ちよど
2025-01-10 11:52:47
12144文字
Public わし様など
 

練習1P 500個記念企画短編化まとめ

#練習1P、のタグで書いていたもの。このたび、読んでくださったみなさまのおかげで500個書けたので記念企画としていくつか短編化しました。
リクエストしてくださった方々ありがとうございました。


アシュくん+次男
「後日、本命も大喜びした」

■原文■
「皿いっぱいに料理が盛られているの初めて見た!」
 きらきらした目でコメダのカツパンを見つめるドゥフシャーサナにアシュヴァッターマンは首を傾げた。
 SNSで常に話題のこの店に来たがったドゥフシャーサナをこっそりひとりだけ連れ出したのはドゥリーヨダナの昔話に釣られたからだ。
 適量という言葉を知らない料理の数々に、幼い頃の自分ならいざ知らず裕福なドゥフシャーサナが喜ぶのはおかしくないだろうか?
飯、出てるんだよな?」
「ちまちましたのがいっぱい。食った気がしねぇ。ナイフとフォークは?」
 きょろきょろとあたりを見回す大富豪ご子息にアシュヴァッターマンは重々しく告げた。
「手づかみでいけ」
「ヒュー!最高!!アシュヴァッターマン愛してる!!」
 意気込んでおしぼりを探すドゥフシャーサナに丸められたそれを示すと、金持ちのボンボンはまた爆笑した。
「おまえ今度兄貴連れてこいよ。絶対喜ぶから。──写真撮って」
 カツパンを掴んだドゥフシャーサナにスマホを構えて、アシュヴァッターマンは注意する。
「ナプキンはねぇぞ」
「え?マジ?」


■短編化■
「これってローマの休日じゃね?」
「ベスパとママチャリを一緒にするんじゃねぇ!!」
 自転車の二人乗りで到着したチェーン店の前でアシュヴァッターマンはそのまま店内に入ろうとしたドゥフシャーサナを軽く小突いた。
「先払いだ。──踏み倒すつもりだったろ?」
 唇を尖らせたドゥフシャーサナがスマホに送ってきた画像にアシュヴァッターマンの頬が薄く染まる。
 ドゥリーヨダナくんさんちゃいのお姿であった。
 SNSで見かけた流行りの店にお忍びで行ってみたいと大財閥次男が言い出したのは数日前。運転手付きの車しか移動手段がない彼は庶民育ちの兄の恋人をこの写真で買収したのだ。
 小さな店内に入ったお坊ちゃんは通路の狭さに驚き、むき出しのテーブルに驚き、メニューが置いてあるのに驚き、呼び出しボタンを押したりと大喜び。料理が運ばれてきた頃にはテンションが最高潮になっていた。
「皿いっぱいに料理が盛られているの初めて見た!」
 きらきらした目で大きなバーガーを見つめるドゥフシャーサナにアシュヴァッターマンは首を傾げた。
 適量という言葉を知らない料理の数々に、貧乏だった幼い頃の自分ならいざ知らず裕福なドゥフシャーサナが喜ぶのはおかしくないだろうか?
飯、出てるんだよな?」
「ちまちましたのがいっぱい。食った気がしねぇ。ナイフとフォークは?」
 きょろきょろとあたりを見回す大富豪ご子息にアシュヴァッターマンは重々しく告げた。
「手づかみでいけ」
「ヒュー! 最高!! アシュヴァッターマン愛してる!!」
 意気込んでおしぼりを探すドゥフシャーサナに丸められたそれを示すと、金持ちのボンボンは爆笑した。
 高級店と比較されるチェーン店が可哀想になる。アシュヴァッターマンにとってはドゥリーヨダナが連れて行ってくれる店よりこちらの方が馴染みがあるのだ。
 そんなアシュヴァッターマンの気持ちに気づかず、はしゃぎまくっているドゥフシャーサナはそっとバーガーを持ち上げ、向かいの席に座っている兄の恋人と比べた。
お前の顔よりデカくね?」
「んなワケあるか!」
 いくらこの店が大きさと量を誇っていてもそんなものが出てくるはずがない。ドゥフシャーサナはアシュヴァッターマンのツッコミに何か言いたそうだったが、気を取り直して自分の顔の横にバーガーを並べた。
「おまえ今度兄貴連れてこいよ。絶対喜ぶから。──写真撮って」
 ドゥフシャーサナにスマホを構えて、アシュヴァッターマンは注意する。
「ちなみにここはつけが効かねぇからな」

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読んでくださってありがとうございます。
少しでも楽しんでいただけたなら嬉しいです。

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