瀬野
2025-02-22 10:18:21
19139文字
Public ビマヨダ
 

A Cold Night's Dream.

オメガバースパロのビマ(α)×ヨダ(Ω)
全力ですれ違い中の両片思い拗らせカップル

https://privatter.me/page/671e3643ec014 のヨダ視点です。
嫌~~~~なモブいます(2ページ)。





 ヒートが明け、数日ぶりに出社すると珍しく藤丸の出迎えが無かった。いつもなら朝一のわし様を捕まえ、一日の予定を頭に叩き込ませてくるというのに。
 秘書室と覗くと藤丸はそこにいた。隣にはペペロンチーノもいる。二人ともデスクの前に立って、何を見ているようだ。二人はこちらに背を向けており、視線の先にあるだろうものは陰に隠れて見えない。
「これ……どうしましょう。先に副社長に相談しましょうか……?」
「きっと出張先から飛んで帰って来るわねえ。下手したら相手の会社に殴り込んじゃうかも?」
「それは流石に……ない…………かなあ?」
「なーにを二人でコソコソしとるのだぁ?」
 こっそり背後から近づいて声をかけた。藤丸は素っ頓狂な声をあげて驚いたが、ペペロンチーノは平然と挨拶してきた。相変わらず察しが良すぎてつまらん奴だ。
「社長、お、おはようございます」
 藤丸は机の上に乗っているものを隠すように、サッと身を翻した。
「おい藤丸。今何を隠した?」
「えーとぉ……
「そら」
「あー!」
「あらやだ、お見事」
 往生際の悪い藤丸の腕を取り、ひょいっと重心を右に動かす。ふらついた藤丸を押しのける様にして、二人の間に体を入れた。武術の心得のあるわし様にかかれば、この程度は朝飯前だ。
 藤丸が隠していたのは、包装をといたばかりの箱だった。蓋は閉まっているので中身は分からないが、蓋の上面に刻まれているロゴは世界的なハイブランドのものだ。まずこの時点で藤丸のものではないな。うん。ペペロンチーノは同ブランドのアイテムを持っていそうだが、プライベートで買ったブランド品を会社で広げるような常識知らずではない。では何故こんなものがあるのか。
「おーい藤丸、これは一体何だ?」
……えーとぉ、そのぉ」
「藤丸」
……はい。……それ、社長宛にいきなり届いて。送付状には、お近づきの印のプレゼントとか何とか……
……誰からだ?」
 気まずそうな顔をした藤丸は、先日の会食相手の名を告げた。
 仕事の件は藤丸から断りのメールを出させていたし、万が一連絡があっても対応不要と伝えてある。事前に断りもなく送りつけてくるとは、あの男らしい厚顔無恥なやり方だ。
「中は確認したのか?」
「はい……盗聴器とか仕掛けられてるかもって、ペペさんが言ったので……念のため」
「あったのか?」
 視線を藤丸からペペロンチーノへと移す。ペペロンチーノは珍しく、瞳にうっすら怒りを滲ませていた。
「大丈夫、その類のものは無かったわよ。……でもそっちの方がマシだったかもしれないわね。遠慮なく警察に通報できるもの」
 盗聴器の方がマシとは、随分な言い様だ。
……開けるぞ」
 藤丸が横で心配そうに見つめる中、包装箱の蓋を取る。







…………

 箱の中には、オメガ用の首輪が台座に収められていた。