔を見合わせると、どちらからともなく駆け出した。
祠は、男性二人が身を寄せるには、あまりに狭かった。
背中を壁につけると、自然と肩と肩が触れ合う距離になる。外では激しい雨音が世界を支配しているというのに、この小さな空間だけは、奇妙な静寂に包まれていた。
いや、静寂ではない。
インドラは、隣にいるミトラの呼吸が、いつもより少しだけ速いことに気づいていた。そして、自分の心臓もまた、任務中の高揚とは全く違う理由で、うるさいほどに鼓動している。
濡れた髪から滴る雫が、ミトラの白い首筋を伝っていく。
普段は冷静沈着な友の、今は少しだけ潤んだ紫の瞳。
雨で身体に張り付いた衣類が、しなやかな身体のラインをくっきりと描き出している。
その全てが、インドラの理性を静かに、しかし確実に揺さぶっていた。
ミトラの濡れた長い髪に、そっと触れてみたい。その雫を、指で拭ってやりたい。そんな衝動が、胸の奥から突き上げてくる。だが、その指を動かすことは、雷を操ることよりもずっと難しかった。
一方、ミトラもまた、内心穏やかではなかった。
肩越しに伝わってくる、インドラの体温。いつもは厳しい表情を崩さない友が、今は何も言わず、ただじっと雨音に耳を傾けている。その逞しい肩に、ほんの少しだけ、寄りかかってみたい。そんな甘い考えが頭をよぎり、ミトラは慌ててそれを打ち消した。
激しい雨音だけが、二人の間の気まずい沈黙を埋めていた。
お互いに、何を話せばいいのかわからない。ただ、隣にいる存在を、これ以上ないほど強く意識していた。
どれほどの時間が経ったのだろう。
降りしきる雨の勢いが、次第に弱まっていく。木々の隙間から、夕暮れの茜色の光が差し込んできた時、二人は同時に口を開いた。
「「
…
そろそろ、行くか」」
同じ言葉。同じタイミング。
二人は驚いて顔を見合わせ、そして、どちらからともなく、ふっと笑みがこぼれた。その瞬間、張り詰めていた空気が、少しだけ和らいだ気がした。
祠から出ると、雨上がりの空気が澄み渡り、濡れた土の匂いが立ち上っていた。夕日に照らされた世界は、まるで洗い立てのように美しい。
「
……
帰ろう、ミトラ」
「ああ」
短い会話を交わし、二人は再び歩き始める。
隣を歩くミトラの指先が、時折、自分のそれに触れそうになるのを、インドラは感じていた。その手を、握ってしまいたい。そんな衝動を、彼は必死で心の奥に押し込める。
ミトラもまた、すぐ隣にあるインドラの大きな手を、ただ見つめることしかできなかった。
繋ぎたいのに、繋げない。
伝えたいのに、伝えられない。
そんなもどかしい想いを抱えたまま、二人の影は、夕日に照らされた道をどこまでも長く伸びていた。この雨宿りが、二人の心にどんな変化をもたらしたのか。それを知るのは、もう少しだけ、先の話になる。
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